中谷美紀のアルバムについては「食物連鎖 (アルバム)」をご覧ください。
食物連鎖の一例(ミンミンゼミ→ハラビロカマキリ)
食物連鎖(しょくもつれんさ、英: food chain)とは、生物群集内での生物の捕食(食べる)・被食(食べられる)という点に着目し、それぞれの生物群集における生物種間の関係を表すことである。
食物連鎖 (Food chain)陸上と海中での連鎖
生物は同種、他種を問わず、様々な形で自分以外の生物個体を利用して生きている。その中で最も典型的に見られる利用法が他者の捕食である。
陸上の生物には、草の葉(ススキ)をバッタが食べる→バッタをカマキリが食べる→カマキリを小鳥が食べる→小鳥をタカが食べる…… といった生物間のつながりがある。海中でも同じように、たとえば、植物プランクトン→動物プランクトン→イワシ→イカ→アシカ→シャチ…… などのつながりがある。
このように、食う・食われるの関係をたどっていくと、ある一定の場所の生物間に、1つの鎖状の関係を見いだすことができる。これを一繋がりの鎖として取り出したとき、食物連鎖と呼ぶ。このような関係を結ぶためには、関係する生物が同じ場所に所属しているはずで、つまり、食物連鎖は生物群集の中の構造の一つだと言える。
通常、食う・食われるの関係で結ばれる食物連鎖では、植物と草食動物の関係をのぞけば、食う側の方が食われる側よりも大きい。空想的には、連鎖はかなりの数をつなぐことができるが。
また、この連鎖において、一般に、下位のものほど生物量が多い傾向があり、連鎖の順に個体数を棒グラフ表示すれば、上にゆくほど小さくなり、ピラミッド型になる。これを生態ピラミッド(Ecological pyramid)という。
また、現実には複数種の餌を食う動物は珍しくなく、また、複数種に食われることも当然あり得るので、それらを考慮に入れて図を描けば、食う食われるの関係の入り乱れた複雑な網目が描ける。これを食物網(Food web)という。こうした食物網を調べてみると、上述の古典的食物連鎖と異なり、連鎖の段階は錯綜し、段階数も非常に数が多くなることが判明してきている。そのため、現在の群集生態学では食物連鎖は歴史的術語となりつつあり、食物網としての概念の方が現実的なものとして重視されてきている。 生物の栄養供給の形は、食う・食われるの形だけをとるものではない。様々な違った形があり、それらを考慮に入れると、また違った食物連鎖が考えられる。 寄生者と宿主の関係を、寄生者が宿主から栄養をとっていると見れば、寄生関係による食物連鎖が考えられる。たとえば植物をイモムシが食べる→イモムシに寄生蜂が入り込む→寄生蜂に重寄生する寄生蜂が入り込む→重寄生の寄生蜂の体内に細菌が入る というようなものが考えられる。この場合、寄生者は宿主より小さいのが普通なので、段階を追うごとに小さくなる。寄生食物連鎖は、通常の食物連鎖ほど段階が多くならないのが普通である。 特に地上の生態系では、植物の生産物は生きた状態では使用されず、植物遺体となって後に利用される率が非常に高い。この場合、落葉や枯木は、直接に動物に食われるのではなく、菌類や細菌の分解を受けたものが餌となっている。これをスタートに、菌(細菌・菌類)のついた枯葉をトビムシが食べる→トビムシをダニが食べる→ダニをクモが食べる→クモを小鳥が食べる…… というようにして、通常の食物連鎖へつながってゆく。また、菌のついた枯葉をトビムシが食う→タンパク質に富んだ菌の細胞が消化吸収され難分解性の成分が糞として排泄される→トビムシの糞にまた菌がつき繁殖する→菌がついたトビムシの糞を再びトビムシが食う…… というループ状のサイクルによって植物遺体の主成分であるセルロースやリグニンが分解されていく過程も重要である。これらを総合して腐食連鎖
様々な側面
腐食連鎖は水中生態系でも、植物遺体が大量に流れ込む干潟やマングローブ林、アマモ場などにおいて非常に重要な役割を果たしている。
食物連鎖において肉食動物の関係が複雑であれば複雑であるほど、中間捕食者や外来種の暴走を抑えることができる[1]。 陸上の生態系と水中の生態系の間も、魚食性の鳥や魚つき林などでつながっている。海鳥の糞に由来するグアノは昔から肥料として使われてきたし、海岸の「魚つき林」に由来する有機物が沿岸部の生態系を豊かにすることが明らかになってきた。 これらは生物間のつながりと同時に、エネルギーや炭素、窒素、リンなどの物質のつながりでもある。
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