この項目では、公営競技の投票券を購入することについて説明しています。テレビ番組等で意見を集めることについては「双方向番組」をご覧ください。
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この記事は特に記述がない限り、日本国内の法令について解説しています。また最新の法令改正を反映していない場合があります。ご自身が現実に遭遇した事件については法律関連の専門家にご相談ください。免責事項もお読みください。
電話投票(でんわとうひょう)は、公営競技(中央競馬・地方競馬・競輪・競艇・オートレース)の投票券を、電話回線やパソコン、スマートフォンを使って(「チケットレス
」/ペーパーレスで)購入する投票形式、またはそのシステムのことである。その中でも特にインターネット(スマートフォンを含む)を利用しての投票は「インターネット投票」と呼ばれる。1974年に中央競馬で初導入され、現在は中央競馬・地方競馬・競輪・競艇・オートレースの全国各地で開催されている全レースを対象に購入が可能。20歳未満などの競馬法・自転車競技法・モーターボート競走法・小型自動車競走法によって購入が禁じられている者や、破産者で復権を得ない者など[注 1]を除く、満年齢20歳以上の者であれば参加が可能である。 電話投票開始時は利用者が電話投票窓口に直接電話をかけ、オペレータとの対話によって購入対象を伝える「CRT方式」と呼ばれる方式がとられていた。この方式では、投票窓口に多くのオペレータが必要となり、競走直前には電話回線が輻輳になり、つながりにくくなる、対話方式のため投票の確認に時間がかかる、通話を録音する必要があるなど、投票会員を多く集めるには制約が多かった。また人件費などのランニングコストが多額になるため、会員は入会の際に担保として(10万円から30万円)を定期預金として預ける必要があった。 現在はCRT方式による投票すでに廃止されていて、ARS方式に移行された。2024年1月1日現在はARS/i-PATの2方式での対応となっている。 「iPad」とは異なります。 PAT方式が本格的に導入された当初は、PAT会員とARS会員を別々で募集していた。一時はJRAの「即PAT」や「JRAダイレクト」を除き、I-PAT・ARSの両方が利用できるようになっている。 かつては、以下のPAT方式対応機器・ソフトが発売され投票可能であったが、現在は発売・サービス共に終了となっている。なお投票が可能な端末であっても、既に機器自体の保守・修理受付は全て終了していたため、故障した場合には他方式への乗り換えが必要になった[2][4]。また投票可能な機種でも、ソフトのバージョンによっては、中央競馬において開催9日目以降の情報が取得できないなど利用制限があった[5]。 また競馬場やウインズの最寄の投票券発売所に遠い競馬ファンのためにコンビニエンスストアを利用したSAT方式というのも試験的に導入されたが、I-PAT方式で携帯電話からも投票できるようになったことからこれも廃止された。 希望者には端末(PAT方式)やインターネット(I-PAT方式)、ファクスなどを使って各種情報(競馬の場合は開催条件情報、オッズ、出馬情報=出走取り消しや騎手変更、馬体重情報、成績・払戻金情報など)を利用することも出来る。 購入金額は原則として全賭式100円単位。締切時間は基本的にARS方式・JRAダイレクトは当該レース発走5分前、I-PAT・PAT方式ではそれの1分前まで(2011年7月16日の開催から。それまでは2分前が締切だった[8])購入可能。ただし、JRAダイレクトの場合は最低購入金額が1000円以上100円単位となっている。 なお、中央競馬では重賞競走の前日発売の他に、I-PAT, PAT方式, JRAダイレクトでは、日曜日開催分の夜間発売(土曜日20時から)にも対応している。
利用方法
事前に定められた応募期間[注 2]に郵送、競走会場に備え付けの申し込み用紙を請求するか、電話・インターネットでの直接申し込みにより加入手続きを済ませる(入会金、年会費は無料)。
その際金融機関への口座開設手続き準備を進めておくこと。なお取り扱い金融機関によっては「担保方式」「無担保方式」とに分けられることもある。また加入手続きを郵送で行う場合と銀行の窓口に出向いて行う場合とがあるので事前に確認しておくこと。
近年はインターネット専業銀行の口座を使った会員制度が競艇で初めて導入され、2005年6月18日より中央競馬でも「即PAT」の愛称で実施された。現在は競輪(競輪ネットバンクサービス)・オートレース(ネットバンク投票会員)でも導入されている。これは、提携のインターネット専業銀行の口座を持っていれば、会員手続きを行うだけで即日会員となることが出来るほか、一般銀行が休業となる土・日曜・祝日でも口座残高の不足分を出し入れすることが出来るなどの利点がある。なお薄暮競走・ナイター競走が行われる場では、金融機関によってそれに対応していないものがあるため、購入に際しては各競走団体、金融機関の告知で確認する必要がある。
投票の方式
ARS方式
一般固定電話、公衆電話、特殊簡易公衆電話でプッシュ式の電話機(黒電話などのダイヤル式電話機からは利用不可)、携帯電話、スマートフォン(プッシュ回線、ダイヤル回線からはトーンが信号が使える電話機が必要)を使って音声ガイドの指示に従って投票する。中央競馬はナビダイヤルからIP電話回線への移行により全国12ヵ所の電話投票所を2007年12月末をもって廃止した。ARSは英: Audio Response System(音声応答システム)の略である。
PAT方式
専用端末もしくは専用ソフトを購入して利用する。特に中央競馬で使用される場合が多いが、データ放送については競艇でも実施されている。また中央競馬では利用開始の際、スタッフの抽選で東京、大阪のいずれかの利用する投票所を決定する。PATは英: Personal Access Terminal(個人用アクセス端末)の略である。対応機器・ソフトは全て発売を終了しているほか[1][2]、2015年7月末をもってサービス自体も終了した[3]。
I-PAT方式
近年開始されたシステムながら、利用者が急増して、現在では主流となりつつあるシステムで、旧来はパソコン通信で、今ではインターネット(パーソナルコンピュータ・スマートフォン・タブレット端末・携帯電話通信)を利用して、どこからでも投票することが可能なシステム(実施については、主催者によって異なるので、利用の際問い合わせること)。ファミリーコンピュータを利用した端末コントローラJRA-PAT カード
ファミリーコンピュータ(JRA PAT)[6]・スーパーファミコン(JRA PAT、JRA PAT ワイド対応版)・ドリームキャスト(JRA PAT for Dreamcast)の専用ソフト - 2015年の廃止時まで対応した賭式の情報取得や投票が可能だった。
ホームマスター - 文字放送の端末でNHKのテレモ日本と専用ソフトを利用。廃止。
モバイルゲット - NTTドコモから発売されていた、電話投票機能付きの携帯電話・PHS端末。実はドコモ初のWireless Application Protocol(WAP)対応機種でもある[7]。廃止。
テレアシスト - NTTが発売していた液晶ディスプレイ付き多機能電話機。
モバイルメイト - NTTデータから発売されていた、液晶ディスプレイ付の端末。プッシュホン電話・ISDNに接続するか、外付けアダプタでムーバ網に接続して利用する。専用ソフトを装着することが必要。
パソコン - Windows対応のソフトと電話回線を使用。
CSデータ放送 - スカパー!の番組連動データ放送サービス(受信する場合はそれ専用の端末、またはそれ内蔵型のチューナーが必要)を受信して電話回線で投票する。