食料安全保障
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食料安全保障(しょくりょうあんぜんほしょう)とは、食料の入手可能性とその方法に関する、国家レベルの事項である。

食料安全保障について議論等が行われる場合、日本国内では農林水産省による定義内容に従った経済安全保障の一部として取り扱われ、国際的には米国農務省・国際連合食糧農業機関による定義内容に従った人間の複利達成の一部として取り扱われることが多い。

なお表記については、食糧安全保障とする場合もある。このとき食料・食糧を同義とする場合と、「食料」を食品一般とし「食糧」を主食穀類と使い分けることもある。記事冒頭の農林水産省の用例のように、日本国政府機関では「食料安全保障」を用いることが多い。目次

1 定義

2 概説

3 米国における食料安全保障

3.1 共同体食料安全保障

3.2 食料有事


4 発育不全と慢性的栄養不良

5 地球規模の水の危機

6 土壌の劣化

7 土地の買収

8 気候変動

8.1 農業

8.2 子供


9 小麦の茎さび病

10 独裁と盗奪政治

11 経済的アプローチ

11.1 西洋的な視点

11.2 食の正義

11.3 食料主権


12 サミット等

12.1 世界食料サミット

12.2 世界食料安全保障サミット

12.3 APEC食料安全保障担当大臣会合


13 食料安全保障の実現に向けて

13.1 農業、飢え、貧困の関連性

13.2 (亜)熱帯地域の零細農家にとってのバイオテクノロジー


14 食料安全保障のリスク

14.1 化石燃料への依存

14.2 価格設定

14.3 食料を他の国際貿易商品と同様に取り扱うこと


15 引用文献・脚注

15.1 引用文献

15.2 脚注


16 参考文献・資料

17 関連項目

18 外部リンク

定義

この用語については、場合により次の例のような定義の違いがある。予想できない要因によって食料の供給が影響を受けるような場合のために、食料供給を確保するための対策や、その機動的な発動のあり方を検討し、いざというときのために日ごろから準備をしておくこと。 ? 日本国農林水産省[† 1]家族のための食料安全保障とは家族のすべての構成員が行動的、健康的な生活を送るために十分な食料をいつでも得ることができることである。食料安全保障は少なくとも十分な栄養価があり、安全である食料をすぐに入手することができることと、社会的に受け入れることができる方法によって容認されうる食料を獲得する確かな能力を含む(それは緊急的な食料の供給やごみをあさったり盗んだりするなどの手段によらない)。 ? アメリカ合衆国農務省[† 2]「全ての人が、常に活動的・健康的生活を営むために必要となる、必要十分で安全で栄養価に富む食料を得ることが出来る」とき、食料安全保障が実現しているといえる。 ? 国際連合食糧農業機関[† 3]
概説 食料の生産は人口の増加を上回ってきた。 各国の食料供給量 (kcal/人/日) 大麦は家畜の主な飼料穀物である。

家族の構成員が空腹や飢餓のおそれにある場合、家族のその他の構成員が食料を確保すると考えられている。世界資源研究所によると、世界で生産された一人当たりの食料は過去数十年において増加したという。[1]2006年、MSNBCは世界の過体重の人の数は10億人で、栄養失調に悩む人の数8億人より多いと報じた。 [2]2004年のBBCの記事によると、世界で最も多い人口を抱える中国では肥満に悩む人が多いという。[3]


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