電送人間
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .pathnavbox{clear:both;border:1px outset #eef;padding:0.3em 0.6em;margin:0 0 0.5em 0;background-color:#eef;font-size:90%}.mw-parser-output .pathnavbox ul{list-style:none none;margin-top:0;margin-bottom:0}.mw-parser-output .pathnavbox>ul{margin:0}.mw-parser-output .pathnavbox ul li{margin:0}変身人間シリーズ > 電送人間

電送人間
The Secret of the Telegian[出典 1]

監督

福田純(監督)

円谷英二(特技監督)

脚本関沢新一
製作田中友幸
出演者

鶴田浩二

白川由美

河津清三郎

土屋嘉男

中丸忠雄

音楽池野成
撮影

山田一夫(本編)

有川貞昌(特撮)

編集平一二
製作会社東宝[出典 2][注釈 1]
配給東宝[出典 3][注釈 1]
公開 1960年4月10日[出典 4]
上映時間85分[出典 5]
製作国 日本
言語日本語
前作美女と液体人間
次作ガス人間?1号
テンプレートを表示

『電送人間』(でんそうにんげん)は、1960年昭和35年)に東宝が製作した特撮ホラー映画[6]。カラー、東宝スコープ[出典 6]、パースペクタ立体音響[4]。併映は宝塚映画作品『爆笑嬢はん日記』(主演:佐原健二、監督:竹前重吉[2][4]
概要

美女と液体人間』に続く変身人間シリーズの第2作[出典 7]。検討用台本の段階で「怪奇空想科学映画シリーズ」と銘打たれており、第3作『ガス人間第一号』も本作品とほぼ同時期に検討用台本が完成しているなど、当初よりシリーズものとして製作が進められた[14][15]。原作表記はないが、海野十三が「丘丘十郎」名義で発表した小説『電送美人』が下敷きになっていると考えられている[14][15]。物語は、SF設定を用いたミステリー映画という趣となっている[2]

監督の福田純は、本作品で初めて特撮作品を監督した[出典 8]。本来は本多猪四郎が監督を務めるはずであったが、『日本誕生』の製作遅延によって順延となった『宇宙大戦争』の製作に追われていたため、『空の大怪獣 ラドン』などで助監督を務めた福田が監督に選ばれた[14][注釈 2]。特撮班も『宇宙大戦争』の後に『ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐』が控えていたため、その合間の年末年始にかけて特殊技術の撮影が行われた[14]。本作品では傾斜フレームの構図を多用している[11]

恐るべき火遊び』に続いて本作品が監督作品2作目である福田はおおむねの好評を受けたことにより、以降もアクション作品を中心に監督していく。主演の鶴田浩二は福田の助監督時代から親交があり、彼がキャスティング作業を始める前の時点で主演に決定していた。このことについて、福田は「鶴田との関係を知っていたプロデューサーの田中友幸の配慮があったのではないか」と述懐している[出典 9]

@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}1968年7月27日17:00-18:30には、フジテレビでテレビ初放映された。[要出典]
ストーリー

ブローカーの塚本が多摩川園のお化け屋敷へ呼び出され、突如現れた人影に銃剣で刺殺されるという殺人事件が発生する。事件を追う東都新聞の学芸部記者・桐岡勝は現場に残されたクライオトロンを発見し、大学時代の同窓生である警視庁の小林警部から塚本が密輸に関わっていたことを知らされる。桐岡と小林は、塚本とつながりのあるキャバレー経営者・隆昌元を張り込む。しかし、隆は発光する不気味な怪人によって刺殺され、警官隊の追跡もむなしく怪人が逃げ込んだ倉庫は火災で焼失する。倉庫内に怪人の死体はなく、冷却装置と放電装置を組み合わせたような謎の機械の残骸だけが残されていた。

小林は隆の殺害現場に居合わせ、塚本や隆と同様に従軍時代の認識票を郵送された滝と大西を追求し、大西の元部下である須藤兵長の存在を知る。14年前、大西、隆、塚本、滝は敗戦の混乱に乗じて軍資金の金塊の横領を目論み、それを阻止しようとした須藤と陸軍技術研究所の仁木博士を金塊もろとも洞窟へ生き埋めにしていた[注釈 3]が、そこからは金塊はおろか須藤と仁木の死体も見つからなかったという。仁木が人間を電送する装置を開発していたことや、物体電送機に必要な冷却装置が軽井沢の小谷牧場へ発送されたことを知った桐岡は、牧場経営者の中本が須藤ではないかと推理する。しかし、桐岡の権限では決定的な証拠をつかめず、滝は予告通り物体電送機を使った犯行により、警官隊の眼前で殺害されてしまう。

捜査本部は小谷牧場への一斉摘発を行い、仁木と物体電送機を発見するが、やはり中本を偽っていた須藤は逃走する。一方、最後の標的となった大西は愛知県知多半島の小篠島の別荘へ身を隠していたが、島内には物体電送機が運び込まれていた。小谷牧場内に潜伏していた須藤は、殺人に反対する仁木の首を絞めて昏倒させ、物体電送機を使って小篠島へ向かう。須藤は大西を殺害して復讐を完遂し、またしても物体電送機で逃亡を図る。だが、浅間山の噴火によって電波が乱れ、まだ息のあった仁木が物体電送機を停止したため、須藤は苦悶しながら消滅する。小谷牧場も浅間山の噴火によって崩壊し、物体電送機の秘密は闇に葬られたのだった。
登場キャラクター

諸元電送人間
THE TELEGIAN
[21]
別名復讐鬼[22]
身長1.8 m[23][22][注釈 4]
体重70 kg[23][注釈 5]
出身地

軽井沢小谷牧場[11]

(軽井沢・仁木博士の研究所[22]


電送人間
物体電送機を用いる神出鬼没の復讐鬼[出典 10]。その正体は太平洋戦争末期に私腹を肥やすために国家と軍を裏切って軍資金の金塊を横領しようとする上官らに銃剣で殺害されて生き埋めにされた元旧日本陸軍兵長の須藤であり、現在は中本伍郎という偽名を用いている[出典 11]。陸軍技術研究所の科学者であった仁木博士を欺いて、物体電送機を利用し、銃剣を用いて上官たちを殺害した[出典 12]。普段は精巧な覆面を被って端正な顔立ちに見せかけているが、実は顔中に焼けただれた痕がある。これは「電送中に電波が乱れると映像がゆがみ、同時に電送されている物体も溶ける」という電送装置の欠陥によるもの。

他の変身人間と異なり、設定上は電送装置を使用しているだけの人間だが、体に電流が走るなど怪人として描写されている[16][11]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:144 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef