レンズの分野の開口数(かいこうすう、numerical aperture, NA)は、レンズの分解能を求めるための指標である。
開口数の値が大きい方が明るさを取り込めるため、基本的には値が大きい方がいい。
数学的な記述 N A = n 1 sin θ 1 = n 2 sin θ 2 {\displaystyle NA=n_{1}\sin \theta _{1}=n_{2}\sin \theta _{2}}
開口数 NA は、物体から対物レンズに入射する光線の光軸に対する最大角度を θ、物体と対物レンズの間の媒質の屈折率を n (レンズの屈折率ではないので注意)として、次の式で表される。 N A = n sin θ {\displaystyle NA=n\sin \theta }
ジョン・ウィリアム・ストラット(レイリー卿)の理論によると、光学機器の分解能は、対物レンズの開口数と、見ている光の波長で決まる。
波長を λ とすれば、2つの点光源の分解能 δ は δ = 0.61 × λ N A {\displaystyle \delta ={\frac {0.61\times \lambda }{NA}}}
で表される(本来は係数が0.61ではない場合もあるのだが、代表的数値として通常用いる)。分解能は波長に比例し、開口数に反比例する。
焦点深度 d は d = λ N A 2 {\displaystyle d={\frac {\lambda }{NA^{2}}}}
である。焦点深度は、波長に比例し、開口数の2乗に反比例する。
関連項目
分解能
F値
ジョン・ウィリアム・ストラット (第3代レイリー男爵)
液浸
ソリッドイマージョンレンズ
典拠管理データベース: 国立図書館