飛ぶ教室_(漫画)
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飛ぶ教室
ジャンル
SF少年漫画
漫画:連載版
作者ひらまつつとむ
出版社集英社
掲載誌週刊少年ジャンプ
レーベルジャンプ・コミックス
発表期間1985年24号 - 38号
巻数全2巻
話数全15話(連載)
全11話(単行本)
漫画:読切版
作者鷹沢圭(ひらまつつとむ)
出版社集英社
掲載誌『フレッシュジャンプ1984年7月号
その他連載版JC2巻に収録
漫画:完全版
作者ひらまつつとむ
出版社潮出版社
レーベル希望コミックス
巻数既刊2巻(2022年12月20日現在)
その他連載版・読切版を第1部として収録、
第2部は全編描きおろし。
テンプレート - ノート

『飛ぶ教室』(とぶきょうしつ)は、ひらまつつとむによる日本SF漫画作品。
概要

読み切りとして描かれた同名作品(後述)を元に、『週刊少年ジャンプ』(集英社1985年5月27日号(第24号)から宮下あきらの『魁!!男塾』(第22号)、天沼俊の『すもも』(第23号)に続く新連載第3弾として開始され、第38号まで全15話が連載された。作品名はエーリッヒ・ケストナーの同名小説である『飛ぶ教室』からつけられたものであるほか、副題などにも児童文学からつけられたものがある[注 1]

埼玉小学校を舞台として、その校庭に設置されていた核シェルターのおかげで核戦争を生き延びた小学生たちが核の冬に襲われつつある過酷な世界を学校での共同生活によって生き抜こうとする姿を描く作品となっている。後年、作者のひらまつが明かしたところによれば、ライフラインが整備されて資金があれば何でも買える便利な生活が無くなることを想像し、恐怖を覚えたことが本作の執筆動機になっているという[2]

後に発売されたひらまつの短編集『ミアフィールドの少女アニー』には、本作の主要人物の3年後の姿を描き「元気です。」と題されたイラストが掲載されている[3]

2015年7月16日には多数の要望を受け、復刊ドットコムから復刻された[4]。同年10月3日には大阪のLoft PlusOne Westで「『飛ぶ教室』復刊記念 -子供たちの核戦争サバイバル- ひらまつつとむスペシャルトーク&サイン会」が開催された[5]ほか、第2部を制作中であることが公表された。

2020年5月25日には『完全版 飛ぶ教室』が発売された。連載された全話に加え、読み切り版ならびに描き下ろしの第2部も3話掲載されている。そのあとがきにてひらまつは、今後も第2部を描き続けることを出版社や雑誌掲載などの詳細については、未定ながら公言している[6]。2022年12月20日には全編書き下ろしの『完全版 飛ぶ教室 2』が発売され、2022年現在も続編を執筆中である[7]
世界設定

『飛ぶ教室』は、冷戦最中にある1980年代において198x年[8]の近未来を舞台として描かれている。サバイバルの中情報が得られない設定となっているため、断定はされていないが核戦争の理由はアメリカソ連どちらかの戦略核基地付近に隕石が墜落し、自動報復システムによって開始された物であり、その中でソ連の水爆東京を襲ったのであろうと仮定されている[9]

主な舞台となるのは主人公のオサム達が通う埼玉第八小学校で、同校の校庭に関東に10箇所のみ作られた民間の試作シェルター[10]の中の1つ・8号シェルターがあったため、偶然近くに居た1年3組の39人、4年2組の41人、6年2組の42人で合計122人の生徒[11]と、6年2組の担任であった北川先生が生存することができた。校舎はシェルターを脱出後のオサム達の共同生活の場となっている。
あらすじ
第1部

198x年9月3日、小学6年生の安田オサムはいつも通り彼女のみつ子と共に埼玉第八小学校(所在地は埼玉県G市S町[12]埼玉古墳群へは5qの距離がある[13])に登校すると、その日は校庭の大掃除が待っていた。その校庭には夏休みの間に試作の8号シェルターが作られていた。クラスメイトのタローとサトルが校庭の大掃除をさぼりシェルターの中へと忍び込んだことに気づいたサトル達は、担任の北川先生を呼び、タローを追っかけシェルターの中へと入って行く。そして警報機が鳴り、タイマーが2分を切っていることに気づく。急いでシェルターの近くに居た生徒をシェルター内へと避難させると、タイマーが切れるのと同時に東京に水爆が着弾し、衝撃で崩れた天井から生徒を救おうとして北川先生が怪我を負う。そして天井崩れによって北川先生は死の灰を浴びてしまうが、生徒達を不安にさせまいとこのことを隠し続ける。

外の放射能濃度の下がるのを待って1ヶ月をシェルターの中で過ごした後に外に出ると、見慣れたはずの風景は荒廃しており生存者を確認することは出来なかった。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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