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鉄筋コンクリート(てっきんコンクリート、英語: Reinforced concrete, RC)は、コンクリートのうち、芯に鉄筋を配することで強度を高めたものを指す。コンクリートと鉄を組み合わせることで互いの長所・短所を補い合い、強度や耐久性を向上させるものである。鉄筋混凝土とも表記。
建築や土木分野では極めて一般的な建材・工法であり、鉄筋コンクリートでないコンクリートをあえて「無筋コンクリート」と呼ぶこともある。歴史的には戦時中の日本では、鉄材不足を補うために竹筋コンクリートが用いられた時期もある。 砂や砂利と水、セメントを混ぜて硬化させたコンクリートの歴史は古く、古代ローマ時代から実用されてきた(ローマン・コンクリート)。しかしこれに鉄筋を入れて補強する工法は19世紀になって登場したものである[1]。 コンクリートは圧縮力に強い反面、引張力には弱く、一度破壊されると強度を失う。鉄はその逆で、引張強度が高い反面、圧縮によって座屈しやすいが、容易には破断しない粘り強さ(靱性)を持つ。この両者を組み合わせることで、互いの弱点を補い合い、圧縮力・引張力ともに高く、多少の破壊でも崩壊しない強度が得られる[2]。 鉄は錆びる(酸化還元反応)とその強度を失うが、コンクリートは高アルカリ性のため、鉄筋はコンクリートによって長期間錆から守られることになり、高い耐久性が得られるという利点もある[3]。さらに、石や木材を組み合わせる構造と違い、建築の自由度が高い[1]。 鉄筋コンクリートは、引張りに弱いコンクリートを補強するために鉄筋を配したコンクリートである。鉄筋は引張りが作用しても引き抜けないように、両端をアルファベットのJの形状に曲げたフックにしたり、節(リブ)のある異形鉄筋が用いられる。 金属の鉄がもつ性質の容易に破断しない粘り強さ(靱性)と引張強度、セメントと骨材(こつざい)である砂及び砂利を水と混ぜたコンクリートがもつ高い圧縮強度を併用した構造の一つ。鉄を主な材料とする棒状に加工した鉄筋が、細長比と呼ばれる径と長さの比率が一定の限度を越えると、発生する座屈や撓み(たわみ)等の曲がりが生じてしまう性質を、コンクリートが鉄筋の周囲を拘束することで曲がらぬように抑え、他方、コンクリートが曲げや引張強度の面では脆い部分を鉄が補うようにバランスよく構造設計を行うことで、互いの弱点を相互補完する構造である。鉄とコンクリートの付着強度が大きく、また熱膨張率がほぼ等しい(1.0×10-5/K 前後)ということも、この二つの材料を組み合わせることが可能な理由として挙げられる。 化学的な性質の点では、鉄は空気中に暴露していると大気中の酸素と結合し酸化して錆が発生し、長い年月を経ると強度を担うべき断面積が錆により腐食し、当初の強度を保てなくなる。しかし、コンクリートの成分に含まれるセメントが高アルカリ性であるため、鉄筋コンクリート中の鉄筋は不動態化している。そのため、鉄筋コンクリート中の鉄筋は腐食せず、要求性能を満たしつづける。 鉄筋コンクリートは長い時間をかけて劣化していき、いずれ強度を失ってしまう。中性化、塩害、凍害、アルカリ骨材反応がその主な原因となる[3]。 中性化は、空気中の二酸化炭素によって、コンクリートの成分である水酸化カルシウムが炭酸カルシウムへ変化していく現象である。コンクリートそのものの強度は中性化によっても大きな劣化は起こさないが、内部の鉄筋は中性化によって錆が進行する。前述のとおりコンクリートに覆われた鉄筋は不動態となり、錆は進行しない。しかし長期間かけてコンクリートのアルカリ性が弱まり、中性に傾くと鉄筋は錆び始める。錆びた鉄筋は膨張し、それによってコンクリートが剥落し[注 1]、そこからさらに中性化が進行してゆく[3][2][4]。
概要
構造的な特性
耐久性
中性化
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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