鎖複体
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数学において、鎖複体あるいはチェイン複体 (: chain complex) と双対鎖複体あるいは余鎖複体、コチェイン複体 (: cochain complex) は、元来は代数トポロジーの分野で使われていた。(余)鎖複体は、位相空間の様々な次元の(コ)サイクル(英語版)と(コ)バウンダリの間の関係を表す代数的な手段である。より一般的に、ホモロジー代数では、空間との関係を立ち去った抽象的な鎖複体の研究がされる。ホモロジー代数としての研究では、(余)鎖複体を公理的に代数的構造として扱う。

(余)鎖複体の応用は、通常、ホモロジー群(余鎖複体ではコホモロジー群)を定義し適用する。より抽象的な設定では、様々な同値関係(たとえば、チェインホモトピー(英語版)のアイデアで始まるもの)が複体へ適用される。鎖複体は、アーベル圏で定義することも容易にできる。
目次

1 定義

1.1 チェイン写像とテンソル積


2 例

2.1 特異ホモロジー

2.2 ド・ラームコホモロジー


3 チェイン写像

4 チェインホモトピー

5 関連項目

6 参考文献

定義

鎖複体 ( A ∙ , d ∙ ) {\displaystyle (A_{\bullet },d_{\bullet })} は、アーベル群、あるいは加群の列 ..., A2, A1, A0, A−1, A−2, ... であり、準同型(境界作用素 (boundary operator) あるいは微分 (differential) と呼ばれる) dn: An → An−1 で結ばれ、任意の2つの引き続いた境界作用素の合成は、すべての n について 0 となる (dn ? dn+1 = 0) ような作用素である。鎖複体は、普通は次のように書かれる。 ⋯ → A n + 1 → d n + 1 A n → d n A n − 1 → d n − 1 A n − 2 → ⋯ → d 2 A 1 → d 1 A 0 → d 0 A − 1 → d − 1 A − 2 → d − 2 ⋯ {\displaystyle \cdots \to A_{n+1}{\xrightarrow {d_{n+1}}}A_{n}{\xrightarrow {d_{n}}}A_{n-1}{\xrightarrow {d_{n-1}}}A_{n-2}\to \cdots {\xrightarrow {d_{2}}}A_{1}{\xrightarrow {d_{1}}}A_{0}{\xrightarrow {d_{0}}}A_{-1}{\xrightarrow {d_{-1}}}A_{-2}{\xrightarrow {d_{-2}}}\cdots }

鎖複体の概念を少し変えたものが、双対鎖複体 (cochain complex) の概念である。双対鎖複体 ( A ∙ , d ∙ ) {\displaystyle (A^{\bullet },d^{\bullet })} はアーベル群、もしくは加群の列 ..., A−2, A−1, A0, A1, A2, ... であり、準同型 d n : A n → A n + 1 {\displaystyle d^{n}\colon A^{n}\to A^{n+1}} により結ばれ、2つの連続する写像は、すべての n についてゼロ写像 : d n + 1 d n = 0 {\displaystyle d^{n+1}d^{n}=0} である。 ⋯ → A − 2 → d − 2 A − 1 → d − 1 A 0 → d 0 A 1 → d 1 A 2 → ⋯ → A n − 1 → d n − 1 A n → d n A n + 1 → ⋯ . {\displaystyle \cdots \to A^{-2}{\xrightarrow {d^{-2}}}A^{-1}{\xrightarrow {d^{-1}}}A^{0}{\xrightarrow {d^{0}}}A^{1}{\xrightarrow {d^{1}}}A^{2}\to \cdots \to A^{n-1}{\xrightarrow {d^{n-1}}}A^{n}{\xrightarrow {d^{n}}}A^{n+1}\to \cdots .}


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