香港ドル
港幣、港元、港圓(中国語)
Hong Kong dollar(英語)
ISO 4217
コードHKD
通貨当局香港金融管理局
ウェブサイト ⇒www.info.gov.hk/hkma
公式
使用国・地域 香港
非公式使用
国・地域 マカオ
インフレ率2.8%
情報源The World Factbook
香港ドル(ホンコンドル、英: Hong Kong Dollar、中: 港元、港圓)は、香港の法定通貨である。ISO 4217でのコードはHKD。広東語で俗に港紙ともいう。補助通貨単位はセント(Cent・略符号は¢)・ミル(mil)で、1ドル=100セント=1000ミルである。現在では現金単位としての最小単位は10セントで、セント単位の1の位やミルは計算上のみの単位となっている。
発行は中央銀行でなく、香港上海銀行(香港上海?豐銀行)、スタンダードチャータード銀行(渣打銀行)、中国銀行 (香港)の3行が行っており、10ドル紙幣のみ香港特別行政区政府による政府紙幣だけが発行されている。
香港特別行政区の通貨であるが、中国本土(大陸と呼ばれる)特に広東省の一部(主に深?市、珠海市など)においても、しばしば通用する。さらにマカオでは、法定通貨であるマカオ・パタカの流通量を超えており、香港ドルによる通貨代替が著しい。 日常の表記では、金額の前に$記号を付して「$3(3ドル)」、「$3.50(3ドル50セント)」、「$350(3ドル50セント)」などのように表記される。他国の通貨と特に区別する必要があるときは「HK$350」のように表記される。銀行や両替商の店頭などを除き、ISOで規定されている「HKD」の表記は通常ではあまり使われない。 現地での漢字表記は、ドルが「圓」、セントは10セントを「毫」と表記する。ただし、香港ドルは中国語では「港元」と記す。また、広東語では「man1 マン」と呼んで、漢字で「蚊」または「?」と表記するが、これは「文」に由来する。かつて10セント以下の単位で取引が行われていたときは、セントを音訳して「仙」または「先」と表記した。また、セントの更に下の単位であるミルの漢字表記には「文」または「千」が用いられた。 1984年に、中華人民共和国とイギリスが香港主権移譲を期した「中英共同声明」に合意し、1997年7月1日に、香港がイギリスの統治下から中華人民共和国に返還された[1]。香港は、中華人民共和国の特別行政区となり、資本主義制度のあり方を、1997年から今後50年変えない「一国二制度」と「香港基本法」の下で地方自治を行っている[1]。 香港ドルは、香港金融管理局によって運営され、香港は外為管理上では外国と同様の扱いになっている[1]。1983年以降、アメリカ合衆国ドル(米ドル)に対するペッグ制(1US$対7.8HK$)を施行している[2]。2005年5月18日から目標相場圏制度が導入されたことにより、1US$=7.75?7.85HK$間での変動を認めた。 香港ドルと人民元は全く異なる通貨制度である。香港ドルは国際的に兌換可能かつ流通可能な国際通貨であるのに対し、人民元は中華人民共和国の国内での流通に限られる国内通貨である[2]。香港の米ドルペッグ制はカレンシーボード制であり、1香港ドルの発行ごとに相当する米ドルが裏付けられるように、香港上海銀行(香港上海?豐銀行)、スタンダードチャータード銀行(渣打銀行)、中国銀行 (香港)の3行が香港ドルを発券する際に、相応の額の米ドルを預託する必要がある[2]。 1997年のアジア通貨危機の際、国際投機資本の大量売りの対象になった香港ドルを防衛できた背景には、上述カレンシーボード制がある[2]。当時香港ドルは大量に売られ、結果として香港ドルが米ドルへ交換されて市場の銀行券が少なくなり、金利が急騰した[2]。
表記
歴史
香港ドルとアジア通貨危機
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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