長嶋有
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長嶋 有
(ながしま ゆう)
ペンネームブルボン小林
誕生 (1972-09-30) 1972年9月30日(51歳)
日本埼玉県草加市
職業小説家漫画家、同人活動家
言語日本語
国籍 日本
教育学士文学
最終学歴東洋大学第2部文学部国文科卒業
活動期間2001年 -
ジャンル小説エッセイ漫画
代表作『猛スピードで母は』(2001年)
『夕子ちゃんの近道』(2006年)
『三の隣は五号室』(2016年)
主な受賞歴文學界新人賞(2001年)
芥川龍之介賞(2002年)
大江健三郎賞(2007年)
谷崎潤一郎賞(2016年)
デビュー作「サイドカーに犬」(2001年)
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長嶋 有(ながしま ゆう、男性、1972年9月30日 - )は日本小説家漫画家俳人コラムニストである。漫画テレビゲームに造詣が深く、ブルボン小林(ブルボンこばやし)名義で漫画・ゲームの批評、コラムの執筆も行っている。サブカルチャーの教養をベースにした純文学作家と評される[1]
経歴[ソースを編集]
デビューまで[ソースを編集]

埼玉県草加市生まれ。幼少期に両親が別れ、母の故郷である北海道へと移り、登別市室蘭市で育つ。登別市立幌別西小学校、室蘭市立港南中学校(1年後輩に安田顕)、北海道室蘭清水丘高等学校普通科を経て、東洋大学2部文学部国文学科を卒業。

少年時代には漫画やライトノベルを好んで読んでいたが、図書局に所属していた高校時代に高橋源一郎ジョン・レノン対火星人』を読んで文学の自由さを知る。また色川武大の短編「連笑」(短編集『百』所収)を読んで、「要約できないものを書くのが文学だ」と気付かされる[2]

1990年代半ばからASAHIネットパソコン通信に出入りし、「パスカル短篇文学新人賞」に応募するなどしていた[3]1997年シヤチハタに就職し、結婚(のちに離婚)[4]。ネットで知り合った仲間と俳句の同人に参加するようになり、その中の一人には川上弘美がいた。1998年に「ブルボン小林のインテリ大作戦」というウェブサイトを立ち上げる[5]。投稿作品が予選通過や佳作を取るようになったため1999年に会社を辞め、作品執筆に専念する。2000年にASAHIネット時代からの友人が立ち上げたメールマガジンにコラムを連載し、フリーライターとして活動を開始。
小説家として[ソースを編集]

2001年に5つの文芸誌に同時に応募[3]、このうち『文學界』に送った『サイドカーに犬』が第92回文學界新人賞を受賞し、小説家デビュー。同作で第125回芥川賞候補となる。2002年、「猛スピードで母は」で第126回芥川賞受賞。

2003年、『タンノイのエジンバラ』で第29回川端康成文学賞候補。2004年、『夕子ちゃんの近道』で第30回川端康成文学賞候補。2007年、『夕子ちゃんの近道』で第1回大江健三郎賞受賞。同年『サイドカーに犬』が根岸吉太郎監督により映画化。また2008年に『ジャージの二人』が中村義洋監督により映画化された。2016年、『三の隣は五号室』で第52回谷崎潤一郎賞受賞。

2009年から2011年まで群像新人文学賞の選考委員を務めた。2016年、再婚[4]2017年(第123回)からは文學界新人賞の選考委員を務めている。

長嶋有名義で、2015年の初回から渋谷らくごの「渋谷らくご創作大賞」の審査員を毎年務めているが、落語を聴くのは毎年この選考会の時だけであると会場で断言した上で審査員を続けている。
同人作家として[ソースを編集]

同人作家としても活動しており、2006年柴崎友香名久井直子福永信、法貫信也とともに同人誌『メルボルン1』を、2008年に第2弾『イルクーツク2』を刊行。また2007年にはブルボン小林名義で『スポンジスター』を刊行している。
漫画評論家として[ソースを編集]

ブルボン小林名義での漫画評論の活動も活発で、『週刊文春』でコラム「マンガホニャララ」を隔週で連載していた(2019年に連載中止)。2010年から小学館漫画賞、2012年から手塚治虫文化賞の選考委員も務める。

2011年には漫画制作ソフト「コミPo!」を使用し、ウェブコミック配信サイトぽこぽこ』(太田出版)にて初の漫画作品『フキンシンちゃん』を連載、後に単行本化した。
俳人として[ソースを編集]

公開句会「東京マッハ」[6]のメンバーの一人[7]であり、俳句同人「傍点」[8]の主催。2014年には初の句集『春のお辞儀』を刊行した。

また2019年度のNHKの俳句番組『NHK俳句』にて毎月第二週の選者を担当している[9]

2008年までは「長嶋肩甲」という俳号を使っていた[10]。短歌の新人賞「笹井宏之賞」第2回(2020年)の選考委員を務めた[11]
作品一覧[ソースを編集]
小説[ソースを編集]
単行本[ソースを編集]

『猛スピードで母は』(2002年1月、文藝春秋 / 2005年2月、文春文庫、解説:井坂洋子ISBN 9784167693015

サイドカーに犬(『文學界』2001年6月号)

猛スピードで母は(『文學界』2001年11月号)


『タンノイのエジンバラ』(2002年12月、文藝春秋 / 2006年1月、文春文庫、解説:福永信ISBN 9784167693022

タンノイのエジンバラ(『文學界』2002年2月号)

夜のあぐら(『文學界』2002年5月号)

バルセロナの印象(『文學界』2002年10月号)

三十歳(『新潮』2002年10月号)


ジャージの二人』(2003年12月、集英社 / 2007年1月、集英社文庫、解説:柴崎友香ISBN 9784087461183


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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