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金子 一馬(かねこ かずま、1964年9月20日 - )は、日本のイラストレーター、コンピュータゲームプロデューサー。アトラス所属、フリーランス期間を経て2023年よりコロプラ所属。 東京の下町にある寿司屋に生まれる。元はアニメーターだったが、1988年に株式会社アトラスに入社。同社の看板作であるゲーム『女神転生』シリーズに登場するキャラクターや悪魔のデザインを手掛けており、独特な雰囲気とキャラクターをグラフィック上で巧みに表現する手腕で評価を受けた。それを受け、ファンの間では「悪魔絵師」の愛称で呼ばれたり、名前を「金子一魔」とすることもある。 ゲーム作品以外でもイラストレーターとしての活動を行っており、上遠野浩平の「戦地調停士シリーズ」(講談社)の表紙・挿絵を担当している[1]。インタビュー映像や書籍での写真等、ゲーム会社のデザインスタッフでありながらメディアへの露出は比較的多い部類といえる。 メディアへ露出する際は、常に黒服とサングラスという強面のビジュアルで、自身のファッションにも拘りがあるとされるが、これは本人が10代の頃に『サタデーナイトフィーバー』やディスコブーム、松田優作の『探偵物語』の影響により、当時における先端ファッションの感銘を強く受けた事によるもので、現在のデザイン業務への影響も強いと語る[2]。 公の場ではフランクな態度で接しているが、上記の黒服とサングラスの外見により誤解を受ける事が多々あり、ネットラジオ『東京ゲームラウンジ』での水口哲也との対談で、「海外出張の際、税関に引っかかる」「この服装で悪魔や世界征服シナリオの打ち合わせをすると警戒される」と語っており、やはり強面の印象が強いようである。 画集のインタビューによれば、1日に100本のタバコを吸うヘビースモーカー。また、若い頃は「熱き青春」を過ごしたという。 ゲームプロデューサー業も行い、幾つかのシリーズを抱えていたが、『真・女神転生 STRANGE JOURNEY』を最後にデザイン業から遠ざかり、シナリオ原案や女神転生シリーズの悪魔デザイン原案のクレジットに留まっている。 2024年4月22日、2023年よりモバイルゲーム大手のコロプラ所属となったことを公表[3]。 ファンタジー風のRPGデザインが主流の中、現代的なフォルムとファッションデザインを意識させる前衛的なデザイン、直線的なシルエットで表現された画風が特徴。本人曰く、無駄なデザインを徹底的に削ぎ落とし、シルエットを意識するとのこと。初期はマーカーで色を塗っていた。90年代後半-2000年代初頭まではPhotoshopの機能を用いた光沢の強い画風で、テクスチャーの使用や自身で撮影した写真を背景にコラージュする方法でイラスト製作を行っていた。近年においては油絵のような下地質感を取り入れた手描きタッチを残す画風となっており、年代ごとに絵柄が大きく違っている事も特徴の一つである。 ゲーム内のデザイン業務が注目されがちであるが、各シリーズ毎の発売にあわせてゲーム雑誌等へ提供されたイラスト、細かいものでは出版社の販売促進用イラストなど、作品数は数多くあるものの、画集シリーズがゲーム中に使用された物や『女神転生』シリーズに由来のある作品のみであり、膨大な数に上るであろうデザイン中のラフ原稿の露出も少なく、それら描き下ろし作品は既刊の画集に一切収録されていない為、現在においては雑誌等現物を入手する以外の方法では、閲覧自体が難しいとされる物も数多く存在する。 『女神転生』シリーズでは企画段階から世界観設定にも関わっており、シナリオやシステムにも金子の意見が反映されることがある。長い間プロデューサーを勤めた岡田耕始退社後は、自身がシリーズのメインプロデューサーとなり、シナリオやコンセプト設定などを一挙に取り仕切っていた。 『真・女神転生I オリジナルサウンドトラック』のリーフレットにて、作画方法について説明があったが、当時はまずドット絵から作り、そのドット絵のイメージを崩さないように、またはあえて崩してイメージイラストを描くという逆転的な手法をとっていた。1994年頃からPC着彩がメインとなったため、そのような手法を取らなくなり、いわゆる「キャラクターの使いまわし(色違い)」ではない悪魔像を創造するようになる。本シリーズ初期段階では古くからの伝承や、古文に存在する絵画を元にしたデザインが多かったが、『デビルサマナー』以降においては、原形をとどめないアレンジや、独自の解釈によるデザインを行っている。
略歴・人物
画風・特徴
『女神転生』シリーズへの関わり
作品リスト
アトラスのゲーム作品
えりかとさとるの夢冒険(1988年9月27日)
ゲーム関係で初めて描いた作品。相原誠吾と共作。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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