電影少女
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ヒップホップユニットの「電波少女」とは異なります。

電影少女
ジャンル少年漫画SF恋愛
漫画
作者桂正和
出版社 集英社

その他の出版社
東立出版社
天下出版
ビズメディア
JBC
Editions Tonkam
Grupo Editorial Vid
Carlsen Comics
Editorial Ivrea
Semic Interprint
Star Comics
Waneko
Planeta DeAgostini

掲載誌週刊少年ジャンプ
レーベルジャンプ・コミックス (JC)
集英社文庫(文庫)
発表期間あい編:1989年51号 - 1992年18号
恋編:1992年19号 - 31号 +
1992年ウインタースペシャル
巻数全15巻 (JC)
全9巻(愛蔵版、文庫版)
話数あい編:116話
恋編:14話
全130話
漫画:ビデオガール
作者桂正和
出版社集英社
掲載誌週刊少年ジャンプ
1989年特別編集ウインタースペシャル
その他65ページ『桂正和コレクション
VOL.2および『電影少女』15巻に収録
カセット / CD ブック:電影少女 VIDEO GIRL AI
原作桂正和
脚本富田祐弘
演出三間雅文
発売元集英社
レーベル集英社カセット
集英社CDブック
発売日1991年7月19日
映画:電影少女 -VIDEO GIRL AI-
監督金田龍
脚本桂正和、吉本昌弘
音楽小六禮次郎
制作スタッフ東京
ムーン・エンターテインメント・
ピクチャーズ
製作東宝
封切日1991年6月29日
上映時間95分
OVA:電影少女 -VIDEO GIRL AI-
原作桂正和
監督西久保瑞穂
シリーズ構成関島眞頼あかほりさとる
キャラクターデザイン後藤隆幸
音楽岡田徹
アニメーション制作I.G.TATSUNOKO
製作集英社
発売日第1巻:1992年3月27日
第2巻:1992年4月24日
第3巻:1992年5月22日
第4巻:1992年6月26日
第5巻:1992年7月24日
第6巻:1992年8月28日
話数全6話
小説:電影少女 -VIDEO GIRL AI-
著者富田祐弘
イラスト桂正和
出版社集英社
掲載誌jump novel vol.1(第一話のみ)
レーベルジャンプ ジェイ ブックス
発売日1993年6月9日
巻数全1巻
話数全3話
ゲーム:電影少女 -Virtual Girl Lun-
ゲームジャンル恋愛シミュレーション
対応機種Windows 95/98
必要環境CPU:i486SX 以上
メモリ:8MB 以上
HDD:10MB 以上の空き容量
発売元バンプレスト
メディアCD-ROM
プレイ人数1人
発売日1999年2月14日
ドラマ:電影少女 -VIDEO GIRL AI 2018-
原作桂正和
監督関和亮真壁幸紀、桑島憲司
脚本喜安浩平山田能龍
真壁幸紀、室岡ヨシミコ
音楽tofubeats
制作テレビ東京ROBOT
製作「電影少女 2018」製作委員会
放送局テレビ東京
放送期間2018年1月14日 - 4月1日
話数全12話
ドラマ:電影少女 -VIDEO GIRL MAI 2019-
原作桂正和
監督関和亮(総監督)
真壁幸紀、湯浅弘章
山岸聖太、川井隼人
脚本喜安浩平、山田能龍、高野水登
音楽KERENMI
制作テレビ東京、ROBOT
製作「電影少女 2019」製作委員会
放送局テレビ東京系
放送期間2019年4月12日 - 6月28日
話数全12話
CD


電影少女 オリジナル・サウンドトラック

電影少女 2nd イメージ・サウンドトラック
-Memories-

テンプレート - ノート
プロジェクト漫画映画アニメゲーム
テレビドラマ
ポータル漫画映画アニメ文学ゲーム
テレビドラマ

『電影少女』(でんえいしょうじょ、ビデオガール)は、桂正和によるSF恋愛漫画作品。

様々なメディアミックス展開が行われており、桂正和の代表作の一つである。基となった読切『ビデオガール』と共に桂にとっては漫画家としてのターニングポイントとなった作品でもある[1]

2018年1月時点で累計発行部数は1400万部を記録している[2]
概要

読み切りとして書かれた『ビデオガール』(後述)を基に『週刊少年ジャンプ (WJ)』(集英社)誌上で1989年51号から1992年31号まで連載、最終回のみ増刊号『週刊少年ジャンプ1992年ウインタースペシャル』に掲載された。『プレゼント・フロム LEMON』終了後、2年振りの連載となった桂正和4作目の連載作品であり、また桂が手掛けた初の本格恋愛漫画[3]

単行本はジャンプ・コミックス (JC) より全15巻が刊行されている。後に愛蔵版(1997年 - 1998年)・文庫版(2003年)としてそれぞれ全9巻で再出版され、ラジオドラマ実写映画テレビドラマOVA小説ゲームと様々な形でのメディアミックス展開も行われている。

ピュア(純粋)な心の持ち主にしか見えない[4]レンタルビデオ店において貸し出される特殊なビデオテープから実体として現れる[5] 少女・ビデオガールと、その少女たちの助けを必要としている恋に悩む少年を中心として、その少年の恋愛模様を描く。物語の中心となるビデオガールは2人登場し、本作品はそのビデオガールの名前から「あい編」と「恋(れん)編」との2編構成となっている。なお、英題を兼ねる副題は編に合わせて2種存在する。
あい編

『電影少女』第1部に当たり、『WJ』1989年51号から1992年18号まで連載。副題および英題は「VIDEO GIRL AI」。JCの1 - 13巻に収録されている。

再生時の失敗から性格が豹変したビデオガール天野あいとの関係を中心に、心優しい高校生弄内洋太の恋愛事情を描く。

「恋編」は連載期間が短く知名度も低いため、一般的に『電影少女』として広く知られているのはほぼ「あい編」のみであり、様々なメディアミックス作品も「あい編」のみを原作としている。
恋編

『電影少女』の第2部に当たり、『WJ』1992年19号から31号までおよび、1992年ウインタースペシャルに掲載された。副題および英題は「VIDEO GIRL LEN」。JCの14巻と15巻に収録されている。

最初から心をもつビデオガール桃乃恋が、過去のトラウマから恋愛に臆病になっている高校生田口広夢と彼の親友刈川俊騎の恋を応援する様を描く。

「恋編」は「あい編」に比べると極端に連載期間が短いが、短期間で終了したことについて桂は「いろいろな事情」と語り[6]、トシキについてもっと描きたかったことを述べる[7]など、打ち切りであったことを示唆している。
タイトルの読み

『電影少女』の読みは単行本の中で「でんえいしょうじょ」とルビが振られており[8]、これが正式な読みとなっている。ただし『D・N・A2 ?何処かで失くしたあいつのアイツ?』や『I"s』など後の作品の単行本では、作者のコメント内の『電影少女』に「ビデオガール」とルビが振られている物もあり[9]、「ビデオガール」という読みも、正式、もしくはそれに準ずる読み方として扱われている。

なお『電影少女』という表記はタイトルのみの使用となっており、作中に登場する少女たちの呼称や英題を兼ねる副題では「ビデオガール (VIDEO GIRL)」となっている。
特徴

桂は本作のキーワードとして「リアル」を挙げており[10][11]、このキーワードは内容・絵柄共にこの作品を特徴付けている。そしてさらには桂の作風に大きな転換期を与えている[1]
内容のリアリティ

本作品の連載開始前、桂は『WJ』において好評であった短編「SHIN-NO-SHIN 愛と憎しみのタイムスリップ」(『ZETMAN 桂正和短編集』に収録)を元に次の連載を開始するつもりであったが、当時『WJ』副編集長の、恩師として慕っていた鳥嶋和彦の鶴の一声により本作品の連載が決定される[11]

しかし、元来ヒーロー物やSFを好む桂は恋愛漫画の執筆に当初はあまり乗り気ではなく[10]、せめてもの抵抗としてありがちな恋愛漫画を避けることを画策する[10][11]。そして少年誌の恋愛漫画の常套手段であった「主人公の表情と間で考えや気持ちを読み取ってもらう」方法を避け、その逆として「細かくリアルに心理描写を描き出す」方法を取ることとする[10][11]

こうした心理描写は女性読者にも共感を与え、「男なのになぜ女の子の気持ちがわかるのか」と尋ねる少女からのファンレターが届いている[12]。また教育評論家斎藤次郎はこうした心理描写を「少女漫画顔負け」と評し、ラブコメディとしてちゃかさずに恋愛を描いた本作品を「少年誌初の『恋愛漫画』」と表現している[13]
性描写のリアリティ

心理描写のリアリティ追求は行動のリアリティにも繋がり、男女交際の当然の帰結としてベッドシーンなどの性描写へと繋がっていく[10][11]。しかし「キスまで」という少年誌的な制約は厳しく[10]、桂はこの制約の中で「裸を出さずにエッチに描く」ことにより、際どくリアリティのある描写を目指していく[11]

それでもこうした描写はたびたび問題とされ、単行本に収録される際の修正[14]・単行本発行後の修正[15](3・5・6巻では初版と重版で異なる部分がある)・山口県での第3巻の有害図書指定[16][17]と、当時強まっていた漫画に対する表現規制のあおりを直接受けることとなる。なお、こうした過激な表現は洋太と伸子との交際がきっかけとなっており、伸子の登場の前後で作品の質が違うと桂は述べている[11]

こうした「裸体描写を抑えながらも過激度を上げる」というギリギリの表現方法は、以降も桂の作品の特徴となっており、後の「エム」や『I"s』などにも受け継がれていった[18]
絵柄のリアリティ

読切『ビデオガール』のころより桂は、それまでの絵柄を壊しリアリティのある絵柄を模索し始める[19]

これは『電影少女』連載前に入院によって漫画の描けない生活を送っており、手が自分の絵を忘れてしまったことも転機とはなっているが[20]、その他にも自分のキャラクターのルックスに飽きたこと[19]アイドル好きが加熱していたこと[21]自分の絵よりも現実の女の子の方がかわいいと思っていること[19]などが理由として挙げられている。
あらすじ
あい編(あらすじ)

舞台は武蔵野に位置する東京都三鷹市。冴えないが気持ちの優しい高校生弄内洋太は、同級生の美少女早川もえみに密かな恋心を抱いていた。しかし彼女は、洋太の親友である新舞貴志に憧れており、洋太はもえみの片思いに協力することを約束し、彼女への失恋は決定的となってしまう。

失恋に沈む洋太の前に、不思議なビデオショップ 『GOKURAKU』 が現れる。店主から貸してもらったビデオテープ『なぐさめてあげる?』を自宅で再生すると、ビデオガール天野あいがテレビから出現[22]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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