たばこの銘柄については「青磁 (たばこ)」をご覧ください。
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青磁(せいじ)とは、青磁釉を施した磁器 (Porcelain) またはb器 (Stoneware) のこと。
透明感のある青緑色の磁器で、紀元前14世紀頃の中国(殷)が起源とされる、後漢代に流行し以後次第に普及した。 製造技術は日本や高麗にも伝播した。
特徴的な青緑色は、釉薬や粘土に含まれる酸化第二鉄が、高温の還元焼成によって酸化第一鉄に変化する事で発色する。色艶は全く異なるが、酸化クロムの還元で発色させる物も青磁と呼ばれる。
青磁釉高麗青磁の薄片、5mm、透明性に注目
1200度以上で焼成される高火度釉で、植物灰を主成分とし、酸化第二鉄を含有する。ボディ(胎)から釉に拡散する鉄の寄与がある場合もある。焼成によって原料の酸化第二鉄を還元することで酸化第一鉄ができ、青?緑を発色した透明ガラスになる。還元の量と釉薬中に含まれる鉄分の量によって、黄色がかった緑から、空色まで発色が大きく変化する。現在では石灰バリウム釉を基礎釉とし、珪酸鉄を着色剤として使用することで澄んだ青色を得ることができるが、本来の青磁は灰釉である。 古くは、発色の不安定さから同時に焼成した器のなかで不良品が出易かった(歩留まりが悪い)、製作技術の向上や窯の進歩により安定して良品が量産されるようになるのは晩唐以降になる。焼く前にかける釉薬の厚さを厚くしないと(2?3ミリ程度)青が発色しないため、釉薬がはがれないように施す工夫や、厚い釉のため器が重くならないように、素地を薄く成形することもある。釉薬の厚みから時間をかけて美しい貫入が多く入る。 「青磁」用語の例外的使用として、クロム青磁と米色(べいしょく)青磁がある。米色青磁は、釉薬等は還元焼成
焼成技術上の問題
広義の青磁
本来の米色青磁は還元焼成するはずのものが偶然、酸化焼成となり窯変したもので、常盤山文庫中国陶磁研究会では「米色」の命名の元となった南宋官窯の米色青磁は世界に4点しかないとしている[1]。
クロム青磁は酸化鉄ではなく、酸化クロムの釉薬によって青緑から草色に発色させる。クロム青磁は、大量生産の安価な器物やタイルなどに明治以降使用された。 青磁ではない青?緑色の陶磁器には、次のものがある。 中国で発達した陶磁器であり、日本、東南アジア、朝鮮半島にも伝播した。殷の時代に遡る灰釉
類似用語
緑釉
鉛釉をベースにして、銅イオンによって発色する。800度程度で発色する低火度釉。
天青
微量のコバルト(「呉須(ごす)」とも呼ばれる)を釉にいれて、空色に発色させたもの。
蘋果緑
高温で焼成し、銅イオンで発色する緑色釉。アップルグリーン。
青釉
アルカリ釉をベースにして、銅イオンで発色させた不透明低火度釉。明るい青に発色する。西アジア、エジプトなどで生産された。中国の出版物で青磁釉を「青釉」と呼ぶこともある。
歴史杭州の南宋時代の遺跡から発掘された青磁の破片の部分