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出典検索?: "過去時制"
過去時制(かこじせい)とは、言語で過去の動作、現象、状態等を表現する時制。時制を持つ言語の多くには過去時制があるが、未来時制と非未来時制しかない言語(例えばケチュア語)もある。
詳細は言語により異なる。特に、現在完了形と過去形を区別しない言語は多い。英語では両者を厳密に区別し、現在完了形には現在時と離れた特定の過去時を指示する副詞句をつけられないが、ドイツ語やフランス語(特に口語)では区別しないことが多い。日本語で過去を表す「た」も、起源は完了であり、「到着したら連絡して下さい」などの用法は純粋に完了を意味している(現実には未来のことである)。
このほか言語によっては、動作・現象の相による区別、伝聞か、話者の現実の経験かといった法に関わる区別(日本語の古語など)、あるいは現在時とのへだたり(近い過去か、遠い過去か)による区別をする。
過去のある時点で既にある事態が実現していたことを表す過去完了形は、大過去形(英語版)ともいう(言語によってはさらに(直)前過去形などを区分することもある)。間接話法(英語版)では、主節の動詞の時制を基準にし従属節の時制はこれに従って決定される(時制の一致)ので、過去におけるそれより過去についての言及内容は大過去形で表される。また、過去から見た未来を表現するのに特化した過去未来形を持つロマンス諸語のような言語もある。これは現実に反する内容を表わすこともあり、直説法ではなく「条件法現在形」として扱われることもある。 過去時制を表す形式は、しばしば 完了形の標識に由来する[1]。 西アフリカで話されるエウェ語 (ニジェール・コンゴ語族) の「ダホメ王国方言」では、「?である・?終える」を意味する動詞k?が、完了標識を経て過去標識へと文法化したという[2]。 完了形から過去形への変化は、ロマンス諸語やゲルマン語派における「『持つ』+過去分詞」構文にも認められる (e.g. 現代ドイツ語のhaben
文法化
完了形から過去時制へ
このように完了標識が過去標識として用いられる際には、当該の形式が本来備えていた、過去の行為と現在との繋がりを示す機能は消失しており、単に過去の事態一般を指す表現へと変質している[4]。 クメール語・ミャオ語・タイ語といった東南アジア大陸部の言語では、「得る」を意味する動詞が、単に動作が過去に起こったを示す標識として使用されることがある[1]。「東南アジア言語連合」も参照 同様の文法化は、西アフリカのトウィ語 (ニジェール・コンゴ語族) でも生じている[1]。 中部アフリカのバカ語 ラテン語の動詞では各時制に対して未完了形と完了形の区別があり、過去のことであっても継続・反復的ならば未完了過去形、完結的ならば完了現在形を用いるという区別がある。この区別はラテン語から派生したロマンス語(フランス語・スペイン語など)にも引き継がれ、ラテン語の完了現在形はロマンス語の単純過去(遠過去)形
「得る」から過去時制へ
「昨日」から過去時制へ
ラテン語とロマンス語