電脳警察サイバーコップ
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電脳警察サイバーコップ
ジャンル
特撮テレビドラマ
企画

嶋村一夫

永山勝美

脚本

武上純希

大橋志吉

ごうどかずひこ

田哲平

戸田博史

監督

村石宏實

松本清孝

北村義樹

平田道夫

大井利夫

出演者

吉田友紀

千葉美加

塩谷庄吾

水本隆司

佐々木竜馬

高良隆志

ナレーター睦五朗
オープニング「明日への叫び ?サイバー・ハート?」
エンディング「シューティング・スター」
時代設定

西暦1999年(第1話 - 第13話)

西暦2000年(第14話 - 第36話)

製作
プロデューサー

堀越徹

石川清司

鳥海満

田久保正之

小林哲也

製作

東宝企画

スタジオジャンプ

読売広告社


放送
音声形式モノラル
放送国・地域 日本
放送期間1988年10月2日 - 1989年7月5日
放送時間

日曜 10:30 - 11:00(第1話 - 第24話)

水曜 17:00 - 17:30(第25話 - )

放送分30分
回数36
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『電脳警察サイバーコップ』(でんのうけいさつサイバーコップ)は、1988年10月2日から1989年7月5日まで、日本テレビ系列で全36回[注釈 1]が放送された、東宝(東宝企画)制作の特撮テレビ番組[1]

放送時間は、当初は毎週日曜午前10:30 - 11:00(JST)であったが、1989年4月5日放送分(第25話)以降は毎週水曜17:00 - 17:30(JST[注釈 2])に変更された。
概要

本作品は東宝が『メガロマン』(1979年)以来に制作した特撮番組であり[2][3][1]、同時に「新時代の特撮ドラマ」を意図して従来の特撮番組とは一線を画す要素が多数盛り込まれたSFテレビシリーズでもある[4]。制作には、講談社タカラ(現・タカラトミー)が企画段階から参加した[3][4]

その要素の最たるものが、当時としては珍しいVTR方式による撮影である[5][6][2][1]。既に1983年放送の『アンドロメロス』でもVTR方式による撮影は試みられていたが、同作品がスタジオ撮影が主だったのに対し、本作品ではロケーション映像にもVTR方式を活かした画面合成などが行われる[注釈 3]など、より進んだ形で採り入れられているのが大きな違いとなっている[注釈 4]

また作劇面でも連続ドラマとしての要素が導入されており、アクションよりも登場人物の人間性を前面に押し出したストーリー展開が視聴者にアピールされている[2][1]。番組中盤までは記憶喪失である主人公のジュピターこと武田真也の過去が番組最大の「謎」となっており、彼を巡る登場人物同士の葛藤や人間関係も物語の骨子となっていた[1]。第3クール以降は、主人公・武田真也とヒロイン・上杉智子、準主人公・北条明と敵幹部・ビーストマスタールナの恋愛が物語の軸となり、敵味方の人物像をより深く掘り下げる描写が垣間見られた[3][1]。登場人物の人間性を深く掘り下げたストーリー展開に加え、従来の特撮番組ではいわゆる「お約束」とされてきた決めゼリフやヒーローが変身後に取るポーズなどの様式美の廃止、随所に挿入されている洒落の効いたセリフ、主人公とヒロインのキスシーンをほのめかす描写、児童番組としては異例の飲酒シーンも数多く描写されるなど、児童のみならず大人の鑑賞にも堪えうる作品作りが心掛けられた。

しかしそういった作劇面での斬新さはメインターゲットとされた児童層へのアピールには必ずしも繋がらず、タカラが販売した玩具はかなりの苦戦を強いられた。放送当時、タカラに営業マンとして勤務していた田中圭一が描いたマンガ『サラリーマン田中K一がゆく!』によると、本作品はバンダイ東映と組んで制作するスーパー戦隊シリーズのような特撮作品をタカラでも展開するという意欲の下で企画が進められ、大々的な制作発表も行われたという。しかし発売した玩具は経営陣が期待する売れ行きにはならなかったようで、田中はクリスマス商戦の際小売店店頭に立って主力商品のひとつ「サンダーアーム」(いわゆる「なりきり玩具」である)をアピールするも、なかなか売れ行きが伸びなかったというエピソードを描いている。その後、その「サンダーアーム」は本作品放送期間中にフジテレビ系列で放送されたテレビドラマ『君の瞳に恋してる!』(1989年)で出演者が使用したところ、ヒット商品となり、番組終了後に「サウンドアーム」というマイナーチェンジ版が発売された。
あらすじ

時は1999年[2]、世界の中心都市TOKYOシティーでは、より凶悪化した都市犯罪が多発していた。そこで警視庁はそれに対処すべく特殊部隊ZAC(ザック、ZERO-SECTION ARMED CONSTABLE 0課装甲警察部隊)を編成。織田久義キャップの下、ビットスーツと呼ばれるパワードスーツを身に纏うサイバーコップたちが、日夜犯罪摘発に明け暮れていた。

そんなある日、ZACに新米警察官、武田真也が入ってくる。彼にはインターポールに保護される以前の記憶がなく、自分が何者なのかが分からないという。彼がZACに入ったことと、デストラップと呼ばれる犯罪組織の出現で苛烈する戦い、果たして彼は何者なのか? そして彼を付け狙うバロン影山とは?
登場人物
ZAC

警視庁0課装甲警察部隊(ZERO-SECTION ARMED CONSTABLE)の略称[2][4]

漫画版では連載当初、マーズが毛利でサターンが北条であったがテレビシリーズに合わせて途中からマーズが北条、サターンが毛利になっている。
武田 真也(たけだ しんや)
コードネームはジュピター。本作品の主人公。インターポールからZACに途中加入した新米警察官。明るい性格で感情的になることもしばしば。過去の記憶をなくしていたが、実は23世紀の未来からやって来た未来人で、そこをビットスーツごとインターポールに保護されていた。武田真也という名はインターポールで仮につけられた名前である。未来世界ではコンピュータによる支配と戦う人類解放軍の戦士で、Z-226(ゼット・ダブルツーシックス)というコードネームで呼ばれていた。記憶を取り戻すにつれ、その宿命に苦悩する。最終回はルシファー、上杉とともに未来世界へと帰還する。
北条 明(ほうじょう あきら)
コードネームはマーズ。ビットスーツチームのリーダー。冷静沈着で任務遂行には私情を挟まない、警察学校を首席で卒業したエリート。言葉遣いはやや雑。他者に対する姿勢は基本的に辛辣で、特に扱いづらい相手には突き放した態度で臨むことも多い。最初は他のメンバーと違い警察学校出身ではなく、経験も浅い武田を「トーシロー」と素人呼ばわりし、彼の力量を認めようとしなかったため衝突していたが徐々に打ち解けていった。少年時、父親が死んだことに対しての復讐のためにハッカーになったが、織田キャップに補導されて更生、それ以来キャップを慕っている。デストラップの女幹部ビーストマスター・ルナと恋に落ちる。終盤、ルナがアンドロイドだとバロン影山から明かされた後も気持ちは変わらず、致命傷を受けたルナの内部が機械であることを見ても「赤い血が流れている」と嘘をついてその死を看取った。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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