この項目では、鉱山の実務などについて説明しています。鉱業の歴史については「鉱業」をご覧ください。
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鉱山(こうざん)とは、資源として有用な鉱物の試掘や採掘、さらに鉱物の選鉱や製錬などの鉱業活動を行う事業場[1]。 鉱山は広義には金属鉱山、非金属鉱山、石灰石鉱山、石炭鉱山、石油・天然ガス鉱山に分けられる[1]。このうち、石炭、石油、可燃性天然ガスなどはそれぞれ炭鉱,炭坑(たんこう)、油井(ゆせい)、油田、ガス田と称している。 現在、日本において鉱業法によって採掘する事ができる鉱物は以下の41種である[1]。 金鉱、銀鉱、銅鉱、鉛鉱、そう鉛(ビスマス)鉱、すず(錫)鉱、アンチモニー(アンチモン)鉱、水銀鉱、亜鉛鉱、鉄鉱、硫化鉄鉱、クローム(クロム)鉱、マンガン鉱、タングステン鉱、モリブデン鉱、ひ(ヒ素)鉱、ニッケル鉱、コバルト鉱、ウラン鉱、トリウム鉱、りん(リン)鉱、黒鉛、石炭、亜炭、石油、アスファルト、可燃性天然ガス、硫黄、石こう(石膏)、重晶石、明ばん石、ほたる石、石綿、石灰石、ドロマイト、けい石、長石、ろう石、滑石、耐火粘土、砂鉱 この定義における鉱物は法律的なものであり、鉱物学的なものとは異なっている(例えば水は鉱物学的には鉱物の一種ではあるが、鉱業法における対象鉱物には含まれていない。逆に可燃性天然ガスは普通は鉱物学の鉱物の範疇には入らない)。 資源開発としては探鉱段階(Exploration Phase)、開発段階(Development Phase)、生産段階(Production Phase)、廃棄段階(Decommissioning Phase)に分けられる[2]。 商業生産できるだけの資源量のある鉱脈を探す段階である[2]。 採掘のための施設を建設して商業生産する段階である[2]。 鉱床から鉱石を採掘する事を指す。鉱床の規模や地理的、地学的な条件から採掘法は選別されるが、一般的に鉱床が大規模で比較的地表の近くに存在する場合は露天掘りが採用され、逆に深度にあり、鉱床が小規模である場合は坑道掘り 採鉱して得た鉱石を主として物理的に選別し、有用な鉱石とそうでない鉱石(尾鉱、ズリとも呼ばれる)を選別する事を指す。方法としては、人員の目を利用して選別する手選鉱という原始的なものから、鉱石の比重差を利用する比重選鉱 精鉱 製錬方法としては、火力を用いて溶融・揮発させて元素を抽出させる乾式製錬(鉄、銅、鉛、水銀、アンチモンなど)と、薬品の水溶液を用い、精鉱から元素を抽出して分解させる湿式製錬(金、銀など)がある。こうして抽出された元素は溶融された後、成形・冷却されて地金となる。ただし、こうした工程を経ても地金は未だに不純物を多く含むことから、電気分解して純度を99%以上にする事が多い。これを電解製錬と呼ぶ。 こうした金属製錬に並行して、硫化分 こうした3つの事業を全て行っている鉱山は大規模な例が多く、中規模の鉱山は採鉱・選鉱を、小規模な鉱山は採鉱のみを行っている例が多い。ただし、経営者の判断により、大規模な鉱山でも製錬は行われず、その事業のみ都市部に設置された製錬所に集約されたりすることもある(例:菱刈鉱山、木浦鉱山)。また、逆に水銀のように、独特の製錬設備を必要とする場合には規模が小さくても、鉱山内に製錬所まで設けている事が多い(例:大和水銀鉱山、丹生鉱山)。 こうした鉱山における3つの事業はいずれも単独で行われることは難しい。このため、鉱山においてはこれらに付随する形で機械工場
鉱山の分類石見銀山の大久保間歩
鉱種による分類
鉱業法による鉱物
鉱山のライフサイクル坑道の入口(石見銀山)
探鉱段階
開発・生産段階
採鉱
選鉱
製錬