金田一耕助の冒険
監督大林宣彦
脚本斎藤耕一
中野顕彰
原作横溝正史
(「瞳の中の女」より)
製作角川春樹
製作総指揮元村武
『金田一耕助の冒険』(きんだいちこうすけのぼうけん)は、1979年公開の日本映画。横溝正史の短編小説「瞳の中の女」の映画化で、大林宣彦監督、古谷一行主演[2]。地方では『蘇える金狼』と2本立てで公開された[3]。
なお、金田一耕助を主人公とする短編推理小説を集めた同名の短編集が、1975年に春陽堂文庫から、1976年に角川文庫から刊行されている。原作となった「瞳の中の女」はその収録作の一つである。 盗まれた石膏像の頭部にまつわる連続殺人事件を金田一耕助の活躍で解決に導くミステリー・コメディ映画。『犬神家の一族』『悪魔が来りて笛を吹く』に続く、角川映画による金田一耕助シリーズの第3弾で、当初は番外編かつ完結編のつもりで製作された(後に『悪霊島』が続く)。原作となった短編『瞳の中の女』は、事件が完全には解決しないままで終わっている。その真相を解明し、ちゃんと結末を示そうというのが、本作の基本プロットになっている[2][3][4]。 本作は1978年11月の日本公開時に「全編パロディー」との宣伝文句と共に上陸したアメリカ映画『ケンタッキー・フライド・ムービー』の影響を受けた一本である[5]。全編にわたって当時大ヒットしていた邦画洋画、過去の名画、CMや角川映画、歌謡曲などのパロディが盛り込まれており[2]、日本初のパロディ映画といわれる[3]。 今や映画に、テレビに、文庫本にと大ヒットを飛ばし、一躍日本の大スターと化した金田一耕助。盟友、等々力警部と共に今日もグラビアの撮影に励んでいた。しかし金田一の心は一向に満たされてはいなかった。何故なら、殺伐とした現代日本では、金田一が最も欲する「おどろおどろしくも美しい殺人事件」は起こりようが無かったからだ。 そんなある日、金田一が病院坂を散歩していると、突如謎のローラースケート軍団に拉致されてしまう。その正体は近頃話題になっている美術品専門の窃盗団「ポパイ」であり、女首領のマリアは金田一の大ファンであった。 それ故に、過去に金田一が関わった事件である「瞳の中の女」事件が、結局最後まで犯人がわからずじまいなのに納得がいかない様子だった。 マリアは当時、事件の重要参考物である「不二子像」(塑像作家 故灰田勝彦=歌手とは同名異人)の首の部分を持っており、それを元に事件を解決に導いて欲しいと要求するのだった。しぶしぶと数十年前の事件の調査を再開する金田一であったが…[2]。
概要
あらすじ
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金田一耕助 - 古谷一行
等々力警部 - 田中邦衛
古垣和哉(新興美術協会会長) - 仲谷昇
森友吉(老人ホームの老人) - 山本麟一
明智文江(美術店夫人) - 吉田日出子
石田五右衛門(故売屋「萬屋」主人) - 坂上二郎
明智小十郎(明智美術店店主) - 東千代之介
たね(古垣邸召使) - 樹木希林
マリア(泥棒集団「ポパイ」首領) - 熊谷美由紀(現・松田美由紀)
パンチ(泥棒集団) - 江木俊夫
サンデー(泥棒集団) - 阿部健太(現・柴本浩行)
ポスト(泥棒集団) - 木下隆康
ピア(泥棒集団) - 大塚治美
英子(ディレクター) - 宇佐美恵子
ディスコで歌う少年歌手 - 原田潤
床屋の店主 - 小島三児
明智小十郎の秘書・高木 - 草野大悟
明智美術店の店員 - 小野ヤスシ
蛸島裕太郎(「サラ金大王」社長) - 佐藤蛾次郎
根本(古垣の秘書) - 南州太郎
矢野(等々力の部下) - 重松収
綾香(明智の女) - 小川亜沙美
藤井たか子(水商売) - 赤座美代子
今泉(山の老人ホーム経営者) - 伊豆肇
記者A - 梅津栄
記者B - だるま二郎
記者C - 金子盛勇
記者D - 磯野好司
記者E - 高橋良平
老人A - 大泉滉
老人Bと時代劇を撮影する映画監督(二役) - 大林宣彦
警官 - 車だん吉
子供たちのリーダー・リカ - 三輪里香
団地の主婦 - 千うらら
音楽教室の秘書 - 武知杜代子(現・武智豊子)
修道尼 - 川口裕子
アナウンサー(トーク番組の司会者) - 新山真弓
里子(文江の使用人) - 明日香和泉(現・明日香七穂)
スウィート(ドラキュラの花嫁) - 宮子昌代
時代劇の悔しがる娘 - 石井めぐみ
アデランス - 南たかし
デリッチュ - 山中光
釣人 - 高林陽一
画家 - 田山力哉
世田(ピアノ伴奏をする音楽教師) - 宮崎尚志
下駄屋の娘 - 大林千茱萸
下駄屋の店主 - 薩谷和夫
スーパーマンを見上げて叫ぶ通行人 - 前川鴻
サラ金大王の配下A - 池田伝一
サラ金大王の配下B - 大内勇吉
サラ金大王の配下C - 広瀬正一
フォトスタジオのスタッフA - 姫田真佐久
フォトスタジオのスタッフB - 木村大作
フォトスタジオのスタッフC - 大久保賢一
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