銀河パトロール_ジャコ
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銀河パトロール ジャコ
Jaco the Galactic Patrolman
ジャンル
少年漫画SFコメディ
漫画
作者鳥山明
出版社集英社
掲載誌週刊少年ジャンプ
レーベルジャンプ・コミックス
発表号2013年33号 - 44号
巻数全1巻
話数全11話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画
ポータル漫画

『銀河パトロール ジャコ』(ギンガパトロール ジャコ)は、鳥山明による日本漫画作品。
概要

2013年7月1日発売の『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて「創刊45周年記念・新連載第一弾」として発表されたもので、同年7月13日発売の第33号から[1][2]2013年44号まで連載。雑誌掲載時には「集中短期連載」と記載されていた。

鳥山が連載を行うのは、2000年の『SAND LAND』以来およそ13年ぶりで、同誌に作品が掲載されるのは、2010年50号の『KINTOKI?金目族のトキ?』以来、2年8か月ぶり[1][2]。鳥山の雑誌巻末コメントによると「古臭い内容だが、それは何故か最後まで読めばわかる」と記載されていた[3][4]。各話のタイトルに「DB-○○(残りの話数)」の表記がされ、話数に「10+1」という分母がついている。これは同作者の作品『ドラゴンボール』の前日譚であることを示唆しており、最終話では同作の登場人物が何人か登場した。『ドラゴンボール』で使われていた通貨単位「ゼニー」も、本作で西の都方面の通貨として使用され、東の都方面の通貨単位「円」との為替レートが示された(1ゼニー=1.5円)。

本作執筆の10年ほど前に鳥山が書いていた原作用シナリオが基になっており、もともとは別の内容にする予定だったが、劇場版『ドラゴンボールZ 神と神』の破壊神と被る部分があったのでジャコに変更され、内容も鳥山好みの地味で呑気なものに書き換えられた[5]。また鳥山によると、第10話の段階で自分では最高に面白い傑作が描けたと思っていたが、派手なバトルが無く絵のタッチも少し古い感じで描いており、やや古い舞台設定にも理由付けが必要だと思い、最終話をオマケ扱いで付け足したという[5][6]。鳥山が愛用のペン軸を無くしたため全てデジタルでの作業となった[4]。時間を掛けて1人で描き上げた作品であり、鳥山は『COWA!』『SAND LAND』とともに大好きな作品だと語っている[5]

鳥山が桂正和との合作漫画『さちえちゃんグー!!』を描き始めたときに「銀河パトロールシリーズ」の構想ができ上がっており、『さちえちゃんグー!!』と『JIYA -ジヤ-』が収録された『桂正和×鳥山明共作短編集 カツラアキラ』や本作もそのひとつ[7]

単行本には登場人物のフルネームなどのプロフィールと、16ページのスペシャルおまけストーリー『DRAGON BALL? 放たれた運命の子供』(ドラゴンボールマイナス はなたれたうんめいのこども)が掲載されている。カカロットこと孫悟空地球に送り込まれる前の話が描かれているが、同時期を描いたアニメ『ドラゴンボールZ たったひとりの最終決戦?フリーザに挑んだZ戦士 孫悟空の父?』とはストーリーや設定が一部異なっている。

2015年には、『ドラゴンボールZ』の劇場版アニメ第19作『ドラゴンボールZ 復活の「F」』にジャコがゲスト出演した。さらに『ドラゴンボール超』では「フリーザ復活編」からジャコが準レギュラーとして登場している。またゲーム『ドラゴンボール ゼノバース』シリーズに登場するジャコもこれらの設定が反映されている。

2018年の映画『ドラゴンボール超 ブロリー』では、おまけ漫画の『DRAGON BALL? 放たれた運命の子供』の一部が映像化され、冒頭の回想シーンでバーダックやギネが登場した。
あらすじ

打上げ間近のロケット「キラキラ8号」に搭乗するアイドル歌手の亜月アンの話題がテレビで賑わっている最中、地球の小さな孤島に暮らす工学博士・大盛の前に、宇宙からやってきた銀河パトロール隊員・ジャコが現れた。凶悪宇宙人が地球に向かっているため、退治に来たが、乗ってきた宇宙船が故障してしまったのだという。

大盛は小さな孤島にやってきた政府警察の固茹に退去警告を受けながらも、宇宙船を調査し、再び宇宙船を動かすためには「空金」(スカイゴールド)という貴金属が必要だと判明したが、実はその貴金属は非常に高価なため、大盛とジャコは途方にくれてしまう。とりあえず、大盛とジャコは食料を買うために東の都に向かうが、スリや少女に絡む暴漢集団などの悪者を見るや否やジャコは激しく悪者に大暴れをし、さらに大暴れを見た警察をも攻撃する。それを見た大盛はジャコを連れて人目のつかないところに逃げるが、その時、暴漢集団に絡まれていた少女のタイツに出会う。
登場人物

主な登場人物の名前は、タイツ以外はすべて「食」関連となっている[5]

担当声優は特筆ない限りは「ドラゴンボールシリーズ」での客演時の配役。
ジャコ・ティリメンテンピボッシ
声 - 花江夏樹 / 代永翼(VOMIC版)宇宙船で地球にやって来た銀河パトロールの隊員。小柄であるが地球人とは比べ物にならない身体能力の持ち主で、銃弾を素手で掴んだり、数人の暴漢や巨大なオバケ鮫をあっさりと倒している。また、子供のサイヤ人程度なら勝てるらしい。武器は光線銃。凶悪な宇宙人を退治するという任務がある。年齢は不明だが、地球人でいえば20歳前後[注釈 1]。身長148cm。一人称は「わたし」[注釈 2]。自称「超(スーパー)エリート」で冷静な素振りをしているが、ビデオに夢中になって月に宇宙船をぶつけ地球に不時着したり、何かがあると決めポーズを振舞ったり、警察から逃げ回っている身でありながら、大声で自己紹介をして見つかってしまうなど、怪しいところがある。おまけ漫画『DRAGON BALL? 放たれた運命の子供』では組織内で「ドジ」と認識されていた[注釈 3]。爆破が趣味の一つで、地球人のあまりの悪さを大盛から聞き、手持ちの絶滅爆弾(ウイルス入り)で地球人を絶滅しようとするが、「地球人でも良い人はいる」という大盛の一言で止められている。最終的には仲間たちの存在を通して地球人を見直し、もう絶滅させたりはしないことを告げている。他の趣味は平和な星作り、アクション映画鑑賞。シューズの力を使って緊急用として1回だけ空を飛ぶことができる。地球ではミルクとチーズがジャコたちの食料に近いものであり、好物となっている。お面を着けたような顔だが素顔[注釈 4]。指名手配された際に警察とテレビ局から「お面マン」と勝手に名付けられ、似ていない似顔絵まで描かれてショックを受けていた。排泄物を出すときは頭部の小さい穴から出す。銀河パトロール隊に入ったのは、銀河の平和を守りたいからということに加え、ユニフォームが格好いいからということが後に『ドラゴンボール超』の漫画版で悟空から尋ねられた時に明かしている。作品の関係上、『ドラゴンボール』関連作品への登場も多く、劇場版アニメ『ドラゴンボールZ 復活の「F」』でのゲスト出演としての登場以降、テレビアニメ・漫画『ドラゴンボール超』でも登場。ゲーム作品では『ドラゴンボール ゼノバース』や『ドラゴンボールヒーローズ』以降の作品に登場するようになった。
大盛 徳之進(おおもり とくのしん)
声 - 二又一成(VOMIC版)地球の小さな島に一人で暮らしている老人の男性。時空工学博士であり、その分野の権威でもある。67歳。過去に政府からタイムマシンの研究を極秘で任されていたが、あるとき大事故が起き、自身の妻を含めた多くの犠牲者が出てしまったことによって研究は凍結された。凍結後も政府に無断で独りで島に残っていたが、それはタイムマシンを完成させ、事故をなかったことにするためだった。ジャコの宇宙船が島に不時着した後、専門外ながらも宇宙船の修理に携わることになる。大盛所有の船(船名は巛津丸)でジャコと東の都に食料を買い出しに出かけた時にタイツと出会う。後にブリーフ博士からの謝礼金で、島を正式に買い取った。大盛の家の近くには妻の墓があり、墓標には大盛 飯子と書かれている。
タイツ
声 - 鶴ひろみ西の都出身の17歳の少女。


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