風の市兵衛
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『風の市兵衛』(かぜのいちべえ)は、辻堂魁による日本長編時代小説シリーズ。祥伝社文庫からの文庫書き下ろしにより、2010年から2017年まで全20巻が刊行された。第5回(2016年歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞受賞作[1]。新シリーズ『風の市兵衛 弐』(かぜのいちべえ に)』が2018年から刊行されている。既刊6巻。

厳しい剣の修行を積んだ秘剣「風の剣」の遣い手で、大坂算盤と商いを学び「算盤侍」と称される渡り用人・唐木市兵衛を主人公に、武家や商家の生計の立て直しを生業とする中で口入れ屋・矢藤太から持ち込まれる面倒事を懸命に解決していく姿を描く[2]

『そろばん侍 風の市兵衛』(そろばんさむらい かぜのいちべえ)と題し、2018年5月にNHK総合テレビ土曜時代ドラマ」にて向井理主演によりテレビドラマ化された[3]
あらすじ.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

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登場人物
主な登場人物
唐木 市兵衛(からき いちべえ)
主人公。38歳の
浪人口入れ屋「宰領屋」の紹介で、渡りの用人として一時的に武家や商家に雇われ、算盤の特技を生かして家政を切り盛りする。そのため、算盤侍、あるいは青侍と呼ばれる。一方で、剣の腕も凄まじく、任務中に遭遇する様々な危難を秘剣「風の剣」で切り抜ける。出自は、幕府の十人目付筆頭、片岡賢斎(けんさい)の末息子、才蔵(さいぞう)。賢斎と、片岡家に仕える足軽唐木忠左衛門(ちゅうざえもん)の娘市枝(いちえ)との間に生まれた、いわゆる妾腹である。母は、市兵衛を産んですぐに亡くなったが、父にはかわいがられた。異母兄姉には長兄信正の他、10以上歳の離れた次兄の重文(しげふみ)と姉の千絵(ちえ)がいて[4]2人にもかわいがられたが、そうでもなかった信正を幼い才蔵は最も慕っていた。13歳で父を亡くしたことがきっかけで、祖父に願って元服し、片岡家を出奔。以来、足軽の子、唐木市兵衛を名乗る。その後、18歳まで南都興福寺で剣の修行に励んだ。「風の剣」について、久しぶりに再会した兄信正に語ったところによると、「激しく強く斬れば斬るほどに激しく強い風に打たれます。また、風は斬っても斬れません。だから己が風とともに動けば風に打たれぬし、斬られはせぬ」と説明している。同時に、それは言葉の綾であり、心得程度のものだとも語った[5]。興福寺を離れてからは、大坂の米問屋に3年、仲買問屋に1年、の醸造業者の元に半年、の豪商の元に1年半寄寓し、さらにで貧乏公家家宰となるなど、経済に関する経験を積んだ。また、河内の豪商の元にも1年住み込んで米作りをひと通り経験している。なお、京では女衒だった矢藤太と出会い、徒党を組んで放蕩に耽り無頼の生活も経験している。その後、数年間諸国を放浪した。風貌については、作中「57(約1.72メートル)ほどの上背に一見痩躯で、鮮やかな総髪を麻の元結で束ねて、頭に一文字の髷を結っていた」「目尻の尖った奥二重の目付きの鋭さを、下がり気味の濃い眉が和らげ、ひょろりと痩せた風貌は、侍らしい腕っ節の強さや厳めしさを全く感じさせない」と評されている[6]。現在、雉子町の八郎店に住まう。ずっと独身だが、若い頃に京で仕えた公家の娘お吹(おすい)が旗本に嫁いで後に産んだ節子(せつこ)は、実は市兵衞の娘であることが示唆されている[7]
渋井 鬼三次(しぶい きさじ)
北町奉行榊原忠之[注釈 1]配下の定町廻り同心。「鬼しぶ」というあだ名を持つが、頬骨が高く眉が下がった渋い顔が由来[8]とも、彼が市中見回りに出ると、闇夜の鬼も渋い顔をするという風評が由来[9]とも、袖の下を絶対に断らない渋い男だから[10]とも言われる。死体に触ることも厭わず自ら検死するなど、捜査への執念は並々ならぬものがある。年齢は40歳を過ぎた頃合いで、独身。以前お藤と所帯を持ったが7年前に離縁となり、息子の良一郎もお藤が引き取った[11]
助弥(すけや)
渋井が使っている手先(いわゆる岡っ引)で、30歳ほどの年齢で[12]身長が6尺ほど(約180cm)[13]もある。渋井と共に行動することが多い。深川生まれの深川育ちで、渋井には7、8年前から仕えている[12]。渋井には助弥の他に蓮蔵(れんぞう)という手先がいて[14]、柄の悪そうな10人ほどの手下(下っ引き)を使っている元地廻り(ヤクザ)[15]である。ちなみに、助弥の下っ引きの中にも蓮蔵と同名の男がいる[16]
矢藤太(やとうた)
江戸三河町口入れ屋「宰領屋」(さいりょうや)の主。市兵衛とは同い年[17]。24歳の時、京の島原で女衒をしていた頃に、貧乏公家の家宰となった市兵衛と出会い[18]、互いに気が合って一緒に放蕩の限りを尽くした。その後、京見物に来ていた前の宰領屋主人に気に入られ、10歳年下の出戻り娘の婿に収まる。文政元年(1818年)に市兵衛が江戸に戻って再会すると、渡り用人の仕事を紹介するようになった[19]
片岡 信正(かたおか のぶまさ)
53歳の旗本1500。20歳過ぎで父から家督と職務を引き継ぎ、現在は十人目付の筆頭支配役。屋敷は、麹町大横町から赤坂御門へ辿る諏訪坂の途中にある。子どもの頃、9歳年上の市枝に恋心を抱き、元服したら父に結婚を許してもらうつもりでいたが、信正が12歳の時に市枝は父の側室となり、才蔵(市兵衛)を産んで亡くなってしまう[20]。以来、妻を娶らず、子もなく、養子も迎えていないが、「薄墨」の女将、佐波とは男女の関係。そして、佐波の懐妊を機に彼女を妻に迎える決心をした[21]。その後、嫡男信之助(しんのすけ)[22]が誕生。
返 弥陀ノ介(かえり みだのすけ)
信正配下の小人目付[注釈 2]の頭(小人頭)で80どり[23]。信正が筆頭支配役に就く以前からの20数年来の腹心で、常に信正に随伴する。5尺(約1.5メートル)に届かぬ短躯で、岩のような風貌。剣の腕は、市兵衛には劣ると信正に評されるも確かである。また、小豆を指ではじき、敵の目や喉に当てることで一時的に戦闘不能にする技も持つ。当初、市兵衛を敵と誤解して斬りかかったが、その後は何度も死線を共にし、深い信頼関係にある。
佐波(さなみ)
20数年前から鎌倉河岸で営業している、京風料理屋「薄墨」の女将。40歳。調理を担当する父静観(せいかん)と2人で店を切り盛りしている。元は京生まれだが、15歳の時母を亡くし、消沈した父が心機一転のために京を離れて江戸に下る際に一緒に付いてきた[24]


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