この項目では、植物について説明しています。HIKAKIN&SEIKINのシングルについては「雑草 (曲)」をご覧ください。
オオバコ・典型的な雑草の一つ。
踏みつけに対する抵抗が特に強い。
雑草(ざっそう)の定義は主に社会学的なものと生物学的なものに分けられる。
社会学的な考えでは、農耕地などで作物以外の、人の意図にかかわらず自然に繁殖する植物[1]、景観を損ねる所に生える人に望まれない植物など、間接的、直接的に損害を与える所に生える植物のことを指す場合が多い。社会学的な雑草の定義は個々の人間の主観、価値観により変わり、どの種が雑草であるかの定義も人それぞれである。
生物学的定義では雑草とは「土壌攪乱に対応した植物を指す」とされ、種子が不良な温度変化、湿度変化に耐え、休眠状態で死滅せずに土壌中に深くに保存され、その後に耕しなどの人為要因や、降雨降雪などの自然要因により土壌が攪乱され、種子が土壌表層に持ち上げられ自然に発芽し育った、その場に生える植物のことを指す。 生物学において人里や河川敷に自然に生える植物は雑草と定義される[2][3][4](その他、狭義の定義については雑草#定義を参照)。通常、草(草本)についていう[注釈 1]。雑草を単に草という場合もある(除草、草刈りなど)。
概要ハキダメギク
特定の分類群を示すものではないが、人の活動、操作によって強く攪乱を受けた空間を生息場所とする点で、共通の生態学的特性を共有することが多い。転じて、重視されないがたくましい存在、悪く言えばしぶとい存在として、比喩に用いられる[5]。
これらは、分類上は多種多様な植物からなる群であるが、シダ植物で雑草と見なされるものはきわめて少ない。裸子植物は皆無である。被子植物でも、イネ科・キク科のものがかなりの部分を占める。これらは、被子植物の中でも進化の進んだグループと見られている。また、帰化植物も多い[6]。これは、人の生活範囲に密着している植物であるがゆえ、ある意味で当然であると言える。また特定の栽培植物には、それに対応する雑草が存在する場合がある。
繁茂状況によって、これらに付随して生息する動物群も存在し、カやハエやその他の昆虫、それらを餌にするクモなどの節足動物・ネズミ等の小型哺乳類・小型の鳥といった小動物が生活する格好の場所を提供する。しかし雑草によって、人間の活動にとって害虫が発生する元にもなる。
日本語では種の名称に、ある種の蔑みを含んだものが用いられることもある。例えば、動物の名前を冠すもの(カラスウリ、カラスノエンドウ、ヘビイチゴ、イヌガラシ、スズメノテッポウ)や、迷惑感を示すもの(ワルナスビ。ただし、これは有毒である)などがある。そのほかハキダメギク(掃溜菊)やヘクソカズラ(屁糞蔓)といった有難からぬ名前を付けられた種もある。これは、人々にとって有用でない、あるいは一般には取るに足らない存在と捉えられていることから名付けられた。
雑草の研究は、雑草の駆除や管理を対象に進められてきた。 雑草の定義として、以下のようなものが挙げられている[7][8]。 このうちの1だけを雑草と見なす考え方もある。 雑草は、自生地によって以下のように分類できる。
定義
農学の立場からみて、「作物に直接または間接的な害をもたらし、その生産を減少させる植物(荒井:1951)」[5]
植物生態学の立場からみて、「人の活動で大きく撹乱された土地に自然に発生・生育する植物(ハーパー:1944)」[5]
一般人の立場からみて、「人々の身の回りに自生する草」(人里植物)[9]。
アメリカ雑草学会「人類の活動と幸福・繁栄に対して,これに逆らったりこれを妨害したりするすべての植物」[10]。
分類
水田、畑、果樹園、庭園、芝生など、人がある特定の植物の育成を目指している場所へ、人の意図に反して勝手に侵入し、成長、繁殖する植物(農耕地雑草)。