迫撃砲
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120mm迫撃砲M120で砲撃する米兵(「イラクの自由」作戦)。底板が反動を地面に伝える様子が分かる

迫撃砲(はくげきほう、: mortar、臼砲と同語)は、簡易な構造からなる火砲。高い射角をとることから砲弾は大きく湾曲した曲射弾道[注 1]を描く。

少人数で運用でき操作も比較的簡便なため、砲兵ではなく歩兵の装備であることが一般的で、最前線の戦闘部隊にとっては数少ない間接照準による直協支援火器の一つである。

射程を犠牲にして砲口初速[注 2]を低く抑えることで、各部の必要強度を低減し全体を小型かつ軽量にできる。また、射撃時の反動を地面に吸収させる方式によるため駐退機や復座機といった反動制御機構を省略し、機構を簡素化することができる。多くは砲口装填式(前装式)のため閉鎖機も不要であり、同口径[注 3]榴弾砲と比べ極めて軽量・コンパクトである。小中口径迫撃砲は分解して携行でき、120 mmクラスの重迫撃砲も小型車輌で牽引できるなど可搬性に優れる。

低い命中精度や短い射程といった短所もあるが、軽量で大きな破壊力をもち、速射性が高く、安価で生産性に優れるなど、多くの長所を有している。そのため、かつて師団砲兵の標準的な装備の一つであった105 - 122 mmクラスの榴弾砲が近年では120 mm迫撃砲に更新されつつあり、このことも本砲の有用性を示している。

本稿では、最も一般的な81 mm及び120 mmクラスの(自走式でない)迫撃砲を中心に、その他の迫撃砲、他の火砲との比較、更に古代曲射弾道兵器から迫撃砲に至る発展の歴史などについても敷衍する。火砲を射程と弾道特性によって大別した模式図
(1)対戦車砲(及び戦車砲)は徹甲弾等によって目標の装甲を貫徹することが主目的で、射角は水平に近く砲弾は低伸弾道をとる。また、(2)対空砲は「より高く」、(5)野砲カノン砲(加農)は「より遠く」へ砲弾を到達させることが求められる。カノン砲や後述する榴弾砲の一般的な弾道は擲射弾道と呼ぶ。
(1)(2)(5)は射角が異なるだけで、いずれも砲弾を高初速で発射する"gun"、つまり広義のカノン砲に含まれ長砲身である。したがって、対戦車戦闘が可能な対空砲やカノン砲も存在し、特に現代の艦砲は遠距離砲戦をはじめ至近での水平射撃から対空戦闘まで幅広くカバーする。
これらと比べ、(3)迫撃砲(臼砲)の砲弾は大きく湾曲した曲射弾道を描き、砲口初速を低く抑えているため射程は短い。空気抵抗と安定翼の使用によって着弾時の角度は垂直に近くなる。
狭義の(4)榴弾砲はカノン砲に比べ短砲身・低初速で最大射程も短い。ただし、榴弾砲とカノン砲の定義は曖昧[注 4]で、現代では榴弾砲の長砲身化により野砲・カノン砲は消滅・統合され、(4)(5)ともに"howitzer"と名付けられる例が多い。
なお、対戦車砲・対空砲(機関砲を除く)は現在多くの軍隊でミサイルに代替されている。


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砲本体

81mmクラスの中口径迫撃砲は各部に分解して数名の兵員で運搬でき、また、120mmクラスの重迫撃砲では支持架(砲架)の構造がやや複雑になり被牽引用のトレーラー[注 5]が加わることも多いが、基本構造は同一である。

迫撃砲の主な口径は、60mm・81mm・82mm[注 6]・107mm・120mmであり、#分類で述べるように、各階梯に応じた口径のものが配備されている。現代でも実戦配備されている最大口径のものはロシアの240mm重迫撃砲2B8で、同国の自走迫撃砲である2S4チュリパンにも同砲が搭載されている。また、フィンランドイスラエルには160mm重迫撃砲が存在する。

他の火砲と比べて短い筒状の「砲身(barrelまたはcannon)」、二脚によって砲身を支える「支持架(bipodまたはmount)」、砲尾に接合された「底盤(base plate)」の、主に3つのコンポーネントで構成される。
砲身
砲身長は一般に他の火砲と比べ短く、概ね20口径未満[注 7]であり、例えばL16A2なら砲身長は1.28mで概ね15.8口径、MO120RTの砲身長は2.08mで概ね17.3口径である。砲身の構造自体は単純であるが、軽量化するため肉厚は薄く、また砲弾外径と砲腔内径の公差が射撃精度を左右するために、高品位の鋼材を精密に加工する必要がある。一部の迫撃砲には冷却力を増すため、砲身外周に放熱フィンが刻まれている。砲身内部は施条されていない滑腔砲であることが多い。そもそも迫撃砲は低い砲口初速と曲射弾道であることから、ライフリングによって砲弾を旋転させることで得られる弾道安定の効果が低い。飛翔中の砲弾の弾道を安定させるのは、砲弾に取り付けられた安定翼によるが、この方式は横風の影響を受け易いため命中精度がやや低下する。ただし、第二次世界大戦アメリカが使用したM2 107mm迫撃砲やその後継のM30 107mm迫撃砲陸上自衛隊が装備しているフランス120mm迫撃砲 RTの砲身はライフリングされており、弾体旋転安定方式をとるため、迫撃砲が全て滑腔砲身というわけではない。

L16の砲身内部
迫撃砲の多くは画像のような滑腔砲であり、砲弾の安定翼によって飛翔中の弾道を安定させる。奥に見えている突起が撃針である。

120mm迫撃砲 RTの砲身内部
MO120RTのように弾体旋転安定方式をとる場合はライフル砲身が採用される。本砲では撃針の位置を切り換えることで、あらかじめ装填した砲弾を手動操作で発射することが可能。

支持架
支持架は二脚と支柱で構成され砲身中央部付近と接合し、底盤と合わせて砲身を三点支持する態様をとることが多い。しかし、一部の迫撃砲の中には二脚を用いずに、支柱が直接底盤と接合されたものもある。支柱には、照準器や砲の俯仰(上下)を操作するステアリング等が取り付けられる。

L16の支持架周辺と照準器

120mm迫撃砲RTの照準器

底盤
射撃時の反動は底盤を介して地面に吸収させる方式をとり、底盤は接地面に強く固定されることが望ましい。第二次大戦前までは、M2 60mm 迫撃砲のように四角形の底盤が一般的であり、この場合、射角を左右に大きく変更する場合は砲を据え直す必要があった。しかし、ソビエト連邦82mm迫撃砲BM-37で円形底盤を導入したことにより、砲尾と底盤の接合部付近を中心に砲を旋回させることで、全周360度を射撃できるようになった。120mm迫撃砲 RTの場合、砲架はトレーラーも兼ねているが、タイヤを左右それぞれ逆方向に回転させることで人力でも容易に砲を旋回させることができ、全周射界を確保している。


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