青ヶ島
航空写真
所在地 日本 東京都青ヶ島村
所在海域太平洋(フィリピン海)
所属諸島伊豆諸島
座標.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯32度27分28秒 東経139度45分33秒 / 北緯32.45778度 東経139.75917度 / 32.45778; 139.75917
青ヶ島(あおがしま)は、伊豆諸島に属する火山島で、本諸島の有人島としては最南端にある。日本で最も人口が少ない市町村(170人)。産業がほとんど存在せず、現在は、放棄状態で到達不可能な埠頭もある。
概要北端部尾山展望公園から見る丸山
本州から遥か南方の太平洋上に位置する。最も近い八丈島からは南へ約60キロメートルほど離れている。気候は温暖湿潤気候(Cfa)。本州よりは暖かい気候であるが、沖縄やハワイ等と比較して緯度が高いため、常夏の島といえるほど暖かくはない。孤島であるため、天候が変化しやすいほかに、海からの強風に常に晒され続けており、自動車が飛ばされるほどの風が吹くこともある。日本の気象庁によって火山活動度ランクCの活火山に指定されており[1]、常時観測火山にも選定されている[2][3]。外輪山によって周囲の海から隔てられ、カルデラ底が陸上に露出しているという特異な地形を持つ。
全島が東京都青ヶ島村に属し、住所は全世帯で無番地である。産業に乏しく本土との往来も難しいため、人口減少が続いており、2019年(令和元年)7月1日現在の人口は170人、世帯数は113世帯である[4]。現在、青ヶ島村は日本の市町村の中で最も人口が少ない。また、全人口が島の高地である外輪山側に住み、そのほぼ全員が標高100メートル以上の海を見渡す高台に居住していることから、「海上のマチュピチュ」「東洋のマチュピチュ」などと呼ばれることがある。
島内に小中学校は存在するが、高校以上の教育機関が存在しないため、進学する生徒は島を離れなければならない。
青酎(あおちゅう)という島特産の焼酎があり、杜氏の数だけ個性がある。青酎のなかには杜氏の高齢化、後継者不在によって製造継続が不可となり、現存しないものもある。
島内の電力は、島北部の集落にただ一つ存在する東京電力パワーグリッドの内燃力発電により供給されている。
いつから人が本島に定住するようになったかについては不明であるが、徐福伝説によれば、男女が同じ島に住むと神の祟りがあると信じられた時代があり、女人禁制の島だったとされる。本島が歴史上に表れるのは15世紀頃からであるが、海難事故を記録したものがほとんどである[5]。『保元物語』に登場する源為朝が訪れた鬼島を青ヶ島とする説がある。
島までの交通機関はすべて八丈島を経由して発着する、いわゆる「二重離島」である。連絡船のあおがしま丸[6]やくろしお丸(2022年2月より就航)は悪天候による欠航が多く、ヘリコミューターの「東京愛らんどシャトル」[7]は、船より速いものの定員が少ないという往来の困難さゆえに、観光目的で島を訪れる人は、年間900-1,800人程度である。