高点法
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御注意

本稿ではいわゆる点数計算(局単位の和了点の計算)について解説しています。半荘を通した点棒のやり取りや半荘終了時の集計については下記のページをご参照ください。

麻雀の点

ウマ (麻雀)

箱 (麻雀)

本項では、日本で幅広く使用されているルールにおける麻雀の得点計算(マージャンのとくてんけいさん)について、和了によって獲得される得点の計算、およびその計算方法とメカニズムを、和了点に関する周辺ルールも含め概説する。麻雀に関しての文脈では、これら和了点の計算は単に点数計算と呼ばれる。 目次

1 概要

2 基本的な手順

2.1 符の計算

2.1.1 七対子

2.1.2 食い平和形

2.1.3 符計算の例


2.2 飜数の計算

2.2.1 食い下がり

2.2.2 場ゾロ


2.3 基本点の算出

2.3.1 計算式

2.3.2 満貫以上の基本点

2.3.3 切り上げ満貫


2.4 各自の負担額の決定

2.4.1 責任払い(包)



3 点数の早見表

3.1 親の点数早見表

3.2 子の点数早見表

3.3 備考

3.3.1 頻出パターン

3.3.2 平和と七対子

3.3.3 110符以上



4 得点計算に関するその他のルール

4.1 積み符

4.2 高点法

4.3 一事不再理


5 得点計算の例

5.1 基本的な計算例

5.2 平和の計算例

5.3 ドラが絡む例

5.4 副露している例

5.5 七対子の例

5.6 満貫以上の例

5.7 役満の例

5.8 数え役満の例

5.9 役満の複合例


6 ルールの揺れ

6.1 満貫以上の得点の扱い

6.2 割れ目

6.3 導火線

6.4 青天井

6.5 符を用いない点数処理

6.5.1 付加的なルール



7 異なるルール体系

8 得点計算の自動化

9 脚注

10 関連項目

概要

麻雀というゲームは通常、1局1局の和了や振り込みによって勝敗を決するのではなく、半荘終了時の最終的な持ち点の多寡によって勝敗を決する。持ち点の変化は主に和了によって生じるが、和了の際の点数の決定は歴史的な経緯により複雑な計算を必要としている。ベテランならば瞬時に計算することもできるが、初心者には正しく計算することさえ難しい。この点数計算の複雑さは、麻雀を学ぶ際の足枷の1つになっている側面がある。コンピュータを利用した麻雀環境ではこれら点数計算はすべて自動化されているものの、終盤のゲーム運びや戦略を考える上で、点数計算はやはりマスターしておいたほうが有利である。
基本的な手順

計算方法は、概ね次の手順による。
符の計算

飜数の計算

基本点の算出

各自の負担額の決定

符と飜数が決まれば点数は確定する。これをまとめたものが後掲の早見表である。

基本点とは符と飜数の掛け算によって算出される数値のことで、例えば子の満貫8000点の基本点は2000点である。ツモ和了の場合は基本点2000点を子2人がそれぞれ支払い、親が基本点の2倍4000点を支払うことで合計が8000点になる仕組みである。

以下、各段階における計算のメカニズムについて詳述する。


符の計算

符とは、手牌の構成や和了の状況により計算されるもので、(飜数)とともに得点計算の二大要素である。

具体的には、以下の各項目をすべて加算し、その合計を10符単位に切り上げたものである。たとえば、合計が34符なら、切り上げて40符となる。

副底20符

面子
順子0符
刻子中張么九
明刻02符04符
暗刻04符08符
明槓08符16符
暗槓16符32符

雀頭
数牌0符
客風
自風2符
場風
三元牌
連風牌2符または4符

待ち
両面待ち0符
双碰待ち
嵌張待ち2符
辺張待ち
単騎待ち

門前加符10符
ツモ符2符

ツモ平和一律20符
七対子一律25符
食い平和一律30符



副底(フーテイ)
和了すると必ず与えられる20符。符底ともいう。

面子の構成による符
順子には付かず、刻子および槓子に与えられる。右表の通り、明刻子 → 暗刻子 → 明槓子 → 暗槓子 の順に2倍になり、么九牌の場合は中張牌の2倍になる。双碰待ち(シャンポン待ち)の場合、和了牌により出来た刻子は、ロン和了の場合は明刻子として計算され、ツモ和了の場合は暗刻子として計算される。

雀頭による符
役牌の場合のみ2符が付く。連風牌の場合4符にすることもある。

待ちによる符
嵌張、辺張、単騎の場合2符が付く。両面および双碰には付かない。

門前加符(メンゼンカフ)
門前でロン和了した場合に与えられる10符。門前でもツモ和了の場合は付かない(その代わりに門前清自摸和という1翻役が成立する)。

ツモ符
ツモ和了した場合に与えられる2符。ただし平和をツモ和了した場合はツモ符2符を計上せず、一律20符で計算するのが一般的である。

七対子と食い平和も一律計算
ツモ平和を一律20符で計算するのと同様に、七対子は一律25符、食い平和は一律30符で計算する。
七対子

七対子は特例として、切り上げなしの25符固定の2飜とするのが一般的であり、ツモ符・単騎待ち・雀頭の符などは付かない。25符2飜は50符1飜に等しく、子1600→3200→6400、親2400→4800→9600と符計算なしの得点に固定されている。ただし、七対子が役として採用されてゆく際の歴史的経緯により、25符2飜以外の扱いをしているルールもある。

25符2飜とする(現在の一般的なルール)

50符1飜とする

30符2飜とする

七対子の得点計算と歴史経緯については、七対子#歴史も参照のこと。
食い平和形

門前ではないが、平和の形になっているような場合(いわゆる食い平和)、本来はロン和了では副底のみの20符となるはずであるが、例外的に30符として計算するのが一般的である[5]
食い平和形の例
   ロン     一気通貫を副露(1飜)してロンあがりしている。本来ならば上の牌姿は副底のみの20符になるはずだが、これを30符として扱う。

なお、かつて一飜縛りが採用される以前に食い平和を認めていた時代のなごりで、ごく稀に以下のような扱いも存在する。

特例を認めず、食いピンの形はすべて20符で計算する[6]。この場合、食いピンの形は「ロン和了による20符の和了」となり、20符1飜(子700点、親1000点)もあり得ることになる。

符計算の例

(例)  ツモ        


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