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野間文芸新人賞
受賞対象新人作家の小説
国 日本
主催財団法人野間文化財団・講談社
初回1979年(前身の初回は1941年)
最新回2023年
最新受賞者朝比奈秋、九段理江
公式サイト公式サイト
野間文芸新人賞(のまぶんげいしんじんしょう)は、講談社初代社長、野間清治の遺志により設立された財団法人野間文化財団が主催する純文学の新人に与えられる文学賞である。野間三賞のうちの一つ。 財団法人野間奉公会
概要
新人作家による小説を対象とする。芥川龍之介賞と違い、文芸誌掲載作だけではなく単行本も対象となる。受賞作は選考委員の合議によって決定される。受賞者には正賞として賞牌、副賞として100万円(第12回から、それ以前は50万円)が授与される。受賞作発表および選評は『群像』1月号に掲載される。
初期は村上龍、尾辻克彦など芥川賞受賞経験者に授賞することがあったが、しだいに芥川賞未受賞者のみを「新人」として扱う慣例[1]が成立していった。特に90年代以降は受賞者の約4割が後に芥川賞も受賞している。しかし第43回(2021年)にて約30年ぶりに芥川賞受賞経験者(遠野遥)が候補に挙がり、第44回(2022年)では芥川賞受賞経験者2人(町屋良平、宇佐見りん)が入った候補のうち町屋が受賞するなど、長年続いていた慣例が見直された[1]。2023年の贈呈式において選考委員の保坂和志は「この賞は芥川賞と同格」と強調し、芥川賞に対抗し独自色を打ち出している[1]。
受賞作一覧(野間文芸奨励賞)『僕の戦場日記』
第2回(1942年)
受賞作:山岡荘八『海底戦記』『潜艦同乗記』、棟田博『台児荘』、浜田廣介『龍の目の涙』
第3回(1943年)
受賞作:大林清『庄内士族』他2作、望月茂『佐久良東雄』、須川邦彦『無人島に生きる十六人』
第4回(1944年)
受賞作:檀一雄『天明』、山手樹一郎『獄中記』他2作、権藤実『兵営の記録』
第5回(1946年) 第1回(1979年) 第2回(1980年) 第3回(1981年) 第4回(1982年) 第5回(1983年) 第6回(1984年) 第7回(1985年) 第8回(1986年)
受賞作:北條誠『寒菊』『一年』、船山馨『笛』『塔』、太田黒克彦『小ぶなものがたり』
受賞作一覧(野間文芸新人賞)
第1回から第10回
受賞作:津島佑子『光の領分』
候補作:中村昌義『陸橋からの眺め』、増田みず子『ふたつの春』、青野聰『愚者の夜』、村上春樹『風の歌を聴け』、森瑤子『情事』、立松和平「村雨」(『文藝』1979年9月号)
受賞作:立松和平『遠雷』
候補作:宮内勝典『グリニッジの光りを離れて』、村上春樹『1973年のピンボール』、冥王まさ子『ある女のグリンプス』、青野聰「試みのユダヤ・コムプレックス」(『文學界』1980年4月号 - 9月号)
受賞作:村上龍『コインロッカー・ベイビーズ』、宮内勝典『金色の象』
候補作:増田みず子、中沢けい
受賞作:村上春樹『羊をめぐる冒険』
候補作:中沢けい『女ともだち』、増田みず子『麦笛』、青野聰、冥王まさ子『雪むかえ』
受賞作:尾辻克彦『雪野』
候補作:中沢けい『ひとりでいるよ一羽の鳥が』、李良枝『かずきめ』、小檜山博『荒海』、干刈あがた「ウホッホ探険隊」(『海燕』1983年9月号)、佐藤泰志「黄金の服」(『文學界』1983年9月号)
受賞作:青野聰『女からの声』、島田雅彦『夢遊王国のための音楽』
候補作:干刈あがた「ビッグ・フットの大きな靴」(『文學界』1984年9月号)、高樹のぶ子、他1作
受賞作:中沢けい『水平線上にて』、増田みず子『自由時間』
候補作:干刈あがた『ワンルーム』、桐山襲『風のクロニクル』、他1作
受賞作:岩阪恵子『ミモザの林を』、干刈あがた『しずかにわたすこがねのゆびわ』
候補作:小檜山博『雪嵐』、小林恭二『小説伝・純愛伝』、山田詠美『ベッドタイムアイズ』、他1作
第10回(1988年) 第11回(1989年) 第12回(1990年)
受賞作:吉目木晴彦『ルイジアナ杭打ち』
候補作:夫馬基彦『紅葉の秋の』、吉本ばなな『うたかた/サンクチュアリ』、いとうせいこう『ノーライフ・キング』、高瀬千図『天の曳航』
第11回から第20回
受賞作:伊井直行『さして重要でない一日』
候補作:竹野雅人『純愛映画・山田さん日記』、佐藤泰志『そこのみにて光輝く』、池澤夏樹『真昼のプリニウス』、吉本ばなな、山川健一
受賞作:佐伯一麦『ショート・サーキット』
候補作:鷺沢萠『帰れぬ人びと』、盛田隆二『ストリート・チルドレン』、松本侑子『偽りのマリリン・モンロー』、佐藤健志『チングー・韓国の友人』、小川洋子『冷めない紅茶』、保坂和志『プレーンソング』