銭ゲバ
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この項目では、ジョージ秋山の漫画について説明しています。日本のロック・バンドについては「ZENI GEVA」を、金銭を惜しんで使おうとしない人物については「けち」をご覧ください。

銭ゲバ
漫画
作者ジョージ秋山
出版社小学館
掲載誌週刊少年サンデー
レーベル幻冬舎文庫
巻数全2巻
その他現在は幻冬舎から発売
映画
監督和田嘉訓
制作奥田喜久丸
封切日1970年10月31日
上映時間91分
主演唐十郎
ドラマ
原作ジョージ秋山
演出大谷太郎狩山俊輔
制作AXON
放送局日本テレビ
放送期間2009年1月17日 - 3月14日
話数全9話
主演松山ケンイチ
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画
ポータル漫画

『銭ゲバ』(ぜにゲバ)は、ジョージ秋山による日本少年漫画。また、それを原作にした日本映画、およびテレビドラマ
概要

極度の貧困から、殺人を繰り返しながら金銭と名誉を掴む1人の青年・蒲郡風太郎(がまごおり ふうたろう)の波瀾万丈ピカレスクロマン。『週刊少年サンデー』(小学館)に1970年昭和45年)13号から1971年(昭和46年)6号まで連載された。単行本は2009年現在、幻冬舎から文庫版(上・下巻)が刊行されているのみで、他に電子書籍がある。アナザーストーリーに風太郎の実の娘・風子(ふうこ)を主人公とした「銭ゲバの娘プー子」という作品があるほか、風太郎が消費者金融の社長となっている「銭豚」がある。
あらすじ

蒲郡風太郎は幼少の頃から左目に醜い傷が有った。父親は最低のろくでなし、母親は気だては良いが病弱。それゆえ家庭は極貧で、ときには5円の金も無いほどであった。

貧しいながらも懸命に生きてきた風太郎にとって、心の支えとなっていたのは、母親と風太郎に優しく接する近所の青年であった。しかし、治療費が払えない母は病死、自暴自棄になった風太郎は盗みに走り、それを咎めた青年を手にかけてしまう。

それを機に、風太郎は生まれ故郷を飛び出し、成長して大企業の社長一家に取り入って、陰で金銭の為に殺人を繰り返すことになる。遂には、社長一家を死に追い込み、企業の乗っ取りに成功し、政界進出も果たす。しかし、栄耀栄華を極めた風太郎は、誰もが予想できない最期を遂げるのであった。
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この節の加筆が望まれています。

銭ゲバ
作中で「金のためなら何でもする奴」と説明されている。ゲバとはドイツ語ゲバルト(暴力行為)という意味の略語で、『銭ゲバ』の原作が発表された昭和40年代当時、流行した左派政治運動に参加した学生の隠語で、国家に対する実力闘争を指す。略して「ゲバ」と言うことが多い。誤った用法であるが、一般的にお金に執着する人(守銭奴けち)の事を「銭ゲバ」と表現される[1]
登場人物
蒲郡風太郎(がまごおり ふうたろう)
本作の主人公。
長野県松本市出身。左目に生まれつき醜い傷がある。もともとは短身痩躯だったが、三枝子を殺害してから少し肥満している。八重歯がある。口癖は「?ズラ」。酒と女に溺れる父と、病弱な母のもとで育てられ、貧しい幼少期を送る。醜い風采ゆえに周囲からバケモノ呼ばわりされ、容姿や家庭の事情を蔑まれた思い出しかなかった。それでも自分に優しく接してくれていた母が、病気の治療費が払えずに死んだ事で「銭が無いから母は死んだ」「世の中銭が力、全てである」と信じ始め、「銭のためなら何でもやる」=銭ゲバとして行動を始める。母の死後盗みに走った風太郎を止めようとした青年を殺害してしまい故郷を離れ上京することとなる。その後大昭物産の社長の車にわざとぶつかり、運転手だった新星を殺害して住み込みの運転手として潜り込む。そして次女の正美と結婚をした夜に社長を殺害して三枝子をレイプ、2人もろとも屋敷に火を放ち大昭物産の社長の座を手にする。その後は正美を自殺に追い込み、数々の殺人を繰り返す。やがては代議士である神清行に薦められたこともあり、県知事選挙に出馬、当選した。しかしその後新聞社から「人間の幸福について」という特集で執筆を依頼された際は、当然ながら普段の「銭さえあれば幸福」という内容で筆を取ろうとしたものの、無意識に頭の中では「銭では買えない」ごく平凡の幸福な家庭を夢想していた(その妄想の中で三枝子と結婚して子供を育てていた)。一番気付いてはいけない事に気付いてしまった風太郎は発作的に机の引き出しに隠していた拳銃で自殺を図り、机に倒れた風太郎と作者の痛烈なメッセージで物語は幕を下ろす。アナザーストーリー「銭ゲバの娘 プーコ」で拳銃自殺に失敗して生きていたという設定で未遂で終わった。口癖である「ズラ」は中部地方静岡県・山梨県・長野県で使われる方言である(静岡弁遠州弁伊豆弁甲州弁信州弁)。しかし、「ズラ」は推量や確認を表す言葉であり(共通語の「だろう」「でしょ」に当たる)、「金のためなら、何でもするズラ」のような使い方は方言としては正しい用法ではない。また現在「ズラ」は「ダラ」という新しい方言に取って代わられ死語に近く、年配層以外ではほとんど使われない。
三枝子(みえこ)
大昭物産社長の長女でかなりの美人。風太郎の憧れの人物でもある。かなり裕福な家庭で生まれ育ったため、少々高飛車なお嬢様。熱心に働き、暴漢に襲われた時は助けてくれた風太郎を信頼していたものの、正美との結婚式のその夜に実父を殺害した風太郎にレイプされてしまい気を失う。そして家を放火され父親と共に死亡したと思われたが、実は生きており風太郎が孕ませた子供と共に現れ風太郎と愛の無い生活をする。その後は上記の事が原因で風太郎を憎悪するようになる。風太郎との子を風太郎に殺され、彼女をも殺そうとしたため逃げようとするが、ナイフで刺殺される。風太郎の妄想の中では風太郎と結婚しており、子供を育て幸福な家族となっていた。ドラマ版の登場人物「三國緑」に当てはまる人物。
正美(まさみ)
三枝子の妹。生まれつき目の周りに痣のような跡があり、足も不自由であるため、美人の姉と比較されることにコンプレックスを感じていた。風太郎と出会い、優しくしてくれる彼を好きになるが、彼女を利用しているとも知らないまま結婚をする。幸せを掴んだのも束の間、家の火事により姉と父親を失った事で風太郎だけが頼りになった。風太郎を愛していたが、本性を現した風太郎に酷い虐待を受け、それらが原因で自殺してしまう。自殺する寸前も風太郎を責めるような発言はなく、嘘でも自分を愛してくれたことを感謝していた。ドラマ版の登場人物「三國茜」に当てはまる人物。
社長 (しゃちょう)
三枝子と正美の父親で総資産3百億の大昭物産の社長でもある。三枝子と同じく風太郎を気に入り、正美と結婚した風太郎に副社長のイスまで用意していたが、風太郎に撲殺される。原作版では名前が明らかになっていない。ドラマ版の登場人物「三國譲次」に当てはまる人物。
蒲郡兼三(がまごおり けんぞう)
風太郎の父親。飲んだくれで、いつも妻子に暴力を振るっていた挙句、風太郎が10歳の時に愛人を作って蒸発する。そのため風太郎からは子供の頃から激しく怨まれている。風太郎とは偶然再会するものの全く相手にされなかったが、風太郎が殺害した新星の遺骨を手に入れそれをネタに風太郎をゆする。しかし新星の遺骨を持っていたことにより警察に逮捕され、牢獄行きとなる。ドラマ版の登場人物「蒲郡健蔵」に当てはまる人物。
蒲郡久仁子(がまごおり くにこ)
風太郎の母親。貧しいながらも優しく、心を大切にしている。しかし、夫の暴力や風太郎のために働き続けた無理が集り、病気をこじらせ貧困が命を縮めた。普段から風太郎にも誠実さや愛の大事さを説いていたが、皮肉にも彼女の無情な死が風太郎が銭ゲバとなる切っ掛けになった。ドラマ版の登場人物「蒲郡桃子」に当てはまる人物。
田所刑事(たどころけいじ)
警察署の部長刑事で以前は長野県警に配属されていて、風太郎が殺害した近所の青年の事件を捜査していた。屋敷の窃盗事件の通報を受け出動してきたことで風太郎を疑い捜査する。1人息子がいてその息子がひき逃げされた際に怪我の治療費を工面せんとして買収してきた風太郎に逆上し殴り飛ばしている。風太郎の働きかけで神代議士の圧力による北海道警への転属命令が出るも、警察を退職。その後は独自で風太郎を調査するも風太郎の逆鱗に触れてしまい、車でひき殺される。死に際に風太郎の口から全てを知ることになる。ちなみに彼の1人息子は無事に怪我からは回復したものの皮肉にもヤクザに成長してしまい、組の鉄砲玉として風太郎を暗殺しようとするも失敗。ドラマ版の登場人物「荻野聡」に当てはまる人物。
小畑純子(おばた じゅんこ)
高校生。純真な性格で風太郎の悪評を知っても怖がらずお金にもなびかなかったことから、風太郎にとって最後の希望であった。理由は不明だが、後に自分の体を買って欲しいと風太郎に懇願したため、ショックを受けた風太郎に撲殺されてしまう。相違点は多いが、高校生で売春を誘って来たという設定ではドラマ版の登場人物「野々村由香」に当てはまる人物。
新星(しんぼし)
大昭物産社長の運転手。風太郎を怪しく思い問い詰めるも、逆に殺されてしまう。屋敷の愛犬であったメリーは新星になついており、風太郎が庭に埋めた新星の死体の場所を掘っていたため、風太郎に殺された。相違点は多いが、風太郎に殺され、庭に埋められるという点ではドラマ版の登場人物「白川正輝」に当てはまる人物。
近所の青年(きんじょのせいねん) 
風太郎の家の近所に住んでいた青年。風太郎からは「にいちゃん」と呼ばれ、頼りにされており、また彼も風太郎の兄のように接していた。風太郎が他人の車から金銭を盗んだところを目撃して咎めたため、風太郎に撲殺されてしまう。ドラマ版の登場人物「荻野宏」に当てはまる人物。


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