風の谷のナウシカ_(映画)
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風の谷のナウシカ
Nausicaa of the Valley of the Wind

監督宮崎駿
脚本宮崎駿
原作宮崎駿
製作高畑勲
製作総指揮徳間康快
近藤道生
出演者島本須美
納谷悟朗
松田洋治
永井一郎
榊原良子
家弓家正
音楽久石譲
撮影白神孝始
編集木田伴子
金子尚樹
酒井正次
制作会社トップクラフト
製作会社徳間書店
博報堂
配給 東映
ニューワールド・ピクチャーズ
ブエナ・ビスタ・インターナショナル
Bir Film
RUSCICO
Cinema Mondo
Oro Film
Folkets Bio
Entertainment One
Fathom Events/GKIDS
公開 1984年3月11日
2020年6月26日(revival)[1]
1985年6月13日
1988年2月12日
2000年12月30日
2005年9月5日
2006年8月23日
2007年7月6日
2007年7月26日
2008年4月11日
2008年9月26日
2008年10月10日
2009年4月17日
2010年5月7日
2017年9月24日
上映時間116分
製作国 日本
言語日本語
興行収入14・8億円
配給収入7億4000万円[2]
次作天空の城ラピュタ
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『風の谷のナウシカ』(かぜのたにのナウシカ、英名:Nausicaa of the Valley of the Wind)は1984年3月11日に公開されたトップクラフト制作の日本アニメーション映画宮崎駿監督の長編アニメーション映画第2作。1982年に『アニメージュ』に連載していた宮崎の同名漫画(『風の谷のナウシカ』)を原作とする[3]。原作の単行本全7巻から見ると、序盤に当たる2巻目の途中まで連載された時点での作品で、内容も2巻66ページまでの映像化。映画公開後に連載を再開した漫画とは内容が異なる(後述)。キャッチコピーは「少女の愛が奇跡を呼んだ」[注 1]。同時上映は「名探偵ホームズ」「青い紅玉(ルビー)の巻」「海底の財宝の巻」[注 2]

アニメージュを発行する徳間書店広告代理店博報堂による製作委員会方式で映画化され[4]、宮崎自身が監督・脚本を手がけた。高畑勲鈴木敏夫久石譲ら、のちのスタジオジブリ作品を支えるスタッフが顔を揃えている。
あらすじ

「火の七日間」という最終戦争によって、巨大産業文明が崩壊してから千年後の地球。荒廃し砂漠化した大地は錆とセラミック片に覆われ、「腐海」という有毒の瘴気 (しょうき) (ガス) を発する菌類の森が徐々に拡大していた。瘴気と腐海に棲む昆虫に似た巨大な蟲 (むし) 達に脅かされ、わずかに生き延びた人類は衰退の一途を辿っていた。

辺境にある小国風の谷は海から常に吹く風によって森の毒から守られ、民は慎ましやかに農耕生活を送っていた。ある日、族長ジルの娘であるナウシカは、飛行具・メーヴェに乗り腐海を散策していた所、蟲封じ (鏑弾 (かぶらだま) (音を出す銃弾) ) の銃声を聞く。王蟲 (オーム[5][6]) に追いかけられた1人の男が、森の奥に行く様子を確認したナウシカは、狼煙弾 (煙を出す銃弾) で男に逃げ道を教え、光弾 (ひかりだま[注 3]) (閃光弾) と蟲笛 (むしぶえ) を使い王蟲の怒りを鎮め、男を救う。男は、腐海の謎を解く為の旅を続けていたナウシカの師、ユパ・ミラルダだった。

ユパは、ナウシカが一人前の風使いになり、人々から恐れられている蟲とも心を通わせる優しい少女に成長していた事に驚きつつも、互いの久々の再会を喜ぶ。谷の民がユパの帰還を祝った夜、ナウシカは大ババから「その者、青き衣をまといて金色(こんじき)の野に降り立つべし。失われし大地との絆を結び、ついに人々を青き清浄の地に導かん」という、風の谷の古い言い伝えを聞く。

夜明け前、大国トルメキアの大型船 (大型輸送機) が風の谷に飛来する。ナウシカは誘導を試みるが、船は腐海に入り蟲を殺した為、蟲に襲われ制御を失っており、海際の崖に墜落する。ナウシカは燃える大型船からペジテ市の王女ラステルと名乗る少女を救い出すが、ラステルは「積荷を燃やして」と言い残し息絶える。翌朝、船の残骸から巨大な繭のような物体が燃え残っているのが見つかる。犠牲者の埋葬や谷に飛び散った胞子の焼却作業で谷が慌ただしくなる中、トルメキア軍司令官である皇女クシャナが率いる輸送機・バカガラス及び戦闘機・コルベットの編隊が、大型船回収の為谷へ来襲し城を制圧する。その過程で病床の父ジルは銃殺され、怒りに我を忘れたナウシカは数名の敵兵を殺害した所でユパに制止される。相手に逆らう余地はなく、谷はクシャナの支配下に置かれる事となる。

巨大な繭は「火の七日間」で世界を滅ぼしたとされる巨神兵のであり、ペジテ市の地下から発掘され、トルメキアに奪われた物であった。クシャナ達は本国へ運ぶつもりだった巨神兵の輸送を諦め、谷で完成させる方針を固める。翌日、ペジテ市に戻るクシャナは、ナウシカとミトを含む数名の城オジと呼ばれる老従者を人質として伴う。だがその途中、腐海上空でペジテのガンシップが一行を急襲し、編隊は壊滅的打撃を受ける。クシャナとナウシカの輸送機も被弾し、城オジ達が乗る風の谷の貨物グライダー・バージのワイヤーが切れ腐海へ降下していく。ナウシカとミトは戦利品として輸送されていた風の谷のガンシップでクシャナと共に脱出し、バージの救出に向かう。腐海の湖に着水した一行は大量の王蟲に包囲されるが、ナウシカは怯える一同をなだめ、王蟲と心を通わせようとする。

ナウシカは王蟲から、コルベットに撃墜されたペジテのガンシップのパイロットが、生きて腐海をさ迷っている事を知らされる[11]。ナウシカは「1時間後に戻らなければ谷に帰れ」と一同に言い残し、単身メーヴェでパイロットの救出に向かう。ナウシカは地蟲[10] (じむし) と翅蟲 (はむし[10]) に襲われるパイロットの少年を救い出すが、翅蟲と接触して姿勢を崩し、墜落する。少年やメーヴェと共に流砂に飲み込まれ、腐海の底に落ちたナウシカは、過去に心を通わせた王蟲の幼生 (赤ん坊[12]) が大人達に捕まった時の夢を見る。夢から覚めたナウシカは、腐海の底の清浄な水と砂が、城の地下で父や谷の民の病気の治療法を探す為、自身が腐海植物の栽培に使った井戸水及び井戸の底の砂と同じだと知り、腐海が毒素に満ちた大地を浄化する為に存在しているという確信を抱く。


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