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『風の輪舞』(かぜのロンド)は、津雲むつみによる日本の漫画。集英社の『YOU』に連載された。
1995年に森口瑤子主演で、2006年に小沢真珠主演で、それぞれテレビドラマ化された。いずれも昼ドラである。
原作では、夏生と英明の恋愛に焦点が置かれており、その悲恋の因縁が過去にあることが後になって明かされるという構成になっているが、ドラマでは過去編から制作されている。 母子2代に亘る悲恋の輪廻を描く。 昭和47年。雑誌「櫂」の編集者・野代夏生は、担当する作家・矢崎の原稿を取りに行く途中、火事を目撃した。火事のショックで夏生は、矢崎のアトリエにたどり着くなり倒れ少女時代に起きた、家の火事の夢にうなされる。矢崎の所からマンションに帰宅し、弟・智から祖父の病状を聞かされ、言葉をにごす夏生。しばらくして、「櫂」編集部に従兄・英明から電話がかかり、祖父の危篤を知らされる。7年ぶりの実家。複雑な思いでタクシーから降りる夏生。家族全員集められ、最期の時を迎える辰吉。枕元へ次男の妻・麻美を呼び、「浩二と結婚させたのは間違っていた」と麻美に詫びる。ひき続いて三男・大介を呼び、「家と家族の皆を頼む」と言い残し、辰吉はこの世を去った。享年82。葬儀が行なわれている最中、麻美の長男・昇が帰ってきた。喪服に着替えている所、麻美から通夜にも来なかった事を責められる昇。昇は野代家を出て、新聞記者になったのだ。麻美は昇に辰吉から謝られたことを話す。 葬儀が終わり、智とマンションに帰る夏生。屋敷から去る二人を乗せた車を見つめ従妹・美幸は「心にもないこと言っちゃって。」とつぶやく。英明に夏生と智が帰ったことを告げる美幸だが、英明に怒鳴られ部屋を出る。英明は夏生への思いに胸を焦がしていた。帰宅した夏生は浴びるほどに酒を飲み、智にたしなめられる。翌日、夏生は会社のトイレで同僚達から興味津々の質問をされる。編集部に作家の矢崎から電話が入り、夏生は彼の元へ向うことを告げ出ていった。 仕事を終え、会社を出る夏生の前に英明が現れた。夏生は英明の車に乗り込むが、英明が夏生への7年間の思いを告げると、彼女は恋人がいることを匂わせ、車から降りタクシーを呼ぶ。7年間の報われなかった思いに苦しむ英明。辰吉の葬儀から数日後、夏生は編集部の同僚・関根史郎とバーで飲みながら、矢崎との不倫が噂になっている事を告げられる。 一方、智は音大の講師から留学を勧められているが、夏生が心配で気が進まない。智の大学に現れた英明は、智に夏生ともう一度話がしたいと打ち明けるが、追い出される事がわかっているため、チャイムが押せなかった事を告げる。智は一計を案じ、夏生をリサイタルに誘う。着替えて約束の場所へと向かう夏生は、そこにいた英明に驚き、智の作戦にはめられた事を知って怒るが、リサイタル後二人はレストランで食事をした。 数日後、夏生は矢崎から伊豆の温泉にいるから資料を持って来て欲しいと言われ駅に向かうが、矢崎の妻らしき女性につけられている事に気付き、関根に代りに取りに行ってくれるよう頼んだ。伊豆の温泉に着いた関根は、矢崎と酒を飲みながら、夏生を巡って宣戦布告する。 その頃東京では、帰宅した英明が麻美からお見合いを勧められていた。最近、帰りが遅い英明の様子に麻美が不安な日々を過ごしていた。辰吉の葬儀で、夏生に会ってから様子がおかしい事を大介に告げる、麻美。会社に夏生を呼び出す、大介。長い間自分たちの事など気にも止めていなかったのに、わざわざ呼び出して一体何の用かと夏生が聞くと、大介は、智にウイーン留学の話がある事を告げる。驚く夏生。大介は姉を残して外国へなど行けないと思っている事を告げるが、夏生はヴァイオリンのためになるのなら留学には賛成だと告げる。そんな夏生に大介は数枚の見合い写真を見せ、結婚してちゃんとした家庭を持つようにと言う。
ストーリー
第一部(現代編)