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ウンシュウミカン
分類
ウンシュウミカン(温州蜜柑[2]、学名: Citrus unshiu)は、ミカン科の常緑低木またはその果実のこと。鹿児島県が原産とされる柑橘類の一種[3]。さまざまな栽培品種があり、産地によりブランド名がある[4]。果実が食用にされ、種がなくオレンジよりも淡泊な味わいがある[4]。 現代において「みかん」は、通常ウンシュウミカンを指す[5][6]:21。和名ウンシュウミカンの名称は、温州(三国志演義中などで蜜柑の産地とされる中国浙江省の温州市)から入った種子を日本で蒔いてできた品種であるとの俗説があることに由来する[7]が、本種の原産地は日本の薩摩地方(現在の鹿児島県)の長島であると考えられており、温州から伝来したというわけではない[2]。ウンシュウミカンの名は江戸時代の後半に名付けられた[8]が、九州では古くは仲島ミカンと呼ばれていた。 中国浙江省の温州にあっては昔からミカンで有名な地方で、温州の名をつけたアイデアは功をなし、学名(種小名)までも unshiu と名付けられている[2]。 「みかん」が専らウンシュウミカンを指すようになったのは明治以後である[5]。江戸時代には種無しであることから不吉として広まらず、普及していたのは本種より小型の種がある小ミカン(紀州蜜柑)Citrus kinokuniであり[6]:21、「みかん」を代表していたのは小ミカンであった[5]。 「みかん」は蜜のように甘い柑橘の意で、漢字では「蜜柑」「蜜橘」「樒柑」などと表記された[5]。 史料上「蜜柑」という言葉の初出は、室町時代の1418年(応永26年)に記された伏見宮貞成親王(後崇光院)の日記『看聞日記』で、室町殿(足利義持)や仙洞(後小松上皇)へ「蜜柑」(小ミカンと考えられる)が贈られている[5]。1540年ごろと年次が推定される、伊予国大三島の大山祇神社大祝三島氏が献上した果物に対する領主河野通直の礼状が2通が残されているが、一通には「みつかん」、もう一通には「みかん」と記されており、「みつかん」から「みかん」への発音の過渡期と考えられている[5]。 江戸時代には甘い柑橘類の種類も増え、「橘」と書いて「みかん」を意味するケースや、柑子(コウジ)の甘いものを蜜柑(みつかん)と呼ぶケース、「柑類」で「みかん類」を意味するケースなど、名称に混乱が見られるようになった[9]。 南宋の韓彦直
名称
「蜜柑」「みかん」について
「温州」について