風立ちぬ_(宮崎駿の漫画)
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風立ちぬ
漫画
作者
宮崎駿
出版社大日本絵画
掲載誌モデルグラフィックス
発表号2009年4月号 - 2010年1月号
話数9話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『風立ちぬ』(かぜたちぬ)は、宮崎駿による日本漫画。『モデルグラフィックス』(大日本絵画)において、2009年4月号から2010年1月号まで連載された。本作を原作としたアニメーション映画2013年7月20日に公開された。

タイトルは堀辰雄の同名小説からの借用である。
概要作中に登場する二郎の九試単座戦闘機試作一号[1]作中で墜落したカプローニCa.60[1]

宮崎駿が『モデルグラフィックス』誌上にて発表した連載漫画であり、その後、スタジオジブリによりアニメーション映画化された[2][3]。各話冒頭には作者名が書かれており、第1回や第6回などでは本名の「宮ア駿」[4][5] 名義となっていたが、第2回は「宮アグズオ」[6]、第3回は「宮アノロオ」[7]、第4回は「宮アノビオ」[8]、第5回は「宮アオソオ」[9]、第7回は「宮アYASUMIGACHI駿」[10] など自身の遅筆を自虐的に捩った筆名を用いている。いずれの名義も手書きで書かれており、「崎」ではなく本名の「ア」の字を使って表記されている。二郎とカプローニが出会ったCa.4[1]物語の終盤に登場する零式艦上戦闘機二一型[1]

七試艦上戦闘機九試単座戦闘機零式艦上戦闘機の設計などを手がけた航空技術者である堀越二郎が主人公のモデルとなっている[2][3][11]堀辰雄の小説『風立ちぬ』からの着想も盛り込まれている[2][11]

映画『崖の上のポニョ』の製作を終え一段落したことから、宮崎駿は『モデルグラフィックス』に漫画を連載することとなった[12]。宮崎は「この漫画はいわば趣味として描いていたもの」[12] と語るなど、当初は自身の趣味のつもりで描いていたという。その延長で、登場人物のほとんどは、擬人化されたなどの姿で描かれている[12]
登場人物登場人物のモデルとなった堀越二郎登場人物のモデルとなったジャンニ・カプローニ
堀越 二郎(ほりこし じろう)
本作の主人公。好きな曲は『冬の旅』。七試艦上戦闘機の開発では、初めて設計主務を任されるが[8]、同機は飛行試験中に垂直尾翼が折れて墜落した[9]。避暑地での恋が実を結び菜穂子と婚約。佐渡機関中佐の「珍機」「大胆」「無茶苦茶」な飛行機案に影響を受け九試単座戦闘機の試作一号機に逆ガル翼沈頭鋲を採用するなど、独創的な設計を行い、その非凡な才能を開花させる。のちに零式艦上戦闘機など優れた飛行機を次々と生み出した。実在の人物である航空技術者の堀越二郎をモデルとしている[2][3][11]
里見 菜穂子(さとみ なおこ)
本作のヒロイン[11]。趣味は画を描くこと。父親はの顔をしているが菜穂子は人間の顔をしている。療養のため滞在していた軽井沢町にて、二郎と恋に落ちる。「なんといういい加減な展開だ」とあきれる父の許しを得て交際をはじめる。療養施設に入ることになってしまう。名前は堀辰雄の小説『菜穂子』にちなむ[11]。ちなみに、同じく堀の『美しい村』では、堀がのちの『風立ちぬ』のヒロインとなる少女と軽井沢町で出会う展開となっている。
本庄 季郎(ほんじょう きろう)
八試特殊偵察機、九試陸上攻撃機(のちの九六式陸上攻撃機)の設計主務を務めた[9][10] 航空技術者。実在の人物である三菱重工業本庄季郎をモデルとする。七試艦上戦闘機の失敗で燃え尽きる堀越が、八試特殊偵察機を製作中の本庄に会い、「もやもや」する。
カプロニー
劇中では「カプロニーおじさん」と呼ばれる。世界的に著名な飛行機製作者[13]。人間の顔をしている。夢の中で二郎と邂逅する。二郎の夢の中で「設計はセンスだ」[6]「創造的人生の持ち時間は10年だ」[6] と激励する。


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