音頭
[Wikipedia|▼Menu]

音頭(おんど、おんどう)は声明などにおいて最初に独唱を行う者、あるいは雅楽における各楽器の主となる演奏者のこと。現代ではそれらが転じ、リーダー的な振る舞いを取る事を「音頭を取る」などと表現する。また、それらから派生した以下のようなものを指す。
民謡における音頭

日本の民謡において古来より存在した楽曲形式のひとつに、曲の主要部分を独唱者が歌い、唱和者が斉唱する掛け合いのような楽曲があり、この独唱者について音頭と呼んでおり、やがてこのような楽曲そのものを「音頭」と呼称するようになった。

この音頭形式を用いる楽曲は盆踊りなどのにおいて用いられることが多く、太鼓や笛の音にあわせ独唱者が独唱し、それに大勢の民衆が「エンヤコラサ」などと合いの手を唱和する事が現代でも見受けられる。音頭形式の楽曲はその地域の伝承などを盛り込んだものが日本各地で作成され、「秩父音頭」「秋田音頭」「河内音頭」「江州音頭」などと名称が付けられるようになった。

その後、レコードの普及により聴取の対象ともなった。聴取対象としての音頭はしばしば演歌に分類される。現在親しまれている音頭には、民謡よりも歌謡民謡、とりわけ明治期末期から昭和初期に流布したものが多い(『東京音頭』、『炭坑節』など)。

また、学校教育の一環である全校ダンスとして、いわゆるフォークダンスとともに音頭に併せて踊ることがなされており、これら若年層を対象とした音頭は今でも作曲されている。そのほか、作曲家の大瀧詠一は、ポップミュージックを組み合わせた『ナイアガラ音頭』などを作曲している。

夏季になると、アニメソングでもしばしば音頭が使用される[1]

また、大人の間で会社の忘年会などで宴会の余興として音頭が踊られることもある。
歌舞伎における音頭

歌舞伎の題目「翁」「三番叟」において小鼓を演奏する主演者は「音頭を取り行う」という意味から「頭取」と呼ばれるようになった。これは銀行における役職である頭取の語源となっている。
脚注[脚注の使い方]^ 「そういえば… 音頭 現代っ子に合う独特のリズム」『読売新聞』1982年9月19日付朝刊、27面。

参考文献

八幡和郎; 西村正裕『「日本の祭り」はここを見る』祥伝社祥伝社新書〉、2006年11月。.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 4-396-11053-7ISBN 978-4-396-11053-6。 

関連項目

声明

盆踊り

ユーロビート










日本の音楽
伝統音楽

Category:日本の伝統音楽

近世邦楽

ジャンル一覧

和楽器

雅楽

国風歌舞

東遊

大歌

神楽歌

久米歌

大和歌

悠紀・主基

誄歌


大陸系の楽舞

高麗楽

唐楽


歌いもの

今様

催馬楽

朗詠

近現代

近代に作られた神楽

現代雅楽


能楽

狂言

猿楽



囃子

謡曲


仏教音楽

声明

講式


念仏

踊念仏

曲題目

ご詠歌

和讃


浄瑠璃

一中節

河東節

義太夫節

人形浄瑠璃義太夫節

歌舞伎における竹本(チョボ)

素浄瑠璃としての義太夫節


清元節

新内節

常磐津節

富本節

宮薗節

歌いもの

郢曲

荻江節

お座敷唄

雅楽歌いもの

今様

催馬楽

朗詠


詩吟

地歌

上方歌

組歌

手事物


東明流

長唄

大和楽

民謡俗謡

アイヌ音楽

うた沢

沖縄民謡

子守唄

俗曲

かっぽれ

小唄

都々逸

端唄


民謡

追分

音頭

祭文音頭

甚句

節 (en)

馬子唄


童歌

絵描き歌

数え歌

手鞠歌


語りもの

講式

幸若

祭文

唱導

説経節

早歌

箏曲

組歌


太平記読み

題目立

ちょんがれ

琵琶

薩摩琵琶

筑前琵琶

平曲

盲僧琵琶


節談説教

器楽

箏曲

砧物

組歌

段物


琵琶

音曲

雅楽

歌舞伎音楽

歌舞伎の出囃子

下座音楽


御座楽

浄瑠璃節

能楽囃子

祭囃子

寄席囃子

祭礼音楽

神楽

獅子舞

大日堂舞楽

田楽

祭囃子

祭太鼓


その他

掛け声

相撲甚句

チンドン屋

ピョンコ節

ヨナ抜き音階

落語の出囃子


近代音楽
現代音楽
大衆音楽

戦前

演説歌

君が代

国歌

市町村歌

軍歌


学生歌

校歌

大学応援歌

寮歌


戦前歌謡曲

演歌師

国民歌謡

戦時歌謡

軍国歌謡


コマーシャルソング

ジャズ

唱歌

満洲唱歌


ジンタ

新民謡

童謡

流し

BGM

劇伴


法界節

ボーイズ

大和楽

ラジオ体操

流行歌

浪曲

和製ポップス

戦後

戦後歌謡曲

演歌

ご当地ソング

ムード歌謡

リズム歌謡


CMソング

グループ・サウンズ

現代雅楽

現代邦楽

ジャズ

ジャズ喫茶


湘南サウンド

ドドンパ

フォーク

関西フォーク

京都系ミュージック

四畳半フォーク

フォークデュオ


ブギ

ロック

リズム&ブルース


アニメ音楽

アニメソング

キャラクターソング


アイドル歌謡

エレクトロ

エンドル

応援歌

シティ・ポップ

ジャパノイズ

ノイズロック


シンセポップ

エレクトロ・ポップ


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:30 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef