野中 健一(のなか けんいち、1964年 - )は、日本の地理学者、立教大学文学部教授[1]。環境地理学
、生態人類学、民族生物学などに基づいて、人間と生物との関係を調査するフィールドワークを世界各地で行なっており、昆虫食や獣害などについて研究している[1]。1987年に名古屋大学文学部を卒業し、地理学を専攻して大学院へ進むが[1]、博士課程在学中に生態人類学の研究者たちと交わりを深め、田中二郎、菅原和孝らが率いたカラハリ砂漠における狩猟民族
の調査や、秋道智彌が率いたインドネシアでの調査に参加して海外でのフィールドワーク経験を積んだ[2]。1991年に大学院を中退して、北海道大学文学部助手となった[1]。1993年に名古屋大学文学部助手に転じ、1994年に三重大学人文学部講師となった[1]。1999年に、「セントラル・カラハリ・サンの民族昆虫学的研究」により、京都大学より博士(理学)を取得した[3]。
2003年、総合地球環境学研究所研究部助教授となり、さらに2007年に立教大学文学部教授となった[1]。
おもな業績
単著
民族昆虫学:昆虫食の自然誌、東京大学出版会、2005年
虫食む人々の暮らし、日本放送出版協会(NHKブックス)、2007年
2008年に人文地理学会学会賞(一般著作部門)を受賞[4][5]
昆虫食先進国ニッポン、亜紀書房、2008年
虫はごちそう!、小峰書店、2009年
共著
(朴恵淑との共著)環境地理学の視座:〈自然と人間〉関係学をめざして、昭和堂、2003年
編著
野生のナヴィゲーション:民族誌から空間認知の科学へ、古今書院、2004年
ヴィエンチャン平野の暮らし:天水田村の多様な環境利用、めこん、2008年
脚注^ a b c d e f g “ ⇒第6回 調子市観光のまちづくりシンポジウム (PDF)”. 銚子市産業観光部観光商工課観光班. 2017年3月29日閲覧。
^ 野中健一「私の大学院生時代」、『史苑』第68巻第2号、立教大学史学会、2008年、 91-94頁。 NAID 120005288626
^ “ ⇒セントラル・カラハリ・サンの民族昆虫学的研究 野中健一”. 国立国会図書館. 2017年3月29日閲覧。
^ “ ⇒学会賞”. 人文地理学会. 2017年3月29日閲覧。
^ “ ⇒文学部史学科の野中健一教授、「人文地理学会賞」受賞”. 学校法人 立教学院 (2009年3月13日). 2017年3月29日閲覧。
外部リンク
⇒公式ウェブサイト
⇒昆虫食を通して自然を体に取り込む ?立教大学・教授の野中健一さんを迎えて? - 2008年時点のインタビュー
研究者リゾルバーID:1000020241284、 ⇒論文一覧(CiNii)
野中健一 - KAKEN 科学研究費助成事業データベース
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更新日時:2017年6月28日(水)00:53
取得日時:2019/01/25 20:13