鋼の錬金術師
嘆きの丘の聖なる星
監督村田和也
脚本真保裕一
出演者朴?美
釘宮理恵
高本めぐみ
三木眞一郎
折笠富美子
内海賢二
音楽岩代太郎
主題歌L'Arc?en?Ciel
「GOOD LUCK MY WAY」
撮影武井良幸
編集坂本久美子
制作会社ボンズ
製作会社鋼の錬金術師2011製作委員会
配給松竹
アニプレックス
公開 2011年7月2日
上映時間110分
製作国 日本
言語日本語
興行収入6億5400万円[1]
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『鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星』(はがねのれんきんじゅつし ミロスのせいなるほし、Fullmetal Alchemist: The Sacred Star of Milos)は、2011年7月2日公開の日本のアニメ映画。 荒川弘の少年漫画『鋼の錬金術師』を原作としたアニメーション映画。本作品の制作は2010年7月にテレビアニメシリーズ『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』の放送終了後に発表され、正式なタイトルは同年11月に発表された。 『鋼の錬金術師』は、世界観や各種設定が原作漫画とは根本から異なるアニメ独自のオリジナルシリーズとして2003年にも一度テレビアニメ化されており、その2003年版アニメの完結編として2005年に『劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者』が公開された。 2009年には前述した『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』(以下、『鋼FA』)のタイトルで、今度は原作に準拠した形で再アニメ化されたが、本作品はメインスタッフが2003年、2009年のテレビシリーズおよび2005年の劇場版とは異なっている。なお、音響監督の三間雅文やプロデューサーの丸山博雄 (MBS) など、一部のスタッフは『鋼FA』から引き続いて登板しており、声優陣についても『鋼FA』から引き継いでいる。また、2005年の劇場版と同様、TBSが製作委員会に参加している。 制作はこれまでのシリーズに引き続きボンズ。配給は2005年版映画と同様、松竹に加え、本作品では製作担当のアニプレックスも参加している。 ストーリーは原作の物語の映像化ではなく、その作中の描かれなかった空白の期間に挿入される、映画オリジナルの物語となる。「原作の流れでいくとアルが錬成陣なしで錬金術を使うことができるようになっていて、なおかつロイとその部下は中央にいる時期」と語られており[2]、その時期は原作の第11巻(第45話)辺りに相当する。解説特別番組『劇場映画公開記念!「鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星」あなたは兄弟の絆に涙するSP』においては、テレビアニメ『鋼FA』でいうと第21話「愚者の前進」辺りに位置する旨が、そこまでの総集編を交えて説明された。 本作品は西の国境の街・テーブルシティが主な舞台のため、原作のキーキャラクターであるホムンクルスたちやリンらシン国人たちは登場しない(後述する特別版コミックス「第11.5巻」には本作品の序章となる原作「第45.5話」が収録されており、映画本編に登場しない一部のキャラクターが登場する)。ゲストキャラクターのデザイン原案は一部を原作者の荒川が務めているが、ストーリー面には一切関わっておらず、特に事前の注文をつけることもなく「アニメはアニメスタッフに任せるというスタンス」でいる[3]。 全国90スクリーンという小規模公開でありながら、2011年7月2日から7月3日の初日2日間で興収1億4,503万3,800円、動員10万7,975人になり、映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第3位という好成績となった[4]。また、ぴあ初日満足度ランキングでも第3位という好評価を得ている。興行収入6.5億円(キネマ旬報より)。 また、ゲスト声優としてブラックマヨネーズ、田中みな実(公開当時TBSアナウンサー)が出演した。 錬金術を使いこなす少年エドワード・エルリックとその弟であるアルフォンス・エルリックは、自分たちの過去の過ちから失ってしまったものを取り戻す方法を探し、アメストリス国中を旅していた。 アメストリスの首都であるセントラルシティにある中央刑務所、そこにはメルビン・ボイジャーという名の囚人がいた。刑期終了を間近に控えていながら、メルビンは新聞のとある記事を読んだことをきっかけに脱獄する。メルビンの使いこなす未知の錬金術を目撃したエルリック兄弟は、その錬金術の詳細を知るために彼を追いかけ、西の大国クレタとの国境の街テーブルシティに辿りついた。 嘗ては「ミロス」と呼ばれていたという巨大な崖「デスキャニオン」に周囲を覆われたその街で、エルリック兄弟はミロスのレジスタンス組織「黒コウモリ」に属する1人の少女と出会った。ジュリア・クライトンというその少女の言葉に導かれ、兄弟はその地でかつて起こった惨劇、ミロスの民の過酷な歴史と「鮮血の星」にまつわる伝説について知らされるのだった。
概要
ストーリー
登場人物詳細は「鋼の錬金術師の主要な登場人物」および「鋼の錬金術師の登場人物一覧」を参照
主要人物
エドワード・エルリック
声 - 朴?美本作品の主人公。最年少で国家錬金術師の資格を得た少年。
アルフォンス・エルリック
声 - 釘宮理恵エドの弟。かつて人体錬成の失敗で肉体を失い、魂だけが鋼鉄の鎧に定着している。
ウィンリィ・ロックベル
声 - 高本めぐみ本作品のヒロイン。エドとアルの幼馴染。義肢装具師の少女。
ロイ・マスタング
声 - 三木眞一郎炎を自在に操る能力を持っている男性。
リザ・ホークアイ
声 - 折笠富美子銃器の扱いに長けるクールな女性。
アレックス・ルイ・アームストロング
声 - 内海賢二錬金術と格闘を織り交ぜた戦いをする男性。
黒コウモリ
ジュリア・クライトン
声 - 坂本真綾16歳[5]。「黒コウモリ」を名乗り、ミロスのレジスタンス組織に所属する茶髪に碧眼の少女。錬金術師で、両親が遺した術式は使いこなせずにいるが、バタネンから教わった簡易な医療系錬金術を扱うことができる。戦士としても優秀で、銃などの扱いや身体能力に長けており、グライダー部隊の一員として戦場にも赴いている。幼いころ、家族に連れられて西の大国クレタに亡命するが、その後に何者か(後述)によって錬金術師だった両親を惨殺され、兄アシュレイとも生き別れ、孤児になっていたところをデスキャニオンの人々に保護される。祖国ミロスの復興のために励んでおり、ミロスの人々からの信頼は厚い。本人は知らなかったが、自分の右脇腹に「鮮血の星」製造施設の場所を示す地図が刺青として刻まれており、アシュレイのものと重ね合わせることで地図が完成する。アトラスの正体を知るや激しい憎悪に駆られ、エドの制止も振り切って「鮮血の星」を飲み込み強大な力を手に入れる。「鮮血の星」をその身に取り込んだ状態では、クライトン家に伝わる電撃の錬金術をノーモーションで使いこなす。掌から出す電撃でアトラスを撃退し、怒りのままに「鮮血の星」製造施設を破壊した。その後は我に帰り、クレタ側の崖から噴出したマグマを塞き止め、クレタ軍の一員としてミロスに対する憎悪の炎を燃やすアシュレイを一騎討ちの末に倒し、瀕死となった彼を体内の「鮮血の星」に残った力すべてと自身の左脚を犠牲にして死の淵から救った。エドワード曰く、アシュレイは死の一歩手前で生きていたので、厳密には人体錬成ではなかったと分析していた。戦闘後は欠損した左脚にリハビリ用の簡易な機械鎧を装着しており、クレタの人々と生きていく道を選んだ。
メルビン・ボイジャー[6] / アトラス中尉[7]
声 - 森川智之26歳。ジュリアが捕まったニュースを見て中央刑務所から脱獄した青年で、錬金術師。