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金正日政治軍事大学(キムジョンイルせいじぐんじだいがく/朝鮮語表記:??????????)とは、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の首都、平壌市に所在する工作員養成機関。別名を「朝鮮労働党130連絡所」「人民軍695軍部隊」ともいう[1]。 金正日政治軍事大学は北朝鮮の首都、平壌の北郊にある工作員養成機関である。入学は自分の意思ではなく、当局の召喚によるものであり、入学生の多くはそこが工作員養成の機関であることを知らないまま入学する[2]。家柄や容姿、学校の成績、北朝鮮最高指導者への忠誠心を考慮した国家審査で毎年200人選抜され、徹底した工作員教育が施される[3]。 朝鮮労働党中央党三号庁舎の作戦部に属する[2]。三号庁舎は「朝鮮半島の平和統一というものはありえず、武力による赤化統一によって実現する」とする金日成・金正日の指導に基づいて組織された機関であり、韓国(大韓民国)に対する工作活動を行う[2]。北朝鮮が武力統一を実現するためには、韓国内部に反政府勢力を構築する工作員を必要としており、その活動は多岐におよぶ[2]。三号庁舎は、平壌市の中心部に位置する朝鮮労働党本庁舎からは少し離れた市内戦勝駅から徒歩でおよそ10分のところに所在している[2]。 中央党三号庁舎を構成するのは、社会文化部(現・対外交流局)、対外情報調査部(通称、35号室)、作戦部(現・朝鮮人民軍偵察総局)、統一戦線部の4つの部署である[2][4]。4部署のおよその役割分担は以下の通りである。
概要
対外交流局 … 韓国に侵入して秘密地下組織を構築し、韓国国内の反政府勢力を糾合して反北勢力に対するテロ活動や拉致行為を行う部署[4]。烽火政治大学
対外情報調査局 … 韓国以外の世界各国に対するスパイ活動、拉致、テロ行為を行う部署[1]。1987年の大韓航空機爆破事件を担当したのがこの部署である[1]。工作員養成に関しては、作戦部や対外交流局に委託している[1]。対外情報調査局の「招待所」は教育を終えた工作員の各種教育・訓練の場になっており、海外にも数多く設置されている[1]。麻薬の密売や偽造紙幣の使用、武器の購入などもこの部署で行っている[1]。
作戦部 … 韓国に派遣する秘密地下組織の工作員を手引きしたり、移送したりするほか、要人の拉致や暗殺、重要施設の爆破といった任務を受け持つ部署[5]。最もよく訓練された3,000名の工作員(特殊訓練要員)を保有し、平時は無論、戦時には韓国を内側から瓦解させる役割を担う[5]。4部署中最大の規模を有し、金一族が最も大切にし、誇りに思っている部署だといわれている[5]。金正日政治軍事大学は、この部署に属する。
統一戦線部 … 南北会談を主管する部署であり、在日本朝鮮人総聯合会を直接管理、指導している[6]。北朝鮮最高指導者に対して「忠誠の資金」という名目で秘密資金を集める際にも先頭に立っている[6]。
作戦部に属する金正日政治軍事大学は当初、対南(対韓国)工作員を養成するための教育機関として発足し、その後、対日本、中国、米国やヨーロッパ諸国に対応する工作員の養成にも対象を拡大した。現役工作員が居住しながら再教育を受けるために「招待所」という施設が開設されており、工作員のみならず拉致被害者の居住施設にも充当している[2]。「招待所」は、北朝鮮領内に数百か所設けられている[2]
沿革
1945年 - 平壌市に金剛(クムガン)学院が設置される[7]。
1948年 - 海州市に松島(ソンド)政治学院が創設される[7]。
1957年 - 2校を統合して平壌に朝鮮労働党政治学校を開設[7]。
1960年代 - 686訓練所が設けられる[7]。
1972年 - 686訓練所を廃止。施設は国家安全保衛部政治大学に引き継がれる[7]。
1972年 - 朝鮮労働党政治学校を金星政治軍事大学に改称[7][注釈 1]。
1980年 - 朝鮮労働党中央委員会直属政治学校を開設[7]。
1992年1月25日 - 対外情報調査部と社会文化部が管轄する烽火(ボンファ)政治大学を分校として分離[7]。