関東平野
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関東平野の衛星画像関東地方の主要地形

関東平野(かんとうへいや、: Kanto Plain[1])は、関東地方にまたがる日本最大平野

関東平野の面積は、約1万7,000平方キロメートルに及び、国土面積の5%近く、日本全国の平野(9万平方キロメートル、国土の約4分の1)の18%を占める。また、2番目に広い石狩平野(約4,000平方キロメートル)、3番目に広い十勝平野(約3,600平方キロメートル)と大きな差があり、四国の面積(約1万8,300平方キロメートル)に近い。
地理[ソースを編集]手前関東平野。遠い山並みは中央が男体山と日光連山、その左が三国山脈。東京国際空港上空より。(2006年11月撮影).mw-parser-output .legend{page-break-inside:avoid;break-inside:avoid-column}.mw-parser-output .legend-color{display:inline-block;min-width:1.5em;height:1.5em;margin:1px 0;text-align:center;border:1px solid black;background-color:transparent;color:black}.mw-parser-output .legend-text{}  薄い赤色の地域がフォッサマグナ   赤線が中央構造線

関東地方一都六県にまたがり、東は鹿島灘九十九里浜に、南は房総丘陵東京湾三浦丘陵相模湾に囲まれていて、西は箱根山関東山地に、そして北は西から順に上毛三山妙義山榛名山赤城山)・足尾山地皇海山袈裟丸山)・日光連山日光白根山男体山女峰山赤薙山)・高原山那須岳八溝山地多賀山地に囲まれている。

河川は北西部山地から東南方向に向かって流れ太平洋に注ぐ。主な河川として三国山脈を水源とする利根川足尾山地を水源とする渡良瀬川日光連山帝釈山地を水源とする鬼怒川田川八溝山地を水源とする小貝川関東山地を水源とする烏川荒川多摩川丹沢山地を水源とする相模川などがある。支流を含めた利根川の流域面積は関東平野全体の約1/2を占める。

台地武蔵野台地相模野台地(相模原台地)・大宮台地下総台地などがあり、関東ローム層という火山灰土壌(南関東富士山箱根山北関東浅間山赤城山男体山那須岳などに由来する)で覆われている。丘陵は新第三紀層を基盤とする多摩丘陵狭山丘陵加治丘陵比企丘陵などがある。
台地


武蔵野台地

下末吉台地

相模野台地

大宮台地

北武蔵台地

下総台地

常陸台地

那須野が原

邑楽・館林台地

湿地


渡良瀬遊水地

見沼田んぼ

東京湾干潟

丘陵


多摩丘陵

房総丘陵

大磯丘陵

塩那丘陵

宇都宮丘陵

比企丘陵

狭山丘陵

三浦丘陵

河川


利根川

烏川

渡良瀬川

思川

鬼怒川

田川

小貝川

五行川

多摩川

秋川

相模川

荒川

江戸川

隅田川

中川

那珂川

久慈川

低地


中川低地[2]

荒川低地

東京低地(中川低地、荒川低地の一部を含む)

加須低地

妻沼低地

江戸川低地

多摩川低地

用水


霞ヶ浦用水

那須疏水

見沼代用水

玉川上水

大利根用水

房総導水路

新川など

湖沼


霞ヶ浦

北浦

印旛沼

手賀沼

牛久沼

谷中湖

涸沼

地質[ソースを編集]

関東平野は、日本最大の平野であり、新第三紀以来続く、関東造盆地運動という変化により形成された。これは現在の関東平野の中央部(加須低地)を中心にして沈降が起こり、周囲の山地などが隆起する運動である[3]

これにより周囲の山地からの土砂が非常に厚く堆積し(第三紀層が3,000メートルにも達する)、それがさらに隆起することにより丘陵や台地が多く形成された。フォッサマグナの東縁線、中央構造線などの大型の構造線が平野の中央部に存在すると考えられているが、このようにして軟らかい堆積層が厚く積もっているため、地震の発生原因となる活断層を発見することが困難になっている(断層は堆積層下の地下3,000メートルの基盤に存在する)。その他、河川の運んだ土砂等の自然堆積物による陸地化も起きており、縄文時代末期から弥生時代初期(およそ3,000年以上前)には、ほぼ現在の地形になっていた。

広大な平野ではあるが、東京都心である山手線内側は坂が多い。その周辺は武蔵野台地と東京低地の境目であり、河川・波などの浸食で凸凹になっている。そのため赤坂・乃木坂・神楽坂・道玄坂という坂のつく地名だったり、渋谷・四ツ谷・日比谷などの谷であったり、台・窪・丘などの地名も多い。また武蔵野台地にも国分寺崖線・立川崖線という大きな崖があり、その先には丘が多い地形になる(多摩丘陵)。多摩丘陵は三浦丘陵につながっており、越えた西側には相模野台地がある。また、相模川流域を特に指して相模平野と呼称する場合もある。

反対の東側に行けば、下総台地という高台となる。2つの台地に挟まれたエリア(主に下町)は東京低地で、荒川沿川は海抜ゼロメートル地帯と呼ばれる。


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