飛行隊(ひこうたい)とは、広義には航空機を運用する飛行部隊の総称、狭義には空軍および陸軍と海軍の航空部隊の中核となる部隊編制単位である。英語のスコードロン (Squadron
) の訳語のひとつ。本項では部隊単位についての飛行隊について詳述する。航空部隊の部隊単位としては第一次世界大戦期から使用例があるが、その時代や各国により編制・定義・訳は様々である。 18世紀末のフランス革命戦争において、当時のフランス軍がガス気球を用いた偵察や着弾観測を行なっており、1794年に組織された「フランス航空部隊」が軍事における飛行隊の嚆矢と言われている。 イギリス空軍はアメリカ陸軍航空軍とほぼ同様の編制ではあるが、「軍団 (Command ドイツ連邦軍におけるドイツ空軍で飛行隊に相当するのは、「シュタッフェル (Staffel)」である。航空軍団(航空軍)の「フリーゲルコップ (Fliegerkorps)」、航空師団の「フリーゲルディビジョン (Fliegerdivision)」、航空団(戦隊)の「ゲシュヴァーダー (Geschwader)」の次[注 2]に「シュタッフェル」がある。 ドイツ国防軍時代は上記の「ゲシュヴァーダー」と「シュタッフェル」の間に飛行隊の「グルッペ(Gruppe)」が存在しこれらの部隊番号はローマ数字で表記された。またこの際にはシュタッフェルは「飛行隊」ではなく「中隊」と訳される。 太平洋戦争期の日本陸軍では、「航空総軍 (FSA)」、「航空軍 (FA)」、「飛行師団 (FD)」/「飛行集団 (FC)」、「飛行団 (FB)」、「飛行戦隊 (FR)」の次に「飛行中隊 (Fc)」となり、この「飛行戦隊」と「飛行中隊(中隊)」が飛行隊に相当した。なお1943年後半より戦闘戦隊に限り、新たに飛行隊編制が布かれ「飛行中隊」は廃止され「飛行隊」に名称とともに改編されている。戦闘戦隊の飛行中隊/飛行隊の最小単位は2機編隊の「分隊」で、その「分隊」が2個集まり4機編隊の「小隊」を、またその「小隊」が3個集まり計12機の1個「飛行中隊/飛行隊」を構成し、おおむね3個「飛行中隊/飛行隊」で1個「飛行戦隊」を編成した。また飛行隊の名称を冠する飛行部隊としては、他に「独立飛行隊 (Fs)」、「練習飛行隊 (FRF)」・「教育飛行隊 (FRK)」・「錬成飛行隊 (FRL)」などが編成されている。 日本海軍では、1934年6月1日、「飛行隊基本編制」を定め、1936年6月に一部改訂を行った。この基本編制は予算上のもので実行には別に「飛行隊編制」が定められていた[2]。1944年3月1日、特設艦船部隊令を改訂し、特設飛行隊制度が布かれ、4日に特設飛行隊の名称、兵力などが定められた[3]。
概要
フランス
アメリカ)」、航空軍内の機能別管理単位である「航空兵団 (Air Command
イギリス
ドイツ
ドイツ連邦軍
ドイツ国防軍
例
航空団(飛行群)
第T飛行隊
第1中隊:
日本
日本軍
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