この項目では、アルコール飲料について説明しています。中国の都市については「珠海市」をご覧ください。
チューハイ(酎ハイ)は、蒸留酒をソフトドリンクで割った低アルコール飲料。もともとは「焼酎ハイボール」の略称[1]で、甲種焼酎をプレーンな炭酸水で割ったもののことを指した。現在では焼酎ベースではなくジンまたはウォッカベースのチューハイや炭酸割りではないチューハイなども数多く見られるため、より広範なアルコール飲料を指すようになっている。
居酒屋のメニューとして登場したが、その後缶入り飲料として発売されて売り上げを伸ばし、家庭でも広く飲まれるようになった。目次 チューハイについて酒税法上、独立した品目としての規定はなく、また業界団体等の統一基準もない。何をもってチューハイとするかはメーカーや飲食店次第である。チューハイと銘打たれた酒類に共通する特徴は今のところ以下の2点である。 なお、近年アルコール飲料テイストのノンアルコール飲料が急速に増えており、そのひとつとしてノンアルコール酎ハイも複数製品が発売されているが、これらはあくまでも「チューハイ風味」であり、清涼飲料水の一種である。 酒税法上は、リキュール(エキス分が2度以上)あるいはスピリッツ(エキス分が2度未満)に分類される。また炭酸ガスを含有した製品は「その他の発泡性酒類」の要件を満たすため「(発泡性)」などと併記される。酒税の税率はアルコール度数が10度未満(発泡性の場合)あるいは9度未満(非発泡性の場合)では80,000円(1キロリットル当たり)[2]と、飲用の酒類としては最低の部類に属す[3]。このため製品価格も安価なものが多い。 そうした中で、あえて高税率・高価格を許容し、味わいを増すためアルコール度数を上げた製品も登場している[4][5][6][7][8]。ただし、こうした高アルコール度数製品であっても、酒税法上のリキュール(13度未満)[9]を超えない12度に留まっている。 チューハイとサワーは、おおむね同一のものとされている[10]が、店舗によっては無糖の炭酸水で割ったもののみをチューハイと呼び、香料や甘味を含む割り材を用いたものはサワーと区別する例もある。実際の製品では、商品名に「サワー」の文字と製品種別として「チューハイ」の文字の両方入れたものがある一方、カルピスサワーのように名称が定着している製品では「チューハイ」の文字は入れないものがあるなど、取り扱いはさまざまである。 カクテルの定義を「ベース(基酒)となる酒に、他の酒またはジュースなどを混ぜて作るアルコール飲料」とするならチューハイもカクテルの一種だが、一部のメーカーでは明確にチューハイとカクテルを別カテゴリとしている[11]。カクテルもチューハイ同様、規定する法令も業界統一基準もないため、「チューハイ⊂カクテル」とするか「チューハイ≠カクテル」とするかはメーカーや飲食店次第である。 焼酎の割り材としてウメやブドウ風味のシロップを加えることは第二次世界大戦前から行われていた[12]が、これに炭酸水を足すことは昭和30年代の山谷地区などの東京下町を中心に広がったとされる[13]。 現在飲まれているチューハイの基礎を作ったのは、安定成長期から目立つようになった居酒屋チェーン(村さ来等)である。「チューハイ」というネーミングもこの頃定着した[14]。居酒屋チェーンが全国展開するにつれ、その定番メニューであるチューハイは全国に広がり、チューハイの知名度は一気に上がった。 1980年に博水社から風味付けをした炭酸水である「ハイサワー レモン」[15]が発売され、「サワー」という女性や若年者にも飲みやすい形態が広まった。1983年には東洋醸造(現・アサヒビール)の瓶入りチューハイ「ハイリッキー」[16]、そして缶チューハイの嚆矢である「タコハイ」がサントリーから発売され、翌1984年には宝酒造の「タカラcanチューハイ」[17]や東洋醸造の「ハイリキ」[16]などが続いた。
1 チューハイとは
1.1 酒税法上の扱い
1.2 サワーとの違い
1.3 カクテルとの違い
2 歴史
3 地方による認識の違い
4 原材料
4.1 酒類
4.2 割り材
5 指摘された問題点
5.1 清涼飲料水等との誤認
5.2 ストロング系チューハイ
6 脚注
7 関連項目
チューハイとは
蒸留酒をベースとしている
アルコール含有率が低い(おおむね10度未満)
酒税法上の扱い
サワーとの違い
カクテルとの違い
歴史
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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