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オハイオシアター
興行収入(こうぎょうしゅうにゅう)は、映画館の入場料金収入のこと[1]。興収(こうしゅう)と略される場合もある[2]。英語では、チケット売り場も示すBox Office(ボックスオフィス)と言う[3]。映画以外の興行でも言う場合がある。 日本においては、1999年までは映画の興行成績発表には配給収入が使われていたが、2000年から興行収入の発表に切り替えられた[1][4]。配給収入と興行収入を誤解しているケースが多かったこと、映画産業データが分かりやすくなること、配給収入での発表は日本映画界の閉鎖性と不透明さの象徴だったこと、また、世界の映画界では興行収入でデータ発表をしていることを関係者は変更理由に挙げている[1]。大ヒットの基準である配給収入10億円以上の作品の発表も廃止された[1]。 北米興行収入(英: North American box office)の北米の範囲は、アメリカ合衆国、カナダ、プエルトリコ、グアムとなっている[5]。アメリカでは北米興行収入と国内興行収入(英: domestic box office)は同じ意味[6]。日本では北米興行収入を全米興行収入とも言う[7][8]。 日本の週末興行成績ランキングでは、興行通信社や文化通信などの映画業界誌などを通して、一部作品のみ興行収入が発表される[9]。そのため、大半の映画の興行収入が不明となっている[9]。例外として、毎年3月にキネマ旬報の映画業界決算特別号より一部の作品の総興行収入が発表される。また、総興行収入10億円以上の映画のみ翌年1月に日本映画製作者連盟から発表される[9]。また、半年ごとに東宝は自社配給のうち10億円以上の興行収入を記録した映画のみ結果を発表している[9]。 シニア向けを除く一般の映画は、最初の金土日(=週末)の興行成績が上映期間を決める判断材料となる[10]。最初の金土日の成績が悪ければ、上映期間は当初の予定より短くなる[10]。逆に、最初の金土日の成績が良ければ、ヒットしてロングランとなる場合もある[10]。大作映画が公開日を木曜日や金曜日にするのは、公開日を含む最初の週末の興行成績を大きく見せたいため[11]。シニア向けの映画の場合は、〔シニアは平日に鑑賞することが可能なので〕平日が重要となっている[12]。 多くの映画で客足は、毎週平均7割の「落ち率」で推移する[13]。例えば、初週の金土日が興行収入1億円だった場合、2週目は7000万円、3週目は4900万円と下降して推移する[13]。そのため、初週の金土日の興行成績が分かると、おおよその総興行収入が予測できる[13]。しかし、「落ち率」は作品の評判によって上下する[13]。評判が良ければ前週の興行成績を上回ることもある[14]。 北米(アメリカとカナダ)では週末興行成績ランキングと合わせて興行収入も発表される[9]。該当週の週末興行収入だけでなく、〔上映中のほぼ全ての映画の〕総興行収入も把握できる[9]。 配給収入(はいきゅうしゅうにゅう)とは、興行収入から映画館(興行側)の取り分を差し引いた映画配給会社の取り分のこと[1]。配収と略される[15][16]。 映画館を所有する興行会社は、配給会社から貸与された映画の利用料金(映画料)を興行収入に対するパーセンテージで支払う[17]。このパーセンテージを歩率という。また、映画料を配給会社の立場から見た場合、配給収入とも言う[17]。歩率は映画上映前に契約で取決められ、固定ではなく上映週数に応じたスライド式になっていることが多く、新作のロードショー作品の場合は上映開始から2週間は70%、次の3週間は60%、その後は50%と徐々に興行会社(映画館)の取り分が多くなるようになっているケースがほとんどである[17]。歩率は映画ごとに異なる[18]。 日本では、1999年まで映画の興行成績を興行収入ではなく配給収入で発表していた[1]。各映画の興行会社(映画館)と配給会社間の契約ごとに違うが[19][20]、興行収入のおよそ50%が配給収入となる[20][2]。 興行収入に対する配給収入の割合邦画/洋画映画名興行収入[21]配給収入配給収入
日本での興行成績
北米での興行成績
週末興行成績
日本
北米
配給収入
の割合[22]
邦画もののけ姫[23]201.8億円117.6億円58.3%
南極物語[24]110.0億円59.0億円53.6%
踊る大捜査線 THE MOVIE[25]101.0億円53.0億円52.5%
子猫物語[26]98.0億円54.0億円55.1%
洋画タイタニック[27]262.0億円160.0億円61.1%
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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