高慢と偏見
ジャンルドラマ、文芸[1]
原作ジェーン・オースティン『高慢と偏見』(Pride and Prejudice)
台本アンドルー・デイヴィス
『高慢と偏見』(こうまんとへんけん、英語: Pride and Prejudice)は、1995年・イギリス制作のテレビドラマである。ジェーン・オースティンの小説『高慢と偏見』を原作とし、アンドルー・デイヴィス(英語版)が脚本を担当した。エリザベス・ベネットをジェニファー・イーリー、フィッツウィリアム・ダーシーをコリン・ファースがそれぞれ演じた。
制作はスー・バートウィッスル(英語版)、監督はサイモン・ラングトン(英語版)が担当した。放送は各話とも55分間で全6回構成。ネット局はBBCとアメリカのA&E Network(英語版)。初回放送はBBC Oneより1995年9月24日から10月29日にかけて放送され、The A&E Networkでは1996年1月14日から2話ずつ3夜連続で放送された。 基本的なあらすじについては原作小説の『高慢と偏見』を参照。 ジェーン・オースティンの小説『高慢と偏見』は過去に何度も映像化されており、BBCでも1938年、1952年、1958年、1967年、1980年に制作していた。1986年の秋にオースティンの『ノーサンガー・アビー』テレビ映画版 (Northanger Abbey (1986 film)
あらすじ
キャスト「高慢と偏見#登場人物」も参照
ミスター・ダーシー - コリン・ファース
エリザベス・ベネット - ジェニファー・イーリー
ミスター・ベネット - ベンジャミン・ホウィットロー
ミセス・ベネット - アリソン・ステッドマン(英語版)
ジェーン・ベネット - スザンナ・ハーカー(英語版)
メアリー・ベネット - ルーシー・ブライアーズ(英語版)
キティ・ベネット - ポリー・メイバリー(英語版)
リディア・ベネット - ジュリア・サワラ(英語版)
ミスター・コリンズ - デイヴィッド・バンバー(英語版)
シャーロット・ルーカス(のちのミセス・コリンズ) - ルーシー・スコット(英語版)
ミスター・ビングリー - クリスピン・ボナム=カーター(英語版)
ジョージ・ウィッカム - エイドリアン・ルーキス(英語版)
レディ・キャサリン・ド・バーグ - バーバラ・リー=ハント(英語版)
ジョジアーナ・ダーシー - エミリア・フォックス
制作
構想
バートウィッスルとデイヴィスは小説の格調と精神に忠実でありながら、「日曜のお茶の時間に放送される昔ながらのスタジオで撮られたBBCドラマ」[7]ではなく「現実の人々によるフレッシュで生き生きした物語」[2]を作りたいと考えていた[4]。セックスと金銭を物語のテーマとして強調することで、デイヴィスはエリザベスのみならずダーシーにもスポットを当てた[2]。キャラクターを生身の人間として描くため、デイヴィスはベネット家の娘たちが社交界に自分たちを売り込むためにドレスアップをするシーンなど、短い背景的な場面を挿入した。男性たちが趣味的な交際をする場面は、女性に焦点をあてたジェーン・オースティンの原作にはない部分である[4]。最大の技術的問題は物語の後半にある長い手紙の翻案で、デイヴィスはボイスオーバーやフラッシュバックといった技法を用い、登場人物が独りで、あるいは互いに手紙を読む場面を挿入した。デイヴィスは現代の観客に分かりやすくするために出来事を明確にする会話も付け加えたが、小説の会話の大部分は手を加えられずに組み込まれた[4]。