離婚
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「離婚」のその他の用法については「離婚 (曖昧さ回避)」をご覧ください。

離婚(りこん)とは、夫婦が生存中に婚姻関係を解消すること[1]。社会的に有効な婚姻関係を、生存中に解消すること[1]

同棲しているだけの男女の関係や、内縁とみなされる男女関係の解消は、離婚に含まれない[1]
概説

離婚制度は有効に成立した婚姻を事後的に解消するものである点で、婚姻成立の当初からその成立要件の点で疑義を生じている場合に問題となる婚姻の無効婚姻の取消しとは区別される。離婚の類義語としては、離縁、破婚、離別などがある。

「死後離婚」という言葉があるが、婚姻契約は配偶者が亡くなった時点で自動的に終了するので、死後に離婚することはありえない。これは、生前に離婚したら姻族関係も終了するのに対し、死別の場合は継続されるので、これを終了させる際にこう呼ばれる。日本法における正式名称は「姻族関係終了届」である。

なお、婚姻の解消原因には離婚のほかに当事者の一方の死亡失踪宣告を含む)があり、講学上、「婚姻の解消」という場合には離婚よりも広い意味となる[2]

本来、婚姻は終生の生活関係の形成を目的としている[3][4](故に離婚の予約は許されず法律上無効とされる[5][6])。しかし、実質的に破綻状態にある婚姻に対してまでも法律的効力の下に当事者を拘束することは無益で有害であると考えられることから、今日ではほとんどの国の法制は離婚制度を有するとされる[7][4]。とはいえ夫婦の一方の意思のみによって他方配偶者や子に苛酷な状況を生じさせることは妥当でなく、これらの者の保護のために離婚に一定の制約を設ける立法例が多い[8][9]

国ごとに離婚の扱いはかなり異なる。離婚そのものを認めない国、一定の別居期間を経ないと離婚が認められない国、行政機関裁判所による関与を要求する国などがある。日本では、夫婦が話し合いで離婚することを決めて離婚届を市区町村役場へ届け出ければ離婚が成立する協議離婚という制度も認められており[1]、このようなお手軽な方法で離婚ができるとする法律制度は世界にもあまり類を見ないものである[1]。この制度については、三行り半(みくだりはん)、つまりわずか3行と半分の文章で書いた離縁状を書いて渡せば、いつでも妻を追い出すことができるとされた江戸時代の離婚、追出し離婚(おいだしりこん)を容認するものとして明治時代以後も利用されてきたのだ...と否定的にとらえることもできるが、離婚要件を緩和しようとする近年の世界的傾向からすれば、むしろ進歩的立法と肯定的にとらえることもできる[1]

国ごとに離婚率は異なる。たとえばポルトガルでは離婚率は7割以上[10]

キリスト教など宗教上の理由から、離婚を法的・社会的に否定する国もある。カトリックの世界的中心で、ローマにあるバチカン市国は、離婚制度そのものが法律上無い[11]フィリピン共和国ではイスラム教徒(ムスリム)は合法的に離婚できるが、それ以外のフィリピン国民には婚姻の取り消しか法的別居しか認められておらず、どちらも暴力被害などの証拠を添えて裁判所に申し立てる必要があり、多大な手間と時間、費用が必要である[12]世論調査では離婚合法化を過半数が支持しており、法案提出などが行なわれているが、政治家はカトリックの篤実な信者を重視する傾向にある[12]

2011年までは、マルタ共和国も離婚制度が法制化されてなかった[11]
離婚の歴史.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

この節の加筆が望まれています。

西欧における離婚史
前近代

古代ローマ法ゲルマンの慣習法において離婚は比較的自由であったとされるが、中世ヨーロッパに入ってキリスト教の影響下、西洋では婚姻非解消主義が一般化することとなる[13]教会法における婚姻非解消主義は西欧における婚姻法制に大きな影響を与えたとされる[14][7]


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