この記事には複数の問題があります。改善
やノートページでの議論にご協力ください。顔認識システム(かおにんしきシステム、英語: Facial Recognition System)とは、カメラのデジタル画像から、人を自動的に識別するためのコンピュータシステムである。顔認証システムともいう。ライブ画像内の顔と思われる部分を抜き出し、顔面画像データベースと照合することで識別を行う。世界最高の顔認識システムでは1200万人分の静止画での「1:N認証」で、認証エラー率が0.22%に達する[1]。 他の生体認証技術と比較すると、顔認識は最も信頼でき効率がよいとは言えないが、対象人物の協力を必要としないという重要な利点がある。空港などのシステムは群集の中から犯罪者を見分けることができるが、指紋、虹彩、音声などによる認証では、このような使い方はできない。しかし、セキュリティという観点での有効性には疑問の声もある。 その他の利点としては、一般的に普及している安価なカメラを使用することができる点(既存の監視カメラ・ウェブカメラなどをそのまま利用できる)、顔画像が証拠として残るため不正利用者等が発覚した場合に記録された顔画像を人が見ることで個人を特定することが容易である点(顔以外の生体情報(例えば指紋など)は、その画像を人が見て個人を特定することは困難)などが挙げられる。 一部の顔認識アルゴリズムは、顔画像から目立つ特徴を抽出することで識別する。例えば、顔のパーツの相対位置や大きさ、目や鼻やほお骨やあごの形を特徴として利用する。そのような特徴を使い、一致する特徴のある画像を検索する[2]。別のアルゴリズムでは多数の顔画像から標準化したデータを作り、個々の顔画像はその標準データとの差分だけに圧縮し、顔認識に必要なデータだけを残す。対象画像はそのような顔データと比較する[3]。初期の成功した顔認識システムの1つは[4]、一連の圧縮された顔データを使い、顕著な顔の特徴のセットを使ったテンプレートマッチング技法に基づくものだった[5]。 認識アルゴリズムは大まかに2種類に分類でき、見た目の特徴を直接幾何学的に比較する方法と、画像を統計的に数値化してその数値をテンプレートと比較する方法がある。 主な顔認識アルゴリズムとしては、主成分分析を使った固有顔、線形判別分析、弾性バンチグラフマッチング、隠れマルコフモデル、ニューロン動機づけによるダイナミックリンク照合などがある。 最近の新たなトレンドとして、見えない部分も考慮した正確さを達成しようとする3次元顔認識がある。この技法では、3次元センサを使って、顔の立体的情報を取得する。そこから、眼窩・鼻・あごの輪郭など、際立った特徴を抽出して使う[6]。 3次元顔認識の利点は、他の技法に比べて、画像の明るさに左右されにくい点である。また、様々な角度のからの顔画像であっても認識できる[2][6]。 3次元顔認識も、表情の変化には弱い。イスラエル工科大学では、表情の変化を等長写像として捉える技法を研究している[7]。 最近では皮膚の見た目の詳細を顔認識に応用するという傾向がある。画像からしわやしみを特定して数値化するものである[2]。これを Skin texture analysis と呼び、顔認識に利用した場合従来の20%から25%認識率が向上したという報告もある[2][6]。 以下の画像管理ソフトウェアには顔認識システムが組み込まれており、同じ人物が写っている写真を抜き出すといったことが可能である。 中華人民共和国では、1億台を超える顔認識システムを組み込んだ世界最大の監視カメラネットワークとして天網が有名である[10]。 ロンドンのニューアム・ロンドン特別区では、地区全体の監視カメラシステムに組み込まれた顔認識システムを持っている。 Appleが開発したスマートフォン・iPhone Xでは、「Face ID」と呼ばれる顔認証システムを2017年から採用している。予めデバイスに使用者の顔を登録し、内蔵カメラで使用者の顔を識別することで、iPhoneのロック解除に使用できる。このほか、アップルのオンラインストアでの購入やApple Payの認証でもFace IDを使用できる。現在ではアンドロイドスマホの多くも使用する際の顔認証を採用している。 他にも顔認識の新たな利用方法がいくつか開発されようとしている。例えば、ATMでのセキュリティに使うことが検討されている。つまり、キャッシュカードと暗証番号の代わりにATMが顔の画像を撮影し、データベース上の顔の画像と照合するのである。同様の考え方は、インターネット上の各種サイトへのログインにも応用できる[2]。 ドイツ連邦警察はフランクフルト空港で、自発的登録者を対象とした完全自動入国審査を行っている。登録対象は欧州連合かスイスの市民に限られる[11][リンク切れ]。 オーストラリアの税関では、顔認識を使ったSmartGateという自動入国審査システムを導入している[12]。このシステムは、各人の顔と電子パスポートのマイクロチップに記録されている画像を比較し、パスポート所持者が本人であることを確認する。 香港の深?湾口岸では、中国本土との出入境管理で、自動車のナンバープレートからドライバーを特定して顔認識する、世界初のシステムを日本電気から導入している[13]。
特徴
技法
3次元顔認識
皮膚のきめの分析
ソフトウェア
Ayonix-AICA
Picasa (Google) - バージョン3.5以降。
iPhoto(Apple) - かつて存在したiLifeに付属する写真管理ソフト。後継ソフトとは「写真」である[8][9]。
Picture Motion Browser
Adobe Photoshop Lightroom(アドビ) - Lightroom CC (Lightroom 6) 以降。
SAFR RealNetworks. Inc
ライブラリ
OpenFace - オープンソース。GoogleのFaceNetアルゴリズムを基にしている。
OpenBR
システム利用例
セキュリティー