長岡まつり
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長岡まつり(ながおかまつり)は、新潟県長岡市で開催されるである。長岡まつりの2、3日目に行われる大花火大会は日本三大花火大会の一つである。 正三尺玉 復興祈願花火フェニックス目次

1 概要

2 歴史

3 平和祭

4 慰霊の花火

4.1 名称の変遷について


5 昼行事

6 大花火大会

6.1 スターマイン

6.2 メッセージ花火

6.3 デザイン花火

6.4 光のメッセージ

6.5 イベント花火

6.6 ミュージック花火

6.6.1 復興祈願花火フェニックス

6.6.2 天地人花火

6.6.3 この空の花

6.6.4 故郷はひとつ

6.6.5 米百俵花火(尺玉100連発)



7 観覧席等

8 エピソード

9 会場への交通アクセス

9.1 鉄道

9.1.1 新幹線

9.1.2 在来線


9.2 バス

9.3 自家用車及び交通規制について


10 ギャラリー

10.1 観覧席

10.2 打ち上げ時

10.3 模型

10.4 モニュメント

10.5 資料


11 関連番組等

12 脚注

13 参考文献

14 関連項目

15 外部リンク

概要

毎年8月1日から3日にかけ、長岡市内で行われる。内容は大きく分けて平和祭昼行事大花火大会でありその他にも灯籠流しなどがある。
歴史

祭そのものの起源は1945年8月1日の長岡空襲からの復興を願い、翌1946年8月1日に行われた戦災復興祭が始まりであるが、長岡の地で始まった花火大会はこれとは別で、1879年9月14日15日の2日間、千手町八幡様の祭りに長原などの遊廓関係者がお金を出し合って花火350発を打ち上げたのが始まりとされている。

その後、本格的な花火大会となったのは1906年からであり、現在の「長岡まつり」という名称になったのは1951年のことである。
平和祭

2017年までは「前夜祭」と称した。

日時:8月1日(夕方から)

会場:
長岡駅前大手通り・すずらん通り

内容:灯篭流し・大民謡流し(長岡甚句)・悠久太鼓の演奏・消防音楽隊の行進・ハーレーダビッドソンの行進・神輿など

慰霊の花火

名称は「慰霊と平和の祈り」
[1]

2016年と2017年は「白菊」と称した[1]

日時:8月1日(22時30分・空襲が始まった時間)

この花火は、2003年から「長岡空襲犠牲者の慰霊」の願いを込めて打ち上げが始まった[1]

打ち上げに際しては、2003年の開始当初から嘉瀬煙火工業が制作した「白菊」という名の花火を使用[1]

白菊そのものは1990年に制作会社の花火師が、戦時中にソ連で捕虜となりシベリアで抑留された際に亡くなった戦友を弔うために、1990年にロシア・ハバロフスク市アムール川で打ち上げるために制作されたものであった[1][2]
名称の変遷について

2003年から2015年までは「慰霊と平和の祈り」と称していた[1]が、2016年からの2年間は花火の正式名称である「白菊」を採用した[1]

2018年の花火から名称を以前の「慰霊と平和の祈り」に戻している[1]が、これは花火の制作元である嘉瀬煙火工業が2016年に白菊の名称を商標登録していたことに起因するもの[1]で、花火大会の主催者側である長岡花火財団が「コンプライアンス(法令順守)の問題もあり、白菊の名前を入れることはできないと判断した」[1]・専務理事からは「商標を侵害することはできないと使用を控えることにした」[1]と改称理由を発表している。

なお、白菊の制作元で商標を所有する嘉瀬煙火工業側は「当社から白菊の名称を使うなとは言っていない」[1]・「財団が決めることではない。白菊を楽しみにしている市民の声に委ねたい」[1]と反論している。
昼行事

日時:8月2・3日(日中)

会場:長岡駅前大手通り・すずらん通り

内容:長岡市内外の
企業団体などがブースを出店するほか、氷の彫刻造りの実演やダンス大会なども開催される。

大花火大会

長岡まつり大花火大会
概要
通称、略称長岡大花火大会
正式名称長岡まつり
開催時期8月の第1週
初回開催
1879年9月1415日
会場・場所新潟県長岡市
長生橋下流
信濃川河川敷
打ち上げ数2日間合計で20000発
主催長岡市
長岡花火財団
長岡まつり協議会
人出108万人(2019[3]年)
最寄駅JR東日本 長岡駅
外部リンク ⇒長岡花火
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8月2・3日の夕方から、信濃川の河川敷で行われる花火大会。

日本三大花火大会の一つであり、2015年にはYahoo! JAPANの調査する「有名花火師が選ぶ花火大会厳選10選」で首位を獲得している[4]

新潟県内においては同じく中越地方の片貝まつり浅原神社秋季大祭奉納煙火(小千谷市片貝町)とぎおん柏崎まつり海の花火大会(柏崎市)と併せて越後三大花火と呼ばれている。

県内では、その開催場所から「川の長岡」「山の片貝」「海の柏崎」とそれぞれ表現されている。

この長岡花火大会は協賛金や募金によって開催されているが[5]、年を重ねる毎に規模を増している[6]

かつては片貝まつりと花火の大きさで競い合っており[7]、一例として1982年に片貝まつりが正三尺玉よりも大きい火薬量120kgの三尺五寸玉を打ち揚げると[8]、翌1983年には長岡花火も追随して三尺五寸玉を打ち上げたという[9]

互いに競い合って花火の規模を大きくしてもきりがなく、多量の火薬を使用する大型花火の開発を制限しようと、当時の通産省による火薬量の規制が始まり[10]、火薬使用量が80kgに制限される事態となった[11]

現在は長岡の正三尺玉(近年は昇曲導付き)、片貝の四尺玉というかたちで落ち着いたという。

そのような経緯から実際に使用された火薬量としては、片貝の四尺玉よりも、かつての三尺五寸玉の方が多く、現在の長岡まつりの正三尺玉も片貝の四尺玉も火薬量は同じである。

先述の通りこの長岡花火は日本三大花火のひとつであるが、長岡花火は他の大曲・土浦とは開催趣旨が全く異なり「花火を競う」のではなく、1945年の長岡空襲と平成以降の中越地震・中越大震災など、戦争や自然災害といった慰霊・復興を祈念するためのものとして開催されている。

このことから東日本大震災が発生した2011年、全国では花火大会が相次いで自粛されるなか[12]、「慰霊と復興を祈念する花火であるから自粛する必要は全くない[12]」として、例年通り開催された[12]

しかし、2020年は新型コロナウイルスの世界的な感染を受け、長岡花火財団は「共催者である長岡市との協議において、影響が広く及ぶこと等に鑑み長岡市長の最終的な判断を求め、現時点で8月に長岡花火を安全に実施できる具体的な根拠が見いだせない以上、本年度の花火大会は中止せざるを得ないという市長の判断に従うことといたしました。」という声明を出し、2020年度の開催中止を発表した。長岡花火の開催中止は戦後初めてのことである。ただし、長岡まつり期間中の2020年8月1日、2日、3日において、「慰霊、復興、平和の花火」、そして、「新型コロナウイルスの終息を祈願する花火」を打ち上げる方針であることを明らかにしている[13]
スターマイン

スターマイン・大スターマイン
一般的なスターマインである。打ち上げられる玉の大きさ、数、時間などによりランク分けされている。昭和初期から。

ベスビアス大スターマイン・ベスビアス超大型スターマイン
基本的には上記のスターマインと同じだがその規模が大きく上回っており、打ち上げには数分を要する。
1960年にスタート。名前の由来はベスビアス火山

超大型ワイドスターマイン
一列に並ぶ5箇所の打ち上げ場所から5色のスターマイン(紅・青・黄・緑・紫)を同時に打ち上げ[14]、正面からは花火の壁のように見える。市制施行90周年を記念して[14]1996年にスタート。

超大型ミラクルスターマイン
名称の「ミラクルスターマイン」は公募により決定した[14]。2箇所から同時に斜めに打ち上げられたスターマインが空中で交差するため、立体感あふれる演出となっている[14]1998年にスタート[14]。2015年からはNEWバージョンにリニューアルされた[14]

10号n発(nは、打ち上げる玉数)
超大型ビッグバンスターマインや超大型ワイドスターマイン、尺玉早打ち100連発など開催時により呼称が変化することがある。1986年に市制80周年を記念して打ち上げが開始された10号(尺玉)早打ち80連発が最初。翌年からは1年につき1発ずつ増やされ市制100周年まで継続された(=「市民花火」)。市民の寄付金などにより打ち上げられる。内容的には市民花火と同じだが、こちらはスポンサーがついており「米百俵花火」と呼ばれる。2日間の日程のうちいずれか片方の日(通常2日)に「市民花火」、もう一方の日(通常3日)に「米百俵花火」が打ち上げられる。ただし、101周年となった2007年は8月3日の「米百俵花火」(打ち上げ数100発)のみの打ち上げとなった。

ナイアガラスターマイン
大手大橋のナイアガラと少し小さめのスターマインのほぼ同時打ち上げ。

長寿花火「金燦銀燦(きんさんぎんさん)」
基本的には、スターマインと同じだが、金色のスターマインから銀色のスターマインに変化する。1995年きんさんぎんさんが大会を訪れたことを記念して打ち上げられ、以降毎年打ち上げられている。

ハローキティ花火
2007年にスタート。ハローキティの型もの花火が打ち上げられるベスビアス超大型スターマイン。2008年のタイトルは「ハローキティのときめき」。2009年は「ハローキティのきらめき」。

ミュージックスターマイン

メッセージ花火

個人が資金を出し、家族や恋人、恩師などへのメッセージを添えて花火を打ち上げる。新潟県内では片貝まつりなどに見られる手法。
デザイン花火

各花火師が製作した10号玉を一発ずつ打ち上げそのデザインを楽しむ。
光のメッセージ

花火大会の本編終了後に行われる。見物客が花火の打ち上げ場所に向って一斉に光る物を掲げ、花火師への感謝を表す。花火師の方もライトで応える。
イベント花火

2003年には東京下町のうなぎ屋を舞台にしたNHK連続テレビ小説こころ』で主人公・こころの父親が新潟県山古志村(現:長岡市 山古志)の花火師であったことを記念しての花火が打ち上げられ主演の中越典子がメッセージを寄せた。

2003・2004・2011年にはピカチュウプロジェクトが全国各地の花火大会で打ち上げていたポケモン花火が打ち上げられた。

2004年には、日韓交流の一環として韓国の花火メーカーによる韓国花火も打ち上げられた。

2005年には「全国有名花火の共演」と題して大曲の全国花火競技大会土浦全国花火競技大会諏訪湖祭湖上花火大会の3大会代表の花火が打ち上げられた。


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