「金目鯛」はこの項目へ転送されています。お笑いコンビについては「きんめ鯛」をご覧ください。
界:動物界 Animalia
門:脊索動物門 Chordata
亜門:脊椎動物亜門 Vertebrata
綱:条鰭綱 Actinopterygii
上目:棘鰭上目 Acanthopterygii
目:キンメダイ目 Beryciformes
亜目:キンメダイ亜目 Berycoidei
科:キンメダイ科 Berycidae
属:キンメダイ属 Beryx
種:キンメダイ B. splendens
学名
Beryx splendens
R. T. Lowe, 1834
和名
キンメダイ
英名
Splendid alfonsino
金目鯛の煮付け
目玉に金箔があしらわれている
キンメダイ(金目鯛、Beryx splendens)は、キンメダイ目キンメダイ科に属する深海魚。 太平洋、大西洋、インド洋の熱帯域から温帯域にかけて広く分布する[1]。水深200m?800mに多く生息する[1]。生きている個体の体色は、背側が赤色で、腹側に向かうと銀色になる[2]。死んだ個体は全身が赤くなる[2]。 主に小魚や甲殻類、オキアミなどを捕食する[1]。キンメダイの目は視軸が斜め上方向にあり、高度な遠近調整能力を持つため、光の少ない深海でも視覚に基づいてエサを取ることができる[1]。なお、視覚に頼ってエサを取るため、目の下側にいるエサには反応しない[1]。天敵はサメやイルカなど[1]。 キンメダイの目にはタペータムがあり、光が反射すると金色に光って見える[2]。これが「キンメダイ」の和名の由来とされる[2]。
生態
フウセンキンメの食味はキンメダイ(本キンメ)より劣るとされ、市場価格もやや低めだが、切身として販売される場合はキンメダイとして流通していることも多い。 日本の漁獲量は5477トンで、生産額は76億円に上る[1]。キンメダイの価格が高値で安定していることから、底魚漁においてキンメダイの重要性は高まっている[1]。一方で、キンメダイが枯渇する懸念から、全国的に様々な資源管理が行われている[1][3]。日本近海の漁場で釣り上げられるキンメダイは水揚げ量が非常に少なく、高価で取引される[4]。 旬は冬だが、四季を通じてよく脂が乗っている。あらゆる料理に利用でき、煮物にすると特に美味である[5]。身は軟らかく小骨が少ないため、老人や子供にも食べやすい。しかし、旬が冬季であるために荒天の影響を受けやすく漁の安定性が確保できないこと[5]、キンメダイを扱う漁師が減少していること[5]から、価格の高騰と流通量の減少が続いている。キンメダイの産地では、伊豆の「稲取キンメ」[6]、房総半島の「外房つりきんめ鯛」[7]、伊豆諸島の「東京ブランド「きんめだい」」[8]など、ブランド化が積極的に進められている。 食料として見た場合、キンメダイの体内に含まれる微量の水銀に注意する必要がある。厚生労働省は、キンメダイを妊婦が摂食量を注意すべき魚介類の一つとして挙げており、2005年11月2日の発表では、1回に食べる量を約80gとした場合、キンメダイの摂食は週に1回まで(1週間当たり80g程度)を目安としている[9]。
利用法
人間との関わり
脚注[脚注の使い方]
出典^ a b c d e f g h i j k l 亘 真吾,米沢 純爾,武内 啓明,加藤 正人,山川 正巳,萩原 快次,越智 洋介,米崎 史郎,藤田 薫,酒井 猛,猪原 亮,宍道 弘敏,田中 栄次「キンメダイの資源生態と資源管理
^ a b c d “いきもの情報(キンメダイ) 。新潟市水族館 マリンピア日本海”. www.marinepia.or.jp. マリンピア日本海. 2023年7月19日閲覧。
^ “キンメダイの資源管理について”. 水産庁. 2023年7月19日閲覧。
^ a b c d 神奈川県. “かながわの魚 キンメダイ”. 神奈川県. 2023年7月19日閲覧。
^ a b c “ ⇒金目鯛”. 伊豆大島ナビ. 伊豆大島ナビ. 2023年7月19日閲覧。
^ “ブランド化への軌跡―地域の宝「稲取キンメ」に託した想い―”. 静岡県水産・海洋技術研究所. 2023年7月19日閲覧。
^ “地域のスクラムで作り上げた「外房つりきんめ鯛」?ブランド化への取組?”. 千葉県. 2023年7月19日閲覧。
^ “伊豆諸島産キンメダイの高品質化を目指して 東京ブランド「きんめだい」の魅力を高める”. www.ifarc.metro.tokyo.lg.jp. 東京都島しょ農林水産総合センター. 2023年7月19日閲覧。
^ 厚生労働省医薬食品局食品安全部基準審査課 (2003年6月3日). “妊婦への魚介類の摂食と水銀に関する注意事項の見直しについて(Q&A)(平成17年11月2日)”. 魚介類に含まれる水銀について. 厚生労働省. 2013年3月19日時点の ⇒オリジナルよりアーカイブ。2013年4月15日閲覧。
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