食道癌
食道腺癌
概要
診療科腫瘍学, 一般外科学, 消化器学
分類および外部参照情報
ICD-10C15
食道癌(しょくどうがん、英語: Esophageal cancer)は、広義では食道に発生する癌腫の総称。
疫学2004年における10万人毎の食道癌による死亡者数(年齢標準化済み)[1] .mw-parser-output .legend{page-break-inside:avoid;break-inside:avoid-column}.mw-parser-output .legend-color{display:inline-block;min-width:1.5em;height:1.5em;margin:1px 0;text-align:center;border:1px solid black;background-color:transparent;color:black}.mw-parser-output .legend-text{} データなし 3人未満 3人から6人 6人から9人 9人から12人 12人から15人 15人から18人 18人から21人 21人から24人 24人から27人 27人から30人 30人から35人 35人を超える
日本では、60歳代の男性に好発し、男女比は、3対1程度である。また、食道癌全体の93%以上を食道扁平上皮癌がしめ、発生部位も胸部中部食道に多いのに対し、アメリカ合衆国ではここ30年ほどで扁平上皮癌の割合が低下し、現在では約半数を食道胃接合部近傍の腺癌が占める。その違いの原因は明らかではないが、ひとつは禁煙による癌発症予防効果が扁平上皮癌の方が高いことが挙げられている。これは、アメリカでは日本より禁煙が進んでいるためである。白人に比べて喫煙率が高い黒人では扁平上皮癌の罹患率がより高いことが示されている。また、バレット食道の罹患率がアメリカのほうが多いという点も理由に挙げられる。
飲酒と喫煙は食道癌の強力な原因とされている[2]。野菜・果物の摂取量が多いグループで食道癌のリスクが低下し、特にキャベツ、大根、小松菜などが含まれるアブラナ科の野菜の摂取で有意なリスクの低下がみられた[3]。ビタミンB12の食事摂取が多い人ほど、食道がんの罹患リスクが高い傾向が見られた[4]。
国際がん研究機関(英語: International Agency for Research on Cancer、略称:IARC)は、2016年に、65℃以上の熱い飲み物自体を食道癌の観点から「グループ2A:恐らく発がん性があるもの」に分類した[5][6]。 食道癌の骨転移の頻度は3?5%である[7]。 以下の種類に分類されるが、扁平上皮癌が全体の90%以上を占め、ついで腺癌である。
転移
病理ショートセグメントバレット食道 (SSBE) から発生したバレット食道癌。病理診断は印環細胞癌。
良性上皮性腫瘍
扁平上皮乳頭腫
腺腫
上皮内腫瘍
扁平上皮内腫瘍(低異型度・高異型度)
円柱上皮内腫瘍
上皮性悪性腫瘍
扁平上皮癌(高分化型・中分化型・低分化型)
類基底細胞癌
腺癌(高分化型・中分化型・低分化型)
腺扁平上皮癌
粘表皮癌
腺様嚢胞癌
内分泌細胞腫瘍(カルチノイド、内分泌細胞癌)
未分化癌
非上皮性腫瘍
平滑筋腫瘍(平滑筋腫、平滑筋肉腫)
消化管間質腫瘍 (英語: gastrointestinal stromal tumor、略称:GIST)
神経性腫瘍
リンパ球系腫瘍
腫瘍様病変