韓国文化
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扶餘陵山里出土百濟金銅大香爐

朝鮮の文化は、李氏朝鮮時代に国家のイデオロギーとされた儒教、その中でも特に朱子学から、大きく影響されている。また、という朝鮮独特の感情が、朝鮮の文化の特色となっている。日本統治時代に朝鮮の近代化が進められる過程で、朝鮮の文化も大きく変化した。目次

1 衣

2 食

3 住

4 年中行事

5 言語と文字

6 血族関係

7 通過儀礼、冠婚葬祭

8 病気と医療

9 信仰

10 道徳志向性

11 「理」の世界、「気」の世界

12 日本文化に対する姿勢

13 ゲーム

13.1 ボードゲーム

13.2 コンピューターゲーム


14 その他の風習・文化

15 脚注

朝鮮では伝統的に、一般庶民が日常生活で着る服は白一色であり、宮中など特権階級を除いて、色物や柄物の衣服はほとんどなかった。そのため朝鮮民族は白衣民族と言われた。日本統治時代に色服が奨励され[1]、洋服も普及した。

伝統的な衣服は韓国では韓服と呼ばれ、(北朝鮮では朝鮮服(???))女性はチマとチョゴリチマチョゴリ)、男性はパジとチョゴリである。
韓国料理韓国料理」も参照

主な料理には、キムチ冷麺ビビンバ焼肉などがある。ポシンタンという犬料理や、臭さで有名なホンオフェという発酵したエイも、特色のある料理である。

酒では、マッコリソジュがある。ウイスキーとビールを混ぜた爆弾酒という飲み方もされる。

食事のマナーでも儒教的上下関係が厳しく、目上の人の前で酒を飲む時は、横を向いて口元を手で隠して飲まなければならない。
韓屋

伝統的な住居は韓屋と呼ばれる。オンドルがあるのが特徴である。
年中行事

旧暦で行われるものが多い。韓国では旧正月(旧暦1月1日)と秋夕(旧暦8月15日)が最大の行事である。先祖を祀る茶礼と省墓(??、墓参り)が行われる。この季節には多くの人が出身地に帰るため民族大移動と言われる。他に、小正月(???、旧暦1月15日)、寒食(冬至から105日目)、釈迦誕生日(旧暦4月8日)(韓国のみ)、端午(旧暦5月5日)などがある。
言語と文字 訓民正音

1446年に「訓民正音」の名でハングルが作られるまで、朝鮮語を表すための独自の文字はなかった。その後も漢文が正式の文字とされ、ハングルは下等なものと見なされていた。日本統治時代になって、学校でハングルが教えられるようになり、ハングルの正書法が定められ、朝鮮語の辞書も作られるようになった。

日本統治時代に、近代的な事物、制度、概念などを表す漢字語が日本語から朝鮮語に大量に入ったため、政治、経済、法律、諸学問、科学技術、等の用語の大部分は、発音は朝鮮漢字音でされるが、漢字で書けば日本語と全く同じである。

民族主義のため、朝鮮民主主義人民共和国では1948年に漢字使用が全廃され、大韓民国でも1948年にハングル専用法を制定した。また、外来語、特に日本語由来の単語を、朝鮮固有語に置き換えようとする国語醇化運動も行われている。「漢字語 (朝鮮語)」および「ハングル専用文と漢字ハングル混じり文」も参照
血族関係

家族制度は、父系制で、宗族門中という血族集団があり、族譜という一族の名簿を作っている。姓と本貫が同じもの同士は結婚できず(同姓同本不婚)、姓が異なるものは養子にしない(異姓不養)という原則があった。最近まで同姓同本不婚が法律(en:Article 809 of the Korean Civil Code)で定められていたが、改定され2005年から結婚が可能になった。また、名前の中に一族の中の世代の順番を表す字(行列、ko:??)が使われる。「李氏朝鮮の家族制度」も参照
通過儀礼、冠婚葬祭

子供が生まれてから100日目にペギルチャンチ(ko:?? ??)、1歳の誕生日にトルチャンチというお祝いをする。卒業式では裸コンパが行われる。学校や職場の新入生を申告式(ko:???)でいじめたりすることがある。結婚式では新郎を逆さ吊りにしたりする(韓国の新郎いじめ)。新婚初夜覗きという風習もあった。幼児婚の一種である預婦という風習もあった。墓は伝統的には土葬で土を持った墳を作っていたが、最近は墓地不足のため火葬してロッカー型の納骨堂に納める場合が増えている。
病気と医療

朝鮮の伝統的な医学は、大韓民国では韓医学と呼ばれる。元は漢医学と呼ばれていたが、1986年に民族主義的理由で、発音が同じ韓医学に表記を変えられた。朝鮮民主主義人民共和国では高麗医学と呼ばれる。かつては、これとは別に朝鮮の民間療法も行われていた。
信仰

高麗時代には仏教が栄えたが、李氏朝鮮時代には、朱子学一辺倒となり、仏教は弾圧され多くの寺院が破壊された。「朝鮮の仏教」も参照

朝鮮固有の信仰として、巫俗がある。また、将軍標や、済州島トルハルバンがある。
道徳志向性

小倉紀蔵によると[2][3]、朝鮮民族の特徴として「道徳志向性」が挙げられる。道徳志向性とは、相手が道徳的に劣ると主張して、自分が相手より優位に立とうとする事である。

李氏朝鮮時代には、勲旧派士林派西人東人南人北人老論派少論派など多くの党派が分裂を繰り返し党争を続けた。争いの理由は、服喪期間の長さをどうするか(礼訟)というようなことだった。しばしば硬直的な思考に陥り、現実的な対応ができなくなっていた。
「理」の世界、「気」の世界

朝鮮には、道徳性を巡って争い続ける「理」の世界とは別に、「理」の世界からは弾き飛ばされた「気」の世界がある[2][3]
日本文化に対する姿勢

大韓民国では、歴史的に日本に植民地支配を受けたという国民感情から、戦後から日本大衆文化の流入制限政策が行われてきた。また、日本風の文化には、倭色というレッテルが貼られ、非難されたり禁止されたりされた。小説・映画などで反日作品も作られている。1990年代後半からは段階的に流入制限が緩和されているが、まだ完全に規制が撤廃された訳ではない。

歴史問題で反感がある一方で、大衆文化レベルでの親日度は高く、近年は日本のアイドルや漫画・アニメなども大きな人気を博し、日本語のまま販売されているものもある。また日本文化の模倣も多く、トンチャモンドラえもん)、テコンVマジンガーZ)などがある。


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