金曜日の妻たちへ
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金曜日の妻たちへ
別名金妻
ジャンル
テレビドラマ
脚本鎌田敏夫
製作
制作TBS

放送
音声形式モノラル音声
放送国・地域 日本

金曜日の妻たちへ(第1作)
プロデューサー飯島敏宏
出演者古谷一行
小川知子
佳那晃子
泉谷しげる
石田えり
佐藤友美
竜雷太
いしだあゆみ
オープニング風に吹かれて ピーター・ポール&マリー
放送期間1983年2月11日 - 5月13日
放送時間金曜22:00 - 22:54
放送枠金曜ドラマ (TBS)
放送分54分
回数14

金曜日の妻たちへII 男たちよ、元気かい?
プロデューサー飯島敏宏 阿部祐三
出演者高橋惠子
伊武雅刀
田中好子
岡江久美子
小西博之
篠ひろ子
板東英二
竜雷太
オープニングパラダイス?愛のテーマ マイク・レノ&アン・ウィルソン
放送期間1984年7月6日 - 10月5日
放送時間毎週金曜22:00 - 22:54
放送枠金曜ドラマ (TBS)
放送分54分
回数14

金曜日の妻たちへIII 恋におちて
プロデューサー飯島敏宏 松本健
出演者古谷一行
いしだあゆみ
小川知子
奥田瑛二
森山良子
板東英二
篠ひろ子
オープニング小林明子恋におちて -Fall in love-
放送期間1985年8月30日 - 12月6日
放送時間毎週金曜22:00 - 22:54
放送枠金曜ドラマ (TBS)
放送分54分
回数14
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『金曜日の妻たちへ』(きんようびのつまたちへ)は、1983年(昭和58年)から1985年まで毎年新シリーズが作られたTBS系列で放送された連続テレビドラマである。通称は『金妻(きんつま)』。

製作は木下プロダクションドリマックス・テレビジョンを経て、現在のTBSスパークル)、金曜ドラマ枠(毎週金曜日22:00 - 22:54、JST)で放送。

本項ではIからIIIまでのシリーズ全般において詳述する。
概要

核家族間の交流とそこに起きる不倫を題材にしており、『不倫ドラマ』として『金妻(キンツマ)』の略称でも広く知られ、「放送日の金曜日夜10時には、主婦が電話に出ない」とまでいわれるほど大ヒットした。

ドラマの主要な登場人物は年齢が30代から40代前半の既婚男女らであり、生活程度は「中の上」で東京郊外の新興住宅地に暮らしている[1]。この世代はちょうど当時の「団塊の世代」に当たり、在来のホームドラマがうまく描ききれなかった新しい世代の人間関係と、ドラマのような生活には縁が遠い地方在住者まで含めた「一億総中流」傾向の中で、「中流」より少し上でかつ都会的な生活様式を明確に打ち出したことにより主婦層から支持されただけでなく、大人の恋に憧れるOL・学生を含む世代にもに大いに受けて人気ドラマとなった[1]。舞台になった、当時開発が進んでいた東京郊外の東急田園都市線沿線の新興住宅街でのおしゃれな暮らしぶりが『金妻タウン』と話題となった。

本作はシリーズ化され、翌1984年(昭和59年)には第2シリーズ、1985年(昭和60年)には第3シリーズが製作された。第1シリーズから人気が高く話題を呼んだが特に第3シリーズにおいては主題歌のヒットとともに「金妻ブーム」を起こした[2]。しかしすべて続編というわけではなく、設定や配役を変えた変奏曲的作品である。

バブル景気」期の1980年代後半から1990年代前半にかけて大ブームとなったトレンディドラマの先駆けでもある。特に第3シリーズは家庭と仕事を両立させている女性が描かれ、女性が社会進出をしていった時代と重なり「エポックメイキング」的な作品である。

不倫」という言葉はそれ以前のテレビドラマでは「よろめき」(主として、夫のある女性が、他人の男性に心を寄せる)という言葉が一般的に使われていたが、「金妻」以降はほぼ死語になっている(なお“よろめき”は三島由紀夫が1957年に発表したベストセラー小説「美徳のよろめき」に由来する)。今作のおしゃれな雰囲気と自分の人生を謳歌する女性の姿は、以前のよろめきドラマの主人公が背徳感にさいなまれる弱い女性であったこととは大きく異なり「不倫」という言葉を世に広めて以降のドラマでジャンルを確立した。

ドラマの人気を受けて、本シリーズでロケされた東急田園都市線沿線の区画整理された新興住宅街は、直後のバブル景気には地価が急騰した[3]

第1作及び第3作で主な舞台となった東急田園都市線について、駅敷地内及び電車内のシーンでは東京急行電鉄から撮影の許可を得られず、電車内については当時の田園都市線車両を精巧に再現したセットを用いてスタジオ内で撮影され、駅前のシーンは敷地から離れた場所にカメラを置いてのゲリラ撮影が行われたと、後に放送された「当時の思い出」話を扱った特別番組などで語られている。

1960年代から1970年代にかけて歌手として人気を博した、小川知子いしだあゆみ森山良子などが勢ぞろいしたことも、ドラマの人気に拍車をかけた。

放送当時は、「結婚してからは夫は仕事に妻は家庭に専念すべき」という固定観念が強く残っていたが、このドラマの主人公たちが結婚し、子供を持っても自分の生活を楽しみ友人たちと学生時代のように集い過ごす姿は、羨望とともに受け入れられた。

ドラマ内で使われた小道具にもこだわりがあり、主人公たちのおしゃれな雰囲気をさりげなく印象付けていた。第3シリーズではいち早く、端末自由化された電話機が使用されている(当時は、電電公社が1985年に民営化でNTTとなり、それまでの電電公社から貸与されるダイヤル式の黒い電話機から、家電販売店などで好みのデザインのものを自由に購入して使うようになっていく過渡期であった)。

登場人物の設定が実際の俳優の経歴(出身地、スポーツ、出身大学など)に近いのもこのドラマの特徴である。

第3シリーズ放送終了から約1年後に東京郊外という舞台設定や出演者とスタッフの顔ぶれがほとんど同様の「金曜日には花を買って」が放送された。しかし、「金妻」シリーズの生みの親である鎌田敏夫は本作には参加しておらず、脚本は松原敏春が手がけている。また「金妻」シリーズでは女性の不倫を主題にしているが、男性の不倫を主に描いている。

シリーズすべての脚本を担当した脚本家・鎌田敏夫の代表作のひとつともなっている。

金曜日の妻たちへ(第1作)

全14回、1983年(昭和58年)2月11日 - 5月13日放送。

当時はそれまでのホームドラマと呼ばれるジャンルのドラマは様々な世代が混在しその中で生まれる問題を扱っていたのに対して、本作は団塊世代の核家族間交流のみにフォーカスし自分達の生活を謳歌しており、特に子供を持ちながらその問題がほとんど出てこないことは斬新だった。草津温泉にスキー旅行に訪れた6人が雪道の中を肩を組んで歩くシーンは話題となった[要出典]。

ドラマでは中原家と田村家は町田市つくし野周辺、村越家はたまプラーザに設定された。たまプラーザ駅前で東急百貨店たまプラーザ店の喫茶店と駅近くのバー"コスモス"の外観などがロケによって撮影された。しかし自宅周辺のロケは多摩市多摩センター駅南方にある多摩ニュータウンのタウンハウス落合および西側の鶴牧団地で行われた。

中原家が住んでいるテラスハウスは人気となり、当時ロケ地には観光客が見学に訪れるほどであった。

中原家は3500万円で購入。当時としては高級住宅である。

キユーピーがスポンサーであったため主人公たちは必ず商品を購入しており、スーパーのシーンではメインに置かれている。


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