鍵のかかる部屋
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鍵のかかる部屋
作者三島由紀夫
日本
言語日本語
ジャンル短編小説
発表形態雑誌掲載
初出情報
初出『新潮1954年7月号
刊本情報
出版元新潮社
出版年月日1954年10月15日
装幀山田申吾
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『鍵のかかる部屋』(かぎのかかるへや)は、三島由紀夫短編小説戦後まもない日本の混乱期における一青年の頽廃的な内面を描いた作品である。敗戦から2年半の無秩序な雰囲気が漂う時代、財務省(当時は大蔵省だが、作中で「財務省」となっている)に入省したばかりのエリート官吏の青年が、あるコケティッシュな少女へサディスティックな幻想を抱く物語。現代人の疎外感を内的に描き、時代精神をも表現している作品である[1][2][3]

1954年(昭和29年)、文芸雑誌『新潮』7月号に掲載され、同年10月15日に新潮社より単行本刊行された[4][5][6]。なお、1970年(昭和45年)6月には、純金象嵌番号鍵がはめこまれて、国電四ツ谷駅入場券や主人公の名刺が添付された作者署名入り豪華限定版が刊行された[7]。文庫版は1980年(昭和55年)2月に新潮文庫で刊行されている[6]
あらすじ

時代は1948年(昭和23年)2月10日から4月10日

去年の秋にT大学を卒業し、財務省銀行局に入省した事務官の児玉一雄は、1か月前に死んだ情婦のことを思い出していた。大学時代の終りにダンスホールで知り合ったその女・東畑桐子とは、一雄の入省日に彼女の家で結ばれて以来、その「鍵のかかる部屋」へ昼休みに「定例訪問」を続けていた関係だった。

一雄は、その小さな「鍵のかかる部屋」の中で、外界の無秩序に逆らい、内心の小さな無秩序の純粋を保っていた。桐子は人妻だったが、常に不在の夫は毎晩1時以降にしか帰らず、家には9歳の娘・房子と女中・しげやがいるだけだった。ある日、「鍵のかかる部屋」で密会中、桐子は持病の心臓脚気の発作で起こし、その晩死亡した。何事にも無関心を持する一雄は桐子の死が少しも悲しくなかったが、ある雨の土曜の午後、1か月ぶりに再び東畑家へ行ってみた。

女中は買物中で、学校が半ドンだった房子が玄関に出た。房子は一雄の訪問を待っていたかのように媚を見せ応接間へ招き入れて、母親がやっていたことを真似るように部屋の鍵をかけた。そして無邪気に一雄の膝の上に乗り、「キスごっこをしようよ」と小さな乾いた唇をつけてきた。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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