音声コマンドデバイス
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音声コマンドデバイス(Voice command device、VCD) は人間の声によって操作するデバイスである。ボタンやダイアルスイッチを使う必要をなくすことで消費者は他の作業をしながら手を触れることなく家電機器を簡単に操作できる。例を挙げれば、VCDの洗濯機では消費者は音声コマンドを通じて洗濯を操作でき、携帯電話では声で電話をかけることが出来る。

最新の音声コマンドデバイスは話者に依存しないのでアクセントまたは方言の影響にもかかわらず複数の声に返答できる。一度に複数のコマンドに応答することができ、別々に対応する音声メッセージを流すほか、正確で自然な会話を模倣して適切なフィードバックを提供する[1] 。約50種類のコマンドを理解することができ、音声メッセージを最大2分間まで保持することが出来る 。音声コマンドデバイスはコンピューターのオペレーティングシステム(OS)やコンピューター用の商業ソフトウェア、携帯電話、自動車、コールセンター、Googleのようなインターネット検索エンジンにも搭載されている。

2007年、CNNのビジネス記事で音声コマンドの市場規模は10億ドル以上でGoogleやAppleのような企業は音声認識機能の開発を試みていると報じた[2]。その記事が公開されてから数年が経ち、それ以来様々な音声コマンドデバイスが登場してきた。加えてGoogleは音声認識エンジン「Pico TTS」を開発し、Appleは「Siri」をリリースした。音声コマンドデバイスはより広く利用されるようになり、人の声を使った革新的な手法も常に作られていった。例えば、ビジネスウィークは将来のリモコンは人間の声になると示唆している。現在のXbox Liveはそのような機能が搭載されており、ジョブズは新型Apple TVでの搭載を示唆していた[3]
ソフトウェア製品での音声コマンド

AppleのMacWindows PCの両方は最新のOSにおいて音声認識機能を実装している。
マイクロソフトウィンドウズ

マイクロソフトの2つのOS「Windows 7」と「Windows Vista」は音声認識機能を提供している。マイクロソフトは音声コマンドを同社のOSに統合し、マウスとキーボードの使用を制限したいが全体的な生産性を維持または増やしたいと望む人向けのメカニズムを提供している[4]
Windows Vista

Windows Vistaの音声操作機能により、ユーザーは主流のアプリケーションで文書や電子メールを口述したり、アプリケーションの起動と切り替え、OSの操作、文書の書式設定、文書の保存、ファイルの編集、エラーの効率的な修正、Webフォームの記入を行うことができる。音声認識ソフトウェアはユーザーが使用するたびに自動的に学習しており、音声認識は英語(アメリカ)、英語(イギリス)、ドイツ語(ドイツ)、フランス語(フランス)、スペイン語(スペイン)、日本語、中国語(繁体字、簡体字)の言語で利用できる。加えて、ソフトウェアにはユーザーと音声認識エンジンの両方のトレーニングに使うことが出来る双方向チュートリアルが付属している[5]
Windows 7

Windows Vistaで提供されてきた全機能に加えてWindows 7はマイクを設定するためのウィザードと機能の使用方法に関するチュートリアルが用意されている[6]
Mac OS X

全てのMac OSコンピューターは音声認識ソフトウェアがプリインストールされている。ソフトウェアはユーザーに依存しないため、ユーザーはメニューをナビゲートしてキーボードショートカットを入力し、チェックボックス名、ラジオボタン名、リスト項目、ボタン名を話したり、アプリケーションを開いたり、閉じたり、操作したり、切り替えることができる[7] 。しかしながら、Appleのウェブサイトでは「Dictate」と呼ばれる商業製品を購入することを推奨している。
商業製品

もしユーザーが搭載された音声認識ソフトウェアに満足しなかったまたはOSに音声認識ソフト自体が搭載されていなかった場合はユーザーはWindows PC版の「DragonNaturallySpeaking」(Mac版の名称は「Dictate」)ような商業製品も試すことができる[8][9]
携帯端末での音声コマンド

Android OS、Microsoft Windows Phone、iOS 5以降、またはBlackberry OSを実行する携帯端末では音声コマンド機能を提供している。各携帯電話のOS用に搭載された音声認識ソフトウェアに加えて、ユーザーは、各OSのアプリケーションストア(Apple App StoreGoogle Play、Windows Phone Marketplace(最初はWindows Mobile for Mobile)またはBlackBerry App World)からサードパーティの音声コマンドアプリをダウンロードすることができる。
Android OS

Googleは、オープンソースのOS「Android」を開発した。Androidのボイスコマンドにはテキストメッセージの送信、音楽の再生、道順の取得、連絡先の電話、メールの送信、地図の表示、ウェブサイトへのアクセス、 メモを書き、Googleで検索などがある[10] 。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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