非圧縮性
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この項目では、連続体について説明しています。データ圧縮については「非圧縮」をご覧ください。

連続体力学



法則
質量保存の法則
運動量保存の法則
エネルギー保存の法則
クラウジウスの不等式

固体力学(英語版)
固体応力変形 ・ 有限変形理論(英語版) ・ ひずみ弾性弾性波塑性粘弾性フックの法則レオロジー超弾性 ・ 弾塑性

流体力学
流体流体静力学
流体動力学(英語版) ・ 粘度ニュートン流体
非ニュートン流体
表面張力

科学者
ニュートンストークスナビエコーシーフックベルヌーイ

・話・編・歴

連続体力学における非圧縮性(英語: incompressibility)とは、連続体の密度変形の前後で変化しないような性質を表す。連続体力学では質量保存則を考えるため、密度が一定であるならば体積も一定となる。非圧縮性を有する材料として、流体では河川を流れる音速を超えない範囲で運動している空気が挙げられる。これらを総称して、非圧縮性流体と呼んでいる。一方で、固体の場合は、ゴムに代表される超弾性体降伏した金属などのような塑性体が挙げられる。
目次

1 非圧縮性の定式化

2 流体力学との関連性

3 固体力学との関連性

4 参考文献

5 関連項目

非圧縮性の定式化 図1.連続体の変形

連続体力学では、次に示す変形勾配テンソル F {\displaystyle F} を用いて連続体の変形を考える。以後、使用する文字は図1に合わせた。

d x = F d X , F i j = ∂ x i ∂ X j {\displaystyle d{\boldsymbol {x}}={\boldsymbol {F}}d{\boldsymbol {X}},\quad F_{ij}={\frac {\partial x_{i}}{\partial X_{j}}}}

ここで、 x {\displaystyle {\boldsymbol {x}}} は変形形状 κ t {\displaystyle \kappa _{t}} 内の位置を表し、 X {\displaystyle {\boldsymbol {X}}} は基準形状(変形なし形状) κ 0 {\displaystyle \kappa _{0}} 内のもとの位置を表す。

さらに体積変化率 J {\displaystyle J} と変形勾配テンソル F {\displaystyle {\boldsymbol {F}}} に次の関係があることを利用する。

J = d v d V = det ( F ) {\displaystyle J={\frac {dv}{dV}}=\det({\boldsymbol {F}})}

ここで、 d v {\displaystyle dv} は変形形状 κ t {\displaystyle \kappa _{t}} 内の微小六面体要素の体積を表し、 d V {\displaystyle dV} は基準形状(変形なし形状) κ 0 {\displaystyle \kappa _{0}} 内の微小六面体要素の体積を表す。非圧縮性とは上記の体積変化率 J {\displaystyle J} が1であることに等しい、すなわち次のように定式化できる。

J = det ( F ) = 1 {\displaystyle J=\det({\boldsymbol {F}})=1}
流体力学との関連性「非圧縮性流れ」も参照

非圧縮性流体の基礎方程式のひとつに、次に示す連続の式がある。

d i v v = 0 , ∂ v j ∂ x j = 0 {\displaystyle \mathrm {div} \,{\boldsymbol {v}}=0,\quad {\frac {\partial v_{j}}{\partial x_{j}}}=0}


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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