逆走事故
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金沢シーサイドラインでの逆走事故については「金沢シーサイドライン新杉田駅逆走事故」をご覧ください。
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ウィキペディアは百科事典であり、交通違反にも該当する行為を記述していますが、交通違反を奨励するものではありません。
逆走中のドライバー(ドイツ、2017年)逆走防止のため高速入口部に設置された表示(首都高4号新宿線高井戸入口、2017年10月)米国フリーウェイ出口部に設置された逆走防止のための標識

逆走事故(ぎゃくそうじこ)とは、道路上や駐車場などで定められた車の進行方向と逆向きに運転する車によって生じた交通事故のことである。

逆走事故は、高速道路一方通行路などの道路上だけでなく、進行方向が定められた駐車場内の通行路においても発生している。多くはドライバーの不注意や確認不足によるものが多いが、道路自体の構造や案内標識や表示の不備など設備側の問題が原因になることもある[1]。また、右側通行の国出身のドライバーが左側通行の国で運転した場合に逆走してしまうなど、海外からきたドライバーが自国とはちがう通行区分に戸惑い、逆走事故を起こしてしまう事例も少数ではあるが報告されている[2]

逆走事故は、特に高速道路に代表される中央分離帯のある幹線道路において、深刻な問題となっている。このような道路で発生した逆走事故のほとんどが、高速で正面衝突するパターンであり、結果的に死傷者の発生する重大事故になっているのが理由である[3]米国では年平均355人の人々が幹線道路上の正面衝突による逆走事故で亡くなっている[4][5]。件数でいうと、年平均265件もの逆走事故が発生しているため、逆走事故1件あたりの死亡率は1.34人。他の事故形態の死亡率は1.10人であるため、逆走事故がより重大な結果を招くことがわかってくる[6]

逆走をしたドライバーはどの国でも重大な違反として罰せられる。ニュージーランドでは5年以下の懲役またはNZ$10,000以下の罰金の支払いが刑法で定められている。
日本における逆走事故

日本では主に高速道路や片側2車線以上の幹線道路等において、流入ランプや交差点で間違えて進入し、交通事故を起こすパターンが報道されることが多い。

高速道路会社6社[7]と地方公社3社[8]が管理する高速道路で確認された逆走件数は2002年-2008年までの7年間で計7146件[9]確認されており、連日のように全国で逆走事故が発生している。
発生状況

国土交通省2017年3月23日に開催した「高速道路での逆走対策に関する有識者委員会」の発表では、逆走事案のおよそ6割は、高速道路のインターチェンジジャンクションで発生するとされている[10]
流入ランプ出口での鋭角ターン

流入ランプを回った後に方向感覚を失い鋭角に走行してしまいそのまま逆走する事がある[11]
誤進入
出口側ランプウェイに誤って進入し、そのまま逆走することがある。一般道から誤ってICの出口側に進入しそのまま本線車道に入り逆走する例や、平面Y型ICの平面交差部で誤ってオフランプに進入する例、サービスエリアパーキングエリアで誤ってオフランプに進入する例などがある[12][13]
Uターン
行き先を間違えた際にUターンすることで逆走することがある。目的のICの流出ランプを通り過ぎ、本線車道でUターンして逆走する場合もある。

高速道路における事故で、逆走が原因の事故はその他原因の事故に比べ、死傷事故になる割合が約5倍、死亡事故となる割合が約40倍となっている[10]
年齢層と要因

国土交通省の調査では、免許保有者全体に占める75歳以上の人々の割合が約6%なのに対し、逆走したドライバー全体に占める75歳以上の人々の割合は45%を占めている[10]。高速道路6社が2011年から2014年にかけて実施した逆走事案の調査では、逆走事案の約7割が高齢者(65歳以上)によるものとなっている[12]認知症の高齢者が起こすと思われがちであるが、逆走事故を起こした運転者のうち認知症の疑いがあるのは約1割にとどまっており、認知症の有無にかかわらず高齢運転者は誰でも起こしうるとされる[14]。認知症を除き、加齢と逆走事故の多さの因果関係は明らかになっていない。また、高齢者に限らず、逆走事故を起こした運転者はどの年齢層でも発生している[15]。また国土交通省が、2011?2016年に警察が取り押さえた逆走案件を精査した結果、年平均20件以上が70?74歳のドライバーによって引き起こされており、年平均約40件は75?79歳のドライバーによって引き起こされていることがわかった。これは全世代の中で最も多い件数となっている。免許人口当たりの逆走率においては、75歳以上で逆走の発生する割合が高く、85歳以上の割合が最も高い結果となっている[10]

高齢者では認知症のほかに「高速道路の利用方法がわからなかった」という者もおり、65歳未満ではうっかり、ぼんやり、考え事、案内標識不確認といったことが要因の場合も多いとの調査がある[15]
予防対策

予防対策としてはランプと本線が合流・分流する分岐点に「進入禁止」や「一方通行」標識の設置、路面への「進入禁止」や「一方通行」の標示の設置がなされている。また、ランプに設置されたセンサーが逆走を感知すると電光掲示やサイレンや赤色灯などでドライバーに知らせるなどの対策もある。

サービスエリア・パーキングエリアの駐車場においても、「本線→」の標識の設置や矢印の路面標示などの対策を各高速道路会社が行っている。更なる対策として、下の写真のように駐車マスの白線が施設に対して垂直方向ではなく斜め方向に引かれていることがあるが、これは休憩後にドライバーが逆走方向ではなく本線へのランプ方向に自然に向かうことができるためである[16]本線合流へのランプは写真左側方向(新名神高速道路 土山SA上り線駐車場)

車両進入禁止

指定方向外進行禁止

一方通行

サービス・エリア又は駐車場から本線への入口


詳細は「逆走警告」を参照

2009年2月6日には、逆走をした場合にカーナビゲーションが画面や音声でドライバーに逆走を警告・防止するシステムの実証実験を、供用前の新名神高速道路甲南IC甲南Cランプ日産自動車NEXCO西日本の協力を得て実施した。2年以内の実用化を目指している。
危険運転致死傷罪の適用

自動車運転死傷行為処罰法(平成25年11月27日法律第86号)の施行により、自動車原動機付自転車を運転し、故意に逆走して[17]交通事故を起こし人を死傷させた者は、危険運転致死傷罪(通行禁止道路運転)として、最長で20年以下の懲役(加重により最長30年以下)に処され、また運転免許は基礎点数45 - 62点により免許取消・欠格期間5?8年の行政処分を受けることとなっている。


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