野戦任官
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野戦任官(やせんにんかん)とは軍隊における人事の一つ。
概要

軍隊の場合、職掌と階級が分離しておらず、将官が甲板員の仕事はしないし兵曹戦艦の艦長を務める事もない。この場合の階級とは資格と言ってもいいが、戦争状態になると特定のポストにつく人間が必要なのに、ポストにつくべき資格者がいなくなるという事態が起こりえる。例えば戦闘の初期において、戦艦の艦長幕僚が全滅してしまい生き残った最高位の人間が少尉というケースだが、この場合、軍隊はその少尉を一時的に大佐の階級につけて艦長にする事によって不具合を是正する。このように、戦争時において階級下位の軍人を一時的に職掌相応の階級に昇進させて空席を埋めることを野戦任官という。

待遇は通常の階級と変わる事はないが、あくまでも一時的なものであるため、戦況が落ち着いて状況が是正された場合(上の例で言えば、戦闘が落ち着いて新しい艦長が赴任する)、野戦任官者は元の階級に戻る。ただし、野戦任官の時で退役すれば、肩書きや恩給などは野戦任官時の階級で扱われる。なお、戦時昇進とは別である。

戦死した最高位者の空席を埋めるために一時的に昇進させる用法もあるが、軍隊も人件費の高騰には悩まされており、高位の軍人が増えるほど苦しくなるため、平時は階級を抑え、戦時では一時的に階級を引き上げて指揮官を大量に増やすというケースもある。
著名な野戦任官者

ジョージ・アームストロング・カスター :彼が“将軍”と呼ばれたのは、南北戦争少将扱いの大尉に昇進したため。正規の最終的な官位は騎兵中佐である。

ジョージ・パットン :後のアメリカ陸軍大将第3軍司令官。第一次世界大戦時、大尉だったパットンは戦車部隊の指揮官等を務めて大佐まで昇進するが、終戦後に少佐になった。

ジョージ・マーシャル :後のアメリカ陸軍元帥陸軍参謀総長国務長官。第一次世界大戦時、少佐だったマーシャルはヨーロッパ戦線において作戦参謀等を務めて大佐まで昇進するが、終戦後に少佐に戻った。

ウィリアム・ハルゼー :後のアメリカ海軍元帥、第3艦隊司令官。第一次世界大戦時、少佐だったハルゼーは中佐に昇進して駆逐艦艦長等を歴任したが、終戦後に少佐に戻った。


更新日時:2019年9月26日(木)04:57
取得日時:2020/10/03 19:44


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